超党派議連で教基法と憲法の改悪を連動させる動きがねらうもの
共同通信は、スクープ記事「早期の教育基本法改正を 自民、民主で超党派議連」を2月16日付け(国内外ニュース速報)で配信しました。この動きは、民主党内の鳩山派「民主党政権を実現する同志の会」(約60人)と直結したもので、今後、若手グループ「政権前夜の会」(前原誠司・野田佳彦など約70人)などと連動していく可能性をもっています。朝日新聞は2月18日付けで、「政権前夜の会」の17日の会合に鳩山氏がゲストとして招かれたことを報じています。両グループに共通するのは、「憲法―基養育基本法」をもろともに改悪しようとする考えと思われます。
自民党は、来年の結党50周年に憲法改正案を提示することを打ち出しましたが、そのために民主党の協力は不可欠。そこで、この問題を軸とする政界再編成も視野に入れた動きが、今さまざまに具体化を始めようとしています。民主党の前原氏など若手を巻き込んでいる超党派の「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」(代表世話人・武見敬三自民党参院議員)も、2月18日、「憲法改正を政界再編成のテーマに」とする中曽根康弘元首相を講師に招き総会を開きました(150人)。鳩山氏は、すでに1月末にその中曽根氏を招いて派閥の会合を開き、今年中に改憲私案を発表する方針を打ち出しました。
これらの動きは、自衛隊のイラク派兵によって憲法の改悪が既成事実として進行している状態を仕上げるものとして、またもうひとつは公明党の抵抗によって教基法の改悪が速いペースで進まないことにより、二つの改悪スケジュールが接近、一体化しつつ、ついに国家像全体を問う政治的な分化、政党の再編成へと進みつつある現象ということができるでしょう。
いっぽう、これを教基法の側面から見るならば、抵抗する公明党に「政界再編成」→「与党からの追放」という形でゆさぶりをかけつつ、この下の記事「いま私たちは『教基法改悪への道のり』のどこに立っているのか?」で書いたような、与党において教基法改悪案を詰める作業に協力するよう圧力をかけるものです。
自民党―文科省は、教基法の改悪を先にするか、憲法の改悪と同時にするか、どちらに転んでも良いように事を進めているのです。おまけに、河村文相は、教育委員会の存在意義を問い直す諮問を中教審に行うよう決めたことを朝日新聞が報じています(国内外ニュース2/17)。これは教基法10条をなし崩し的に葬り去ろうとする動きと考えられ、二重、三重に教育基本法が包囲されていることを忘れてはならないでしょう。
これらの動きに対抗するためには、なんといっても12・23の成果をもって民主・公明の議員に働きかけることでしょう。とくに教基法に関する超党派議連に加わらないよう民主党の鳩山・若手グループに働きかけることが急務となってきたといえるでしよう。
⇒早くもその具体化が!
上の記事は2/19に書いたものですが、早くもその狙うところが具体化しはじめたようです。同日夜に配信された読売の記事(教育基本法改正案、文部省が今国会提出の意向)、時事の記事(教育基本法改正、1日も早く=中曽根元首相)、朝日の記事(憲法前文に「伝統」「愛国心」を 自民党PTが論点整理)は、憲法を軸とする再編成の動きが公明党への牽制となり、教基法改悪の具体化を促進している様子をうかがわせています。