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青森で「反核燃の日」全国集会が開催される

2011年06月04日

P6041711_1.JPG 1985年4月9日に青森県議会の全員協議会が六ヶ所村に核燃料サイクル施設の受け入れを決めた日を私たちは「反核燃の日」として、毎年抗議の全国集会を重ねてきました。今年は、4月の統一地方選挙もあり、6月4日に移し青森市で「全国集会」と「全国交流集会」を開催しました。

 青森市内の青い森公園で開催した「『4・9反核燃の日』全国集会」では、北は北海道から南は鹿児島まで、全国各地から約1500人が結集しました。集会では、福島第一原発事故を受けて、脱原発への訴えが続きました。原水禁の藤岡一昭副事務局長からは「再処理工場をとめ、青森を脱原発のスタートラインにしよう」と訴えました。また、今も事故の収束の見通しが立たないなかで、見えない放射能の恐怖にさらされる福島県からも15名が参加し、福島県平和フォーラムの竹中柳一代表が現状報告をしました。竹中さんは、日々自分が受ける放射能を測り続け、どれだけこれまで放射能を浴び続けているかを紹介しながら、特に福島の学校現場で起きている現状を報告しました。その後、市内をデモ行進して「原水禁全国交流集会」に合流しました。

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あいさつする藤岡原水禁副事務局長

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竹中福島県平和フォーラム代表が福島の厳しい現状を報告

 「全国交流集会」では、元原子炉プラント設計技術者の後藤政志さんから「福島第一原発で何が起こっているのか」と題して、事故の経過や現状そして今後の見通しについて解説していただきました。また原子力資料情報室共同代表の西尾漠さんからは、今後の原子力政策の行方を語っていただきました。この事故を契機にますます原子力行政は行き詰まり、核燃料サイクル政策の存在意義すら見えなくなっていることが指摘されました。さらに福島の現状報告として福島県平和フォーラムの國分俊樹さんからは特に20mSv問題に揺れる学校現場での放射線問題に苦悩する実態が報告されました。女川原発を抱える宮城県護憲平和センターの菅原晃悦事務局長からは、女川原発でも地震や津波によって多くの被害を受け、福島と同じように過酷事故につながる一歩手前であったことが報告されました。

 翌日は、六ヶ所村の核燃料サイクル施設へのフィールドワークを行い、六ヶ所PRセンターで、日本原燃から六ヶ所再処理工場の進捗状況の説明を受けました。その中で来年10月の工場の竣工については変更ないとの回答がありましたが、震災以後のプルトニウム利用計画が大幅に崩壊したにもかかわらず、強気の発言でした。

 なお、全国集会に先立ち、前日の3日に日本原燃と県庁に申し入れを行いました。その中で、日本原燃を支える東電が今回の事故により企業の存続さえも厳しくなる中で、日本原燃の存続自体も厳しくなるのではないかと問いに、他の電力会社で支えてもらうとの回答でした。もともと財政状況の非常に厳しい日本原燃に、本当に「豊かな」未来がひらけているのだろうか?

●申し入れ書はこちらから

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