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被爆70周年原水禁世界大会/川内原発再稼働に反対する特別決議

2015年08月09日

   九州電力は、7月末に鹿児島県の川内原発に核燃料を装荷し、8月11日にも制御棒を抜いて臨界に向かうことを明らかにしました。多くの国民の反対の声を押し切って、川内原発の再稼働を強行しようとしています。再稼働を目前にして、あらためて原水爆禁止世界大会の総意として、反対と抗議の意思を明らかにします。
   私たちは、これまで大規模な反対集会や議会対策などあらゆる手段で稼働阻止を訴えてきました。昨年6月には再稼働としていたものを、私たちの運動でここまで押し返したとも言えます。
   しかし、県民・国民の6割が再稼働に反対しているにもかかわらず、議会や知事、さらには政府も民意を無視しています。昨年9月の鹿児島県議会において,「万が一事故が起きた場合,関係法令に基づき責任をもって対処する」と政府が鹿児島県知事に回答したことが明らかにされました。福島原発事故に対し、いまだ国や東電は、まともな謝罪も責任も果たしていない中で、川内原発では責任を果たせるとでも言うのでしょうか。原発の問題を自らの問題と考える私たちは、嘘にまみれた「判断」を断じて受け入れるわけにはいきません。
   九州電力による住民説明も行われていません。九州電力は、説明責任を果たさないばかりか、5月27日に市民が公開質問の回答交渉を持ちましたが、最後には警察権力を入れて交渉団を排除しました。それだけではありません。昨年9月の鹿児島県議会原子力特別委員会で、九州電力は「カルデラの巨大爆発の兆候をGPSなどで察知した場合には、専門家と相談、キャスクを準備して、青森に搬出する」とまで回答し、実際にできもしない嘘で固められた発表を繰り返しています。多くの問題を先送りしたまま、そして福島事故の収束も、原因究明もされないままでの再稼働はありえません。
   九州の脱原発を求める市民は、裁判闘争でも闘っています。福井地裁の決定とは相容れない鹿児島地裁の仮処分棄却の決定を、私たちは決して受け入れることはできません。何としても川内原発の再稼働をストップさせようと高裁に特別抗告をしています。裁判勝利に向け、全国からの支援を強く求めます。
   今日この時間、日本の原発は1基も動いていません。私たちは、断固としてあきらめず反対運動を全国で展開していきましょう。川内原発ゲート前においては、あらゆる手段で抵抗し、再稼働を阻止するための行動が続いています。8月11日には全国から川内原発ゲート前に結集しましょう。そして、脱原発を願う人々の想いと運動をつないで、全国の原発の再稼働を阻止しましょう。
            2015年8月9日
                                                                             被爆70周年原水爆禁止世界大会

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