6/25 民間教育臨調緊急集会参加記

T・H

急いで駆け付けて、なんとか15分前に会場到着しました。「国会議員」「来賓」「一般」と3つある受付のうち、一般受付にて、名前を書き資料をもらいました。深々と頭を下げてくれた受付のおばさんが印象的。

会場は、憲政記念館ホール。
定員495名のところ、8〜9割は最終的に埋まりました。前回の立ち上げ集会に比べたら、ずっとずっと小さい会場です。オペラが静かに流れ、異様に空調の聞いたホールの真ん前にはやっぱり日の丸が掲げられていました。

参加者はおじさん、おばさんに紛れて、スーツ姿の30代ぐらいの方もちらほら。
こんな平日昼間にどんな人だろ?と気になりました。
前回よりも女性の割合が多かったでしょうか??

壇上には、大きな花を胸につけた人が座っています。
白い花をつけた人(来賓)は15名ぐらい。
黄色い花をつけた人(議員)はのべ25名ぐらいでした。


時間通りに集会はスタート。プログラムはーー

■今こそ教育基本法の改正を緊急集会!

 とき: 6/25(水) 13:30〜15:00
 場所: 憲政記念館ホール
 主催: 「日本の教育改革」有識者懇談会
       (民間教育臨調)

プログラム  (司会 小林正)

一 開会
一 主催者代表挨拶   会長  西澤 潤一
一 各界からの提言
    日野原重明(聖路加看護学園理事長)
    和田 秀樹(精神科医)
    岡崎 久彦(情報堂岡崎研究所所長)
    屋山 太郎(政治評論家)
一 国会議員紹介
一 各党代表の挨拶
    町村 信孝(自由民主党 衆議院議員)
    小泉 俊明(民主党 衆議院議員)
    達増 拓也(自由党 衆議院議員)
    山谷えり子(保守新党 衆議院議員)
一 決議文朗読   運営委員長  高橋 史朗
一 閉会の挨拶   副会長  石井 公一郎


司会は第4部会の会長、小林さんです。
「まことに残念ながら、今国会の上程は見送られました。が、今こそ法改正をテーマに緊急に集会をいたしましょう」
というかけ声で開始です。


開会の挨拶は、西澤会長。

・基本法は戦後のどさくさにまぎれてできた法律
・明治の教育は成功していた
・教育はサイエンス。環境、状況が変わったら教育もかわるべき
・子どもたちを画一にすべきではない。日本の中から優れた人材を出さねばならない。
 それが教育の基本である
・世界の人が若干の経緯と好意を持って、日本ってよい国ですねと言ってもらうのが愛国心
・愛国心という概念から伝えていかねばならないが、署名活動などをして頑張ろう!


という挨拶内容でした。

次は各界からの挨拶です。
まずは日野原さん。「宗教的教育、その情操の重要性」がテーマでした。

・種が悪いのではなく畑が悪い
・校則で縛った結果、“Don't do”の教育の結果、今のひどい状況がある。
 平和の教育を子どもの頃からしなくてはならない。
・人間が生きるためには宗教は大きな影響がある。いろいろな宗教の よいところを学ばなくてはダメ。


といった内容でした。
良いこと言うなあって感じで聞いていました。
「改正」反対の集会でも大きな拍手を得られそうですね。


次は和田さん。
「学力低下の問題、国家戦略から見た教育のあり方」がテーマです。

・クリントン、ブッシュ、ブレア、ともに教育を大切にしてきた。この場合の教育とは二つの意味がある。
   1.優秀な人材を育てる
   2.世の中の不良債権みたいな人間を作らない
・今の法は「学校に行かせさえすればよい」という教育。
 6年で終わる人も、12年かかる人もあってもいいではないか。
・教育の主体を民間に任せてもよいはず
・教員の身分保障していれば、努力をしない教員が生き残ってしまう
・とにかく、日本が生き残るためには、今のままの法ではダメ!!


といった内容でした。
ところどころに問題発言をするけれども、いろいろな教育体制があってもいいではないかという発言は納得するところもあります。


三番目は岡崎さん。日の丸に挨拶してから発言開始です。
テーマは、「愛国心教育、エリート教育の必要性について」

・国家的にものを考えることが欠落している。
 これを強調さえすれば、少しずつまた変わっていくはず
・戦後教育は、「よい地球市民になれ」と教えてきた。
 しかし、国と家族のためなら死ねるはずだが、地球のためには死ねないでしょう


岡崎さんの話には、私には共感できるところはありませんでした。
岡崎さんはどういう社会がすばらしいと思っているのでしょうか。


最後は屋山さん。「愛国心教育、国家共同体への奉仕」がテーマ。

・競争は人間を高める。負けた時に、次に自分が何をするのか、考えることが大切だ
・徳目を身につけて、競争の中で自分で向上していく。これが大切



前回の設立集会でもそうでしたが、改正推進派も、私たちと同じようなことを言っています。
これがどうしてだろうかとずっと思っていたのですが、今回少しわかったような気がします。
確かに彼らも、今の教育は問題だし、子どもたちそれぞれにあった教育をしなくては、などと考えています。
でも、彼らの根底にある危機感は、「このままでは日本が諸外国に負ける! なんとかしなくては!!」
という気持ちがあるのではないかと感じました。

