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【68大会・報告】広島第3分科会/平和と核軍縮1-学習篇-核拡散と日本の原子力政策~プルトニウム利用と原発輸出

2013年08月05日

広島第3分科会.JPG

 日本のプルトニウム利用と原子力政策について、現状と諸外国と私たち日本人の受け止め方に大きな差がある実態を学び、核燃料の再処理は核兵器問題であることを認識し、今後の運動の広がりにつなげていこうとして、以下のような基調が提起された。

  政府は、高速増殖炉もんじゅの計画が事実上とん挫する中で、六ヶ所再処理工場の稼働をめざしている。現在、日本には長崎型原子爆弾5500発以上を作ることができる量のプルトニウムがある。仮に再処理工場が稼働すればさらに毎年8トンずつ増えていく。諸外国からはすでに、核保有国としてとらえられている。再処理は高レベル核廃棄物が少なくなって非常にいいだと言われるが、結果として核廃棄物は無くならないのであり、正しい情報を発信するべきだ。
  「核セキュリティサミット」においてオバマ米大統領は、核をテロリストの手に渡さないため、これ以上プルトニウム作ってはならないと発言した。日本が、原発を無くしていこうという意思を表示しているにも関わらず不必要なプルトニウム作っていることを、アメリカは公然と批判している。
  東アジアの中でも、北朝鮮は核実験、日本はプルトニウムを生産している中で、間にいる韓国は核を保有し抑止力を高めたいとしており、極右的な意見が強まることも懸念されている。日本、韓国の仲間がプルトニウム、原発を無くす運動を高めることが今、喫緊の課題だ。また、原子力発電所の輸出は、核拡散からみれば憂慮すべきことであり、その意味でも濃縮、再処理だけでなく原発そのものを無くす運動を大きく展開する必要がある。

【青森県原水禁の報告】
 県民にはまったく理解ない中で決められた核燃料施設受け入れは、巨額の公費をつぎ込む中で、自治体へ多額の原子力マネーが入り込み、住民には現実が示されず、むしろ原発再稼働を促進する動きがあり警戒している。六ヶ所はあらたな局面を迎えている、多くの疑問を持っている人たちの声をどう集めてかつての反対運動に結びつけるかが問題。

【参加者から】
 「核と原発結びつけてやってきたのが原水禁運動だ。単独になっても、再稼働反対運動と再処理稼働反対を結び付けて運動を引っ張ってほしい。」「原発輸出を批判することも、もっと前面に出してほしい。」「原水禁だけではだめだと思う。もっと多くの仲間と、なぜ一緒になれないのか、一緒になれば大きな力になる。そのうえで運動を展開すべきだ。」「プルトニウム保有について諸外国では重大な問題として見られているのに、日本ではなぜ問題にならないのか。」などの質問意見が出された。
 
 最後に、六ヶ所再処理工場は核兵器の問題であると強く認識して運動を展開しよう、この夏の課題として「ノーモア・ヒロシマ、ノー・モア・ナガサキ、ノーモア・プルトニウム」で運動を広げていこうの意識を確認した。
 

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