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長崎大会 第3分科会「脱原子力1~福島原発事故の現状と再稼働問題を考える~」

2017年08月08日

 長崎大会 第3分科会「脱原子力1~福島原発事故の現状と再稼働問題を考える~」

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講師:伴英幸(原子力委資料情報室共同代表)
   後藤政志(元原子力プラント設計技師)         
海外ゲスト:キム・ポンニョ(韓国・脱核情報研究所所長)
参加者:120名
 
 原子力資料情報室共同代表の伴さんからは、福島原発事故によって受けた健康被害、放射能数値20シーベルトの健康影響を及ぼしかねない危険が潜む地域へ住民を帰すといった避難解除の問題について提起があった。
 元原子力プラント設計技師の後藤さんからは、安全の定義とは、リスクを許容できるかどうかどうかであり、許容できれば安全であり、許容の判断は個々であるということ。技術の進歩は、失敗を繰り返すことで進化を遂げていくものであるが、原子力の技術においては、失敗は許されるものではない。失敗の許されない技術は、存在しないとの興味深い提起が行われた。
 また、参加者からは、運転から40年を経過した原子炉が原子力規制委員会の審査に合格すれば60年の稼働が可能となったことをどのように受け止めればよいのか、廃炉に要する具体的な費用は、といった原発に対する意見が出された。
 
 海外ゲストである韓国・脱核情報研究所所長のキムさんからは、韓国における脱核、原子力からのエネルギーシフトの現状報告が行われた。韓国国内で大統領が脱核宣言を行ったことにより推進派と反対派の対立が激しくなっている現状や、推進派からは、集団的に大統領批判が繰り広げられる中、脱原発の取り組みを進めていきたいとの決意が語られた。
 最後に、各地域からの取り組み報告として、福島、佐賀、鹿児島からそれぞれ原発再稼働反対に向けた活動報告を受けて終了した。

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