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フランスからのMOX燃料輸送に抗議し、高浜原発の再稼働及びプルサーマル計画の中止を求める申し入れ

2013年06月27日

関西電力株式会社
取締役社長 八木 誠様

フランスからのMOX燃料輸送に抗議し、
高浜原発の再稼働及びプルサーマル計画の中止を求める申し入れ

 本日(6月27日)早朝に、貴社の高浜原発向けMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料が、フランスから海上輸送され、到着しました。2011年3月11日の福島原発事故後初めてとなる今回の輸送に対して、輸送ルートにあたる沿岸諸国からも抗議の声があがっていました。貴社は、それらの声を真摯に聴くべきです。
7月8日の新規制基準施行後、貴社は高浜原発3、4号機で再稼働の申請をすることを表明し、その際「MOX使用を考慮した申請をする」と貴社の八木誠社長は述べています。今回の輸送は、MOX再稼働にむけた環境整備ともいえ、再稼働とともにMOX利用のプルサーマル計画の実施に強く抗議します。
 MOX燃料を使用することによって、これまでの原発の安全余裕度を低くし、事故による被害も大きくなると指摘されています。さらに電力会社にとってもMOX燃料の加工費、輸送費、貯蔵費、使用後の処理・処分費(未定)などこれまでのウラン燃料の費用を何倍も上回るもので、近年特に厳しい経済状況にある中で、さらに経済的負担を増すものであり、電力料金の値上げが言われる昨今、そのあり方も問われるものです。
 使用済みMOX燃料の処理・処分についても何も決まらないまま見切り発車でプルサーマル計画を実施することは、「トイレなきマンション」と言われているこれまでの原子力政策の愚をまたも繰り返すものです。六ヶ所再処理工場の後につづく第二再処理工場で使用済みMOX燃料は処理されるように描かれていますが、第二再処理工場の計画はいまだ何も進まず、実現可能性すらない現状です。MOX燃料は、単にウラン燃料の使用済み燃料以上にやっかいな核のゴミと化すだけです。見通しのなく、危険なMOX利用に強く抗議します。
さらにMOX利用計画も含む日本の核燃料サイクル政策は、六ヶ所再処理工場建設や「もんじゅ」をはじめとする高速増殖炉計画そして高レベル放射性廃棄物処分問題ではすでに、技術的、経済的さらに社会的にもすでに破綻しています。そのような現実を見れば、MOX燃料の利用や再稼働そのものもできる訳はありません。
未来にこれ以上核の負の遺産を残すことは許されません。一刻も早い貴社の原子力からの撤退をあらためて強く求めるものです。

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