平和憲法・教育基本法・教科書などを改悪から守るため
参院選で自民党候補を落とす投票を!!


  いま、各地の地方議会では、教育基本法改悪の議会決議をあげようと、自民党が総力をあげて活動しています。安倍自民党幹事長による通達を受けたもので、旧来の宗教右翼勢力=日本会議のみならず、今回は自民党の機関によって推進されているため、これまでにない激風が各地で起きています。
  旧来の議会慣行により、全会一致で決議をあげる原則のある場合でも、今回は自民のごり押しによって、過半数で決定されるなど、大きな変化が各地に見られます。すでに東京都、福岡市、広島市などの大議会で決議があげられました。しかし、各地でねばりづよい反撃もおこなわれていて、彼等の目論見を挫折させる所も数多く出ています。
  この詳しい結果は、来月にならないと判明しませんが、とりあえず今月いっぱい、それぞれの足場で頑張りましょう。教基法が改悪されるなら、次は平和憲法です。私たちの力を出し切る闘いが必要な時期がやってきました。


 自民党は「つくる会」へも協力なテコ入れ 


  国内外ニュース(6/16)が報じているように、安倍自民党幹事長の指示により、「つくる会」を支援する自民党の動きも本格化しています。彼らが開いたシンポジウムには、200名の国会・地方議員が集まりました。これは来年の教科書採択に向けて大きな影響を及ぼす危険性があります。自民党本体と「つくる会」の間には、これまで距離がありましたが、安倍氏の登場により、その溝は完全に消えつつあります。参議院で自民党がもし単独過半数を取るならば、この動きはもはや押しとどめることが不可能に近い所にまで進むことでしょう。どこかの党を支持する―しないということも大切ですが、今は平和憲法と教基法、教科書などを改悪の手から守るため、自民党候補を一人でも落選させるための投票行動こそ求められていると言うべきでしょう。

 与党の教基法「中間報告」への周到な批判を! 


  公明党が参院選前に自民党と完全に妥協する動きは、皆さんから公明党関係者へ送られた多数のFAXなどにより、かろうじて押しとどめることができました。6/17の産経記事は「これ以上歩み寄れない」とする公明党幹部の発言を記しています。
  しかし、下に「中間報告」の全文を掲げておきましたが、教育基本法の法文と照らし合わせるとき、すでに大きな改悪への合意がなされていることに気付きます。「愛国心」をめぐる対立が若干残されているとはいえ、すでに「教育の目的」(第1条)から「平和的な国家及び社会の形成者の育成」や、「個人の価値をたっとび」という文言などが消えてます。
  教基法第3条の「教育の機会均等」の箇所でも、「ひとしく、その能力に応ずる教育」の文言から「ひとしく」の語が削られています。これでは完全な能力主義教育に道を開くことになります。
  さらに第10条の「教育行政」の所でも、「教育は、不当な支配に服することなく」のうち、冒頭が「教育行政は」へと変わり、「国家がもつ教育権を民衆の批判から守る」とも読める内容へと変っています。
  とはいえ、私たちが対抗する勢力の間にクサビを打ち込むことを怠れれば、その団結は強まるばかりでしょう。参議院選挙直後には「中間報告」の批判にむけてすぐ動き出せるよう、周到な理論的準備をする際、「愛国心」とともに「国を大切に」への批判も忘れずにやりましょう。

追伸:当ページには参院選アンケートを載せているため、選挙公示期間中に記載内容の変更ができません。選挙明けまでしばらく更新を中止させていただきますことをお許し下さい。




教育基本法に盛り込むべき項目と内容について(中間報告)

  与党教育基本法改正に関する検討会においては、これまで教育基本法に盛り込むべき項目及び内容について検討を深めてきた。検討にあたっては、次の4点を前提としてきた。
@教育基本法の改正法案は、議員立法ではなく、政府提出法案であること
A改正方式については、一部改正ではなく、全部改正によること
B教育基本法は、教育の基本的な理念を示すものであって、具体的な内容については他の法令に委ねること
C簡潔明瞭で、格調高い法律を目指すこと教育基本法に盛り込むべき項目については、次のようにした。

  ○前文                  ○大学教育
  ○教育の目的              ○私立学校教育の振興
  ○教育の目標              ○教員
  ○教育の機会均等           ○社会教育
  ○生涯学習社会への寄与      ○政治教育
  ○家庭・学校・地域の連携協力    ○宗教教育
  ○家庭教育                ○教育行政
  ○幼児教育                ○教育振興基本計画
  ○学校教育                ○補則
  ○義務教育

