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広島大会 第1分科会「平和と核軍縮1─憲法・沖縄~いまこそ武力にたよらない平和構築へ」

2017年08月05日

広島大会 第1分科会「平和と核軍縮1─憲法・沖縄~いまこそ武力にたよらない平和構築へ」

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 講師:前田哲男(ジャーナリスト・軍事評論家)
 海外ゲスト:ポール・マーチン(米国・ピースアクション)

 最初に、米国ピースアクションのポール・マーチンさんより、主にトランプ米政権の政治姿勢について報告があり、日・米関係の今後について問題提起された。
 トランプ政権の特徴として、政策的なスキルの不足と内部抗争が挙げられ、唯一守られている公約が軍事中心主義の強化であり、それは経済的な利益主義と結びついている。シリアへの軍事行動やイスラム教徒への差別がオバマ政権との決定的な違いを示しているとの見解も示され、選挙の重要性も指摘された。
 次に、軍事評論家・前田哲男さんから、『弾道ミサイル落下時の行動について』とする政府の時代錯誤の広報や自衛隊による稚拙な防衛訓練の問題点が提起され、小野寺新防衛大臣を中心とする勢力の敵基地先制攻撃論やミサイル防衛体制の強化への批判が展開された。
 また、自衛隊・防衛問題に関する世論調査の分析からは、「自衛隊と民意」についての傾向が鮮明であり、災害派遣を中心にした国民生活に密接する「働く自衛隊」が求められており、これを「9条改憲」の対抗軸とすることを提起された。
 各地の報告では、沖縄から、辺野古、高江の新基地建設強行を巡る安倍政権の強圧姿勢とこれに対峙する現地の運動の現状(決して屈しないエネルギーについて、神奈川からは、空母艦載機の厚木から岩国基地への移設と横須賀基地の空母戦闘団の強化(世界最強のBMD防衛拠点化について、山口からは、厚木からの戦闘機移設を含む、巨大軍事基地(常駐機168機におよぶ建設に向かう現状について報告された。
 質疑・討論では、トマホーク・ミサイルの購入が検討されるなど先制攻撃を受け入れる姿勢について、米空母カールビンソンの日本海への展開を容認する米国依存体質への疑問など、憲法上の疑義と朝鮮半島情勢への対応策が問われた。また「拉致問題の解決」が重要ではとの意見も出された。
 前田さんからは米・朝協議の促進、そして平和条約の実現こそが劇的な変化、根本的な解決につながる、「拉致問題」も日・朝関係改善の方向性の中で捉えようとの指摘がされた。

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