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詳報 被爆67周年原水禁世界大会・福島大会を開催 1050人参加

2012年07月28日

 福島大会.JPG福島デモ行進 .JPG

 7月28日、福島市の福島県教育会館で「被爆67周年原水爆禁止世界大会・福島大会」が開かれ、福島県内や全国から1050人が参加しました。昨年3月の東京電力福島第一原発事故を受けて初めて開催した昨年に続き二回目の開催。原発事故の収束と被災者への謝罪と賠償を求めるとともに、「脱原発に向けて福島から声をあげて政策転換に結び付けよう」と確認し合いました(写真左)。
 大会の冒頭、東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげた後、主催者あいさつに立った川野浩一・大会実行委員長(原水禁議長)は「原発事故の原因究明もされない中で大飯原発を再稼働させた野田政権は無責任だ。二度と悲惨な原発事故が起きないようにするには全ての原発を止めるしかない」と呼びかけました。
 開催地を代表し、福島県平和フォーラムの五十嵐史郎代表は「いまなお16万人が避難生活を強いられ、さらなる原発事故の危険性が続いている。この悲惨な状況を忘れないでほしい」と訴えました。
 基調提起を藤本泰成・大会事務局長が行い「福島から始まり、広島、長崎へと続く今年の大会は、核社会を問う大会にしたい。福島原発事故から脱原発へ舵を切ろう。そのために原発再稼働を許さず、政府が進める新たなエネルギー政策として2030年の原発依存度を0%にさせよう」と提起しました。
 福島の現地報告を県平和フォーラムの大内良勝事務局次長が行い「県民は見えない恐怖の中で生活している。医療費の免除などを要求しても実現しない。精神的に壊れそうでも、声を出せずにガマンしている人が多い」と実情を訴えました。
 元原子力プラント設計技術者の後藤政志さんが「福島原発事故と再稼動の危険性」と題して講演。「未だに事故は収束していない。使用済み燃料を取り出す作業だけでも十数年の時間が必要だ」などと事故の深刻さを語り、「地震国日本で安全な原発はない。また、放射性廃棄物の処理は見通しが立たない」など、原発の危険性を強調しました。
 次に医師で、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援を続ける振津かつみさんが「チェルノブイリの経験からも、低線量でも被曝の健康リスクがある。広島、長崎の被爆者運動の経験にも学び、国家補償に基づく被災者への総合的な援護を」と講演しました。
 宮城県護憲平和センターの菅原晃悦事務局長から、宮城での放射能汚染の現状や東北各県の取り組みの報告もありました。最後に大会アピールを参加者全員で確認して、終了しました。
 大会後、参加者は福島市内をデモ行進し、「原発のない福島を」などと訴えました(写真右)。

 

 

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