 各項目に盛り込むべき内容については、現時点でのとりまとめは別紙のとおりである。
 なお、それぞれの項目及び内容については、
・現行法前文中の「憲法の精神に則り」の扱いについて
・国を愛する心について
・宗教教育及び宗教的情操の内容と扱いについて
・義務教育制度について、特にその年限の扱いについて
・中等教育の意味と高等学校、大学の位置づけ
・職業教育について
・幼児教育と家庭教育について
・教育における国と地方の役割について
・私学振興と憲法第89条とのかかわりについて
・教育行政における「不当な支配に服することなく」について
・学校教育における学習者の責務について

などの論点があり、さらに検討を要するものである。

別紙

前文

○法制定の背景、教育の目指す理想、法制定の目的

教育の目的


○教育は、人格の完成を目指し、,心身ともに健康な国民の育成を目的とすること。

教育の目標
       

○教育は、教育の目的の実現を目指し、以下を目標として行われるものであること。
 @真理の探究、豊かな情操と道徳心の涵養、健全な身体の育成
 A一人一人の能力の伸長、創造性、自主性と自律性の涵養
 B正義と責任、自他・男女の敬愛と協力、公共の精神を重視し、主体的に社会の形成に参画する態度の涵養
 C勤労を重んじ、職業との関連を重視
 D生命を尊び・自然に親しみ・環境を保全し、良き習慣を身に付けること
 E―1伝統文化を尊重し、郷土と国を愛し、国際社会の平和と発展に寄与する態度の涵養
 E―2伝統文化を尊重し、郷土と国を大切にし、国際社会の平和と'発展に寄与する態度の涵養

教育の機会均等
    

○国民は、能力に応じた教育を受ける機会を与えられ、人種、信条、性別等によって差別されないこと。
○国・地方公共団体は、奨学に関する施策を講じること。

生涯学習社会への寄与


○教育は、学問の自由を尊重し、生涯学習社会の実現を期して行われること。

家庭・学校・地域の連携協力


○教育は、家庭、学校、地域等の連携協力のもとに行われること。

家庭教育


○家庭は、子育てに第一義的な責任を有するものであり、親は子の健全な育成に努めること。国・地方公共団体は、家庭教育の支援に努めること。

幼児教育
        

○幼児教育の重要性にかんがみ、国・地方公共団体はその振興に努めること。

学校教育
        

○学校は、国・地方公共団体及び法律に定める法人が設置できること。
○学校は、教育の目的・目標を達成するため、各段階の教育を行うこと。
○規律を守り、真筆に学習する態度は、教育上重視されること。

義務教育
        

○義務教育は、人格形成の基礎と国民としての素養を身につけるために行われ、国民は子に、別に法律に定める期間、教育を受けさせる義務を負うこと。
○国・地方公共団体は、義務教育の実施に共同して責任を負い、国・公立の義務教育諸学校の授業料は無償とすること。

大学教育

○大学は、高等教育・学術研究の中心として、教養の修得、専門の学芸の教授研究、専門的職業に必要な学識と能力を培うよう努めること。

私立学校教育の振興


○私立学校は、建学の精神に基づいて教育を行い、国・地方公共団体はその振興に努めること。

教員


○教員は、自己の崇高な使命を自覚して、研究と修養に励むこと。教員の身分は尊重され、待遇の適正と養成・研修の充実が図られること。

社会教育


〇青少年教育、成人教育などの社会教育は、国・地方公共団体によって奨励されるものであり、国・地方公共団体は学習機会の提供等によりその振興に努めること。

政治教育


○政治に関する知識など良識ある公民としての教養は、教育上尊重されること。
○学校は、党派的政治教育その他政治的活動をしてはならないこと。

宗教教育
          

○宗教に関する寛容の態度と一般的な教養並びに宗教の社会生活における地位は、教育上尊重されること。
○国・公立の学校は、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動をしてはならないこと。

教育行政
         

○教育行政は、不当な支配に服することなく、国・地方公共団体の相互の役割分担と連携協力の下に行われること。
○国は、教育の機会均等と水準の維持向上のための施策の策定と実施の責務を有すること。
○地方公共団体は、適当な機関を組織して、区域内の教育に関する施策の策定と実施の責務を有すること。

教育振興基本計画
      

○政府は、教育の振興に関する基本的な計画を定めること。

補則
           
○この法律に掲げる諸条項を実施するため、適当な法令が制定されること。


付記
・「教育の目標」中の「国を愛し」「国を大切にし」については、統治機構を愛するという趣旨ではないとの認識で一致した。
・「宗教教育」については、宗教が情操の涵養に果たす役割は教育上尊重されることを盛り込むべきとの意見があった。
・「教育行政」中の「不当な支配に服することなく」については、適切な表現に変えるべきとの認識で一致した。