中国と韓国の市民団体から東京都の「つくる会」教科書採択へ抗議がなされる
東京都教育委員会へ抗議する
中 国 日 本 史 学 会
2005年7月28日 北京
今日2005年7月28日、多くの東京都民が恥ずかしい思いをしたことであろう。東京都の青少年教育を担う教育委員会が、扶桑社歴史教科書をなんと満場一致で採択したのである。とても良識ある教育委員の皆様の選択とは思えない。私たちは強い憤りを感じている。
ご存知のように扶桑社の歴史教科書は中国侵略、中国との戦争の責任をすべて中国側にあるというような書き方をしている。歴史事実を無視し歪曲し、戦前の帝国主義の観点や言論をそのまま教科書の中で再現し再生産しているまさに「危ない教科書」である。このような教科書ではとても平和で文化的な社会の創造者に子供を育てることができないばかりか、自国の利益のみを追求し、狭隘なナショナリズムを植えつけるこのような歴史教育を施行することのよって、東アジアの平和が脅かされることになることを指摘しておきたい。
東京都教育委員会の採択決定は、中国をはじめ近隣諸国の大衆と日本の良心的な市民の平和を願い、正しい歴史をし、歪曲教科書不採択の要請に対する努力を徹底して踏みにじるものであると言わざるを得ない。世界の平和に貢献し国連安全保障理事会常任理事国への進出を積極的に挑戦しようとしていながら、実際には、自国の子どもたちに戦争と侵略の歴史を美化する教育を行おうとしているでは、近隣諸国から信頼が得られないだろう。
私たち東アジアの平和と繁栄は先の日本軍国主義の引き起こした侵略戦争と戦って、3千万人の尊い生命によって勝ち取られたものである。この中日両国民の理解と繁栄、さらに末永い友好のために、扶桑社教科書の採用と直ちに見直し、採択しなおすことを強く希望します。「徳不孤、必有隣」(『論語』徳は孤荷ならず、必ず隣がある)皆さんの勇気ある行動を期待してやまない。
東京都教育委員会の「つくる会」教科書採択 即刻撤回せよ!
東京都教育委員会が中高一貫校4校、特殊学校25校、2006年度の中学校教科書として「新しい歴史をつくる会(以下、つくる会)」の扶桑社版歴史教科書を採択したという報道に憤怒と驚愕禁じえない。
東京都教育委員会のこのような決定は、2001年、東京都の養護学校、2004年、東京都の中高一貫校に続くものとして再び韓国国民を愚弄する行為である。東京都教育委員会による「つくる会」教科書の選択は、公正取引法に違反する不道徳な教科書を選択したことに等しく、同時に、隣国への配慮のためにつくった近隣諸国条項を無視する教科書を選択したという点において、日本の民主主義を後退させる重大な行為であり、韓国をはじめとするアジアの市民たちにとって、日本が信頼に値しない国になってしまう愚かな決定である。
過去の侵略行為を栄光と捉える人々と共に暮らさなければならないことは全人類の不幸である、という言葉のとおり、日本の次世代がこのような教科書で学ぶことになるということは、日本と共存しなければならない私たちにとって、大きな不幸にほかならない。故に、「アジアの平和と歴史教育連帯」では、東京都教育委員会による「つくる会」の教科書採択決定が、韓日友好とアジアの平和を脅かす重大な挑戦であることを警告し、この決定を直ちに撤回するよう強く求める。
「アジアの平和と歴史教育連帯」は、いま、日本全域で平和を願う市民たちが取り組んでいる「つくる会」教科書の不採択運動に積極的に参加し、アジアにおける平和と人権、民主主義の実現を早めるために連帯の努力を一層強める決意である。
2005年7月28日
アジアの平和と歴史教育連帯
共同代表: 徐仲錫、李秀浩、李龍得、李銖日、黄ル暎