そして、このような考え方になるのは、彼らが、個人ではなく国を優先しているのではないか気づいたのです。
私は、「個人の幸せ → 国の幸せ」という図式で考えているのですが、彼らは、「国の幸せ → 個人の幸せ」と考えているようなのです。
昔の「お家のため」「お国のため」という考え方なんですね。

同じようなことを言っていても、根本が全く違うのだなと今回の集会に参加してわかったような気がしました。


次は国会議員からのコメントです。

まずは自民党を代表して、町村議員。

・自由、権利、平等、平和などが行きすぎたため、今の社会の困った現象がある。この根っこから見直すべき。
・与党はまだまとまっていないが、自民党は詰めた議論を十分進めている。
 法を改正し、あわせて憲法も改正しなくていけない。


次に、民主党の小泉議員。
若くて元気で迫力ある議員でした。この議員に対等にやりあえる「改正」反対の民主党の議員はいるのでしょうか・・・と心配になってしまいました。

・『文藝春秋』(昨年7月号)に、いろいろ教科書を読んだ結果、新しい歴史教科書が一番優れていると書いた。(会場拍手)
・今は明治以来の国難。国に自信とほこりを取り戻すべき。
・今の不祥事は大人の責任。改正をきっかけとして、我々が襟をたださねばならない
・改正で終わりではない。ここから日本の教育を立て直す運動が始まる



3人目は、自由党の達増議員。
人づくり基本法案を数条読み上げて、日本国民のための教育を作っていきましょう!とコメントしました。

(人づくり基本法案は以下からどうぞ)
http://www.jiyuto.or.jp/JPN/policy/2003/law/law030623_1109hito.html


最後は、保守新党の山谷議員。

・イラク措置法の委員会が始まった。(会場拍手)国際貢献も国のあり方があってこそ。
・戦後のたまりにたまった宿題を今やらねばならない。やっとやれるようになったのだから。
・拉致議連にて、家族のつながりの尊さ、国とのつながりの尊さを学んだ
・宗教教育も大切。より高きもの、大いなるものがあってこそ、我々は成長する


最後に決議文朗読。高橋運営委員長です。
資料としてもらったのはB4縦書き1枚ですが、高橋さんの読む決議文案は、アカデミー賞受賞作品が書かれているかのような仰々しいもので、恭しく開けて読み始めました。


  決 議 文

 今日、社会の広い分野に見られる頽廃現象は、主として戦後教育の欠陥に起因するものであり、更にその責の大半は、利他よりも利己、奉仕よりも権利を重んじる現行「教育基本法」がもたらした負の資産に帰せられるべきである。
 基本法改正を阻止してきたのは、占領軍による日本弱体化政策の受益者たる「革新勢力」であるが、国民の支持は年を追うごとに減少し、教育界における彼らの優位にも、ようやく退潮の兆しが見られるに至った。
 こうしたなかで、本年三月二十日、基本法に関する中教審の答申が発表された。これにより基本法改正の是非をめぐる議論に終止符が打たれ、どのように改正すべきかという重要課題が国民の眼前に浮かびあがったのである。
 中教審答申の内容は、一年余の審議のなかで形成された主流派の主張が、少数の守旧派の意を迎えるために、数ヶ月にわたって書き変えられたことから、法案の基礎資料として不適切なものになっている。
 我々「日本の教育改革」有識者懇談会(民間教育臨調)は、答申の不備を補い、文脈を糺し、基本法の名にふさわしい法案作成を可能ならしめるため、政府ならびに国会に対し左記六項の重要性を再確認されることを要望する。
 (一)教育理念の根幹に、文化・伝統の尊重、愛国心の養成をすえること
 (二)道徳・宗教的情操の涵養を明記すること
 (三)家庭の意義と家庭教育の役割を強調すること
 (四)教育行政の責任と権限の主体を明確にすること
 (五)ジェンダーフリーに利用されるような項を設けないこと
 (六)現代文明の危機に対応するために我が国の教育が果たすべき使命を謳うこと
 教育の建て直しを切望する国民の声が日増しに高まりつつある現状を顧みれば、先送りの怠慢は、もはや許されない。
 本会は、本日ご参集の皆様とともに、基本法改正の早期実現を期し、併せてその内容の健全化をはかるべく、さらなる世論喚起に全力をあげることを誓う。
 右、決議す。

 平成十五年六月二十五日
                   「今こそ教育基本法の改正を」緊急集会
                   (主催「日本の教育改革」有識者懇談会)


読み終わった後会場拍手。決議文案は決議文として採択され、先ほどの議員4名に渡されました。
渡したものは、「果たし状」とでも書かれていそうな、両端が折ってあるものでした。

最後に石井副会長が、米百俵の話をもじって、
「改正は米1億俵にあたる。口コミの運動をしていきましょう!!」と締めて、ぴったり3時に終わったのでした。


改正推進する人たちは、文科省や中教審の人たちよりもきっとずっといろいろ考えているのだろうとは感じました。
でも、私はどうしても彼らに賛同はできません。それは国よりも個人の幸せが大切だって思うから。
国民みんなが幸せなら、国もきっと微笑むはずなのではないでしょうか。
国際社会においても決して勝ち負けだけではなく、それぞれの国ができることをしていくスタンスでも良いと思います。
世界の人がみんな幸せなら、地球にあるすべての国も微笑むのではないでしょうか。

と、帰宅する電車のなかで一人考えていました。