靖国神社の公式参拝、そして対米追従による自衛隊のイラク派兵を進めてきた小泉内閣、「任期中での憲法改悪を公約」し教育基本法の強行採決を進めてきた安倍内閣、その自・公の反動政治に対し、ようやく7月29日国民の審判が下されました。2ヵ月後、沖縄県民は教科書検定による「集団自決の記述削除」に反対し11万人余が宜野湾海浜公園に結集しました。
憲法改悪の動きが強まってきたなかで、民衆の反撃がはじまりました。
このような情勢のなかで、第3分科会のテーマ「歴史認識と戦後補償」はまさに、いま、もっともホットなテーマとなりました。会場である総評会館2階201会議室の収容人員は90名。開会前に満員、通路に立っての参加者が20名余り、立ち見の参加者には申し訳ないけれども会場いっぱいの参加者、主催者も含めると120名の参加は壮観でした。
問題提起・助言者は強制動員真相究明ネットワークの竹内康人さん。1500以上の強制連行事業所と7000人以上の死亡者名を調査した「戦時朝鮮人強制労働調査資料集」の著者。もう一人が戦争の歴史的事実を明らかにするための恒久平和調査局設置法の制定をとりくんでいる川村一之さん。
まず最初に竹内さんから問題提起。豊富な活動経験を生かした、在日朝鮮人強制連行の実態報告が行なわれ、後半はプロジェクターを利用した写真での説明でした。また、韓国の民衆運動が始まっており強制動員真相究明の特別立法が制定されたことや日本での市民団体の運動も報告されました。
川村さんからは、植民地政策と戦争責任について多彩な引用をしながら説明がありました。11月3日憲法公布の日が明治節であり偏西風が強くなり風船爆弾を飛ばした日だったこと。木曽義仲の上洛の記述(南京大虐殺かと思うような残虐な殺戮)を引き合いに日本人の残虐な一面。引用には夏目漱石まで登場、しかし最後にわれわれ自身、労働者、市民のたたかいの必要性を強調しました。
限られた時間とはいえ、討論では13名から発言がありました。
強制連行被害者の遺骨収集を20年前からとりくんでおり、県有地に朝鮮人慰霊碑を建立したことを群馬県から報告があり、岩手県からも慰霊碑建立のとりくみが報告されました。石川県から“安重根”処刑の地だが安の出生地と友好のとりくみが進められていることの発言もありました。
歴史認識に係わる発言としては、教育労働者から「沖縄の集団自決修正」問題で、マスコミがきわめて反動的なキャンペーンをしていること、天皇制問題のとりくみがより重要になっていること、日の丸・君が代をめぐる統制の強化などが出されました。
平和教育を行なうこと自体が「たたかい」とならざるをえない教育現場の事態があること。教育基本法改悪の影響はすでに顕著であることが報告されました。
また、石川県などから、広島高裁判決(2004年7月強制連行訴訟判決)の評価に関する意見が出された。千葉県の代表から旧日本軍のよる細菌戦の賠償請求訴訟を最高裁が棄却したことが報告されました。
気になる発言もありました。秋田県から「歴史の改ざん、戦争責任問題などマスコミの報道の影響で、客観的に見てなにが真実かわからなくなる」「いつまでアジア諸国に頭を下げるのかという声も」という意見に場内からざわめき。
しかし、護憲大会の仲間以外の多くの市民のなかにこういう意見が多いのが現実であり、護憲、正しい歴史認識、戦後補償の必要性を訴えていくことを忘れてはなりません。外に向かった、たたかいが大切であることを思い起こすためにも、たいへん貴重な発言だったという気がします。
最後に竹内助言者が「現状認識はグローバル戦争といっても過言ではない。歴史認識こそが重要であり、侵略した加害者としての視点で戦後補償を考えることが必要だ」として次のようにまとめました。
1.事実を見きわめる倫理観、精神力が必要
2.民衆の視点で見る
3.人間の尊厳は不可侵であることをもってみる。
まだまだ発言の希望がありましたが、会場の都合で分科会の時間が1時間短縮せざるを得なくなり、参加者の討議時間が少なくなったこと、そして問題提起・助言者にも予定変更でご迷惑をおかけしましたm(_ _)m。
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