戦争を超えて未来をつくろう          

−平和はみんなの心から−2001年夏休み

「戦争ほど残酷なものはない、戦争ほど悲惨なものはない。」
 私たちが広島で出会った言葉です。
 戦争は私たちが当たり前のように送っている暮らしを壊します。
 毎日学校に行って勉強したり友達と遊んだりすること、自分で選んだ仕事をすること。好きな本を読んだり、思ったことを書いたりすること。
 一日が終わった時、自分も、家族や友達も、明日も無事で会えると安心していられること。私たちが生まれる前に起こった戦争は、これらすべてのことを人々から奪いました。
 広島は、長崎とともに、戦争の悲劇の一つである原子爆弾が落とされた場所です。原爆は、人々が暮らしてきた町を焼け野原にし、そこに住む人を誰彼かまわず焼き殺し、放射能によって人々の体に現在まで残る被害を与えました。このことは人々の体だけでなく心も深く傷つけてきました。一方、日本はアジアへ侵略をしました。そこでは多くの人達を殺し、多くの心を傷つけました。


「戦争ほど残酷なものはない、戦争ほど悲惨なものはない。」
 私たちが広島で出会った言葉です。
 戦争は私たちが当たり前のように送っている暮らしを壊します。
 毎日学校に行って勉強したり友達と遊んだりすること、自分で選んだ仕事をすること。好きな本を読んだり、思ったことを書いたりすること。
 一日が終わった時、自分も、家族や友達も、明日も無事で会えると安心していられること。私たちが生まれる前に起こった戦争は、これらすべてのことを人々から奪いました。
 広島は、長崎とともに、戦争の悲劇の一つである原子爆弾が落とされた場所です。原爆は、人々が暮らしてきた町を焼け野原にし、そこに住む人を誰彼かまわず焼き殺し、放射能によって人々の体に現在まで残る被害を与えました。このことは人々の体だけでなく心も深く傷つけてきました。一方、日本はアジアへ侵略をしました。そこでは多くの人達を殺し、多くの心を傷つけました。

戦争はいまも続いています。
 私たちは、戦争の悲惨さを知ることで、平和がどれほど貴重かを知りました。世界のどこでも戦争を起こしてはならないし、まして原爆が落とされることがあってはいけないと思います。
 しかし、戦争は、決して過ぎ去ったことではありません。今も、世界中で同じ間違いが繰り返され、そのたびに人々の暮らしや心が傷つけられています。家を追われたり、友達や家族を失ったりする人が後を絶たず、その中にはたくさんの子どもたちもいます。
 平和憲法をもつ日本でさえ、法律や憲法を変え、戦争の準備をしようという動きが大きくなっています。核兵器を持つ国もまだ多く、核実験が行われています。そして核実験での被爆者も多くいます。

なぜ、戦争はなくならないのでしょうか。
人と人との争いをけんかといいますが、集団と集団との争いを戦争といいます。その戦争を起こすのは、ほんの一部の大人です。そして、たくさんの大人が知らず知らずに戦争を支えています。
 戦争が起こるのは、まったく難しいことではなく、大人たちの儲けたいとか権力者になりたいとかいう気持ち、人間を差別する気持ちが原因です。彼らにとっては、あの恐ろしい被害をもたらした核兵器も、他の国に対して自分の国の力を見せつけるための武器なのです。

みんなで声をあげましょう。
 平和は、何ものにも替えられない大切なもので、戦争を起こしてもいい理由などはどこにもありません。しかし、戦争によって得をする立場にいる一部の大人たちは、このことを忘れています。
だからこそ、私たち子どもが、戦争がどれほど意味のないものか、平和がどれほど大切かを呼びかける必要があるのです。これは、子どもにしか出来ないことです。
 私たちも、やがて大人になり、社会を動かすようになります。その時には本当の平和があるように、そのときになって私たちがまた戦争を起こし、原爆の悲劇を繰り返すことのないように、一緒に考え、話し合い、声をあげましょう。

核のない平和な21世紀に!メッセージfromヒロシマ 実行委員会



■平和のメッセージ

★このメッセージは全国の子どもたちから寄せられた平和への思いを1つにまとめたものです。

 私たちは今日、戦争を学び、平和を考えるために、広島に集まりました。
そして感じました。21世紀を生きる子どもとして、伝えなければいけないメッセージがあると。
 私たちは戦争のおそろしさ、悲しさを知りました。
広島、長崎に落とされた原子爆弾。日本がアジアに侵略したこと。
これは決して忘れてはいけないことだと思います。
 戦争は私たちの暮らしをすっかり変えてしまいます。毎日学校に行くことも、安心して家族と友達と過ごすこともできなくなります。いつ誰が死んでしまうかわからないし、兵隊になって殺し合いをすることになるかもわからなくなります。
 戦争は、私たちの人間らしい心をも奪います。
ほんとうは、人間は誰でも一人一人大切な人で、爆弾や鉄砲で殺されたりしてはいけないのです。
それなのに、戦争は人々に殺し合いをさせます。殺した人は人間の心をなくし、殺された人は人間らしい生き方を奪われるのです。
 今も、世界中で戦争が起きています。人々の暮らしや心が傷つけられているのです。
 戦争はなぜ起こるのでしょう、なぜなくならないのでしょうか。どんなことがあっても、戦争を起こしていい理由などありません。平和ほど大切なものはないのです。
 世界中の人たちへ。
私たち子どもは、戦争などしたくありません。
21世紀は私たちの時代です。私たちは平和な暮らしと人間の心を守るために21世紀を戦争も核兵器もない時代にします。みんなで手をつなぎ、力を合わせれば、必ずできると信じています。

2001年8月5日

核のない平和な21世紀に!メッセージfromヒロシマ参加者一同