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【67大会・報告】広島第7分科会/「見て、聞いて、学ぼうヒロシマ」―入門編

2012年08月05日

会場 広島市西区民文化センターホール
講師 平野貞男さん(被爆者)

 第7分科会は参加者のほとんどが原水禁大会への参加が初めてということで、青年層や親子づれの参加者の姿が目立ちました。

 最初に原水禁が作成した23分のDVD「君たちは原爆を見たか」を全体で鑑賞しました。被爆者のみなさんの証言をやスリーマイル、チェルノブイリ、東海村のJCO事故の影響を通じ、「核と人類は共存できない」ことを再確認しました。その上で、被爆者の平野貞男さんのお話を伺いました。平野さんはアメリカが原爆投下に至るまでの経過と、自身の被爆体験をお話されました。

 当時12歳だった平野さんは、学校の校庭で被爆し、生き残ったものの、思いやけどを負って、戦後はケロイドで苦しみながら生きてきたことをお話されていました。「被爆者には、モノも言わず、じーっと耐えて暮らしてきた人もいる。私も戦争をずっと引きずっている。寝ている間だけが極楽だ」とおっしゃっていました。「運命じゃけえ、しょうがない」とおっしゃっていましたが、そのなかで強く生きようとする平野さんの姿勢が参加者に感銘を与えていました。

 会場からは「私たちがどのように平和運動に取り組めば良いか」という質問が平野さんに出されました。平野さんからは、「小さなことでも人を思いやる、痛みを少しでも分かち合うことが大事。私もみんなのおかげで生きさせてもらっている」「なかなか大きな力には抗し難いが、みんなでギャフンと言うわけにはいかない。こうやって原水禁大会にみなさんが参加し、少しでも世界を動かそうとすることに頭が下がる思い。そうやって、一瞬、一瞬を大事に生きていくことが平和につながる」というお答えがありました。

 DVDでは、被爆者から「人の情けがないことが一番辛かった」という証言が出されていました。平野さんの証言とあわせて、私たちの言葉で言い直せば、連帯が問われていると思います。また、運営委員からの分科会の進め方の案内の際に、分科会参加者から、分科会の進め方を前方のスクリーンに表示できるようにしてほしい、という意見が出されていました。

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