地方議会決議はついに200の大台に!!
しかし、必死に動く「つくる会」「日本会議」に私たちも対抗を(改訂版)

  朗報がつぎつぎと届いています。産経新聞が7月15日付け(内外ニュース欄参照、以下同じ)で報じているように、福岡に来年春開設される県立の中高一貫高で「つくる会」教科書採択の危険性が急浮上していました。しかし、先日判明したところによると、幸い、採択の決定をまぬがれました。
  また同じ福岡で、「愛国心」を評価項目に盛り込んだ通知表がまだ残っていました(内外ニュース6/3)が、新年度にこれを採用する学校はゼロになりました。市民団体や教組の働きかけによるものです。
  しかし、広島の中高一貫高で「つくる会」教科書の採択が、また高校の『最新日本史』の採択が、いずれもこの8月に審議されます。広島では「つくる会」が14万人の署名を集めたと豪語しています。今夏は、これらの採択もゼロにするため頑張りましょう(反対の運動方法については、このトッブページの下欄にあります)。
  朗報の最たるものは、教育基本法の改定への反対・慎重審議を求める地方議会決議が間もなく200に達しようとしていることです。間もなく国会等から正式な集約が上げられてきますので、それを速報したいと思いますが、200を超える可能性も出てきました(8/3付の国会からの集約によると220を越えました)。
  いっぽう、改悪推進派の数は、ほとんど増えていません。もっとも特徴的な動きは、茨城県美浦村にみられるものです。3月議会で同村議会は、「教育基本法の改正を求める意見書」を決議しました。ところが6月議会には慎重審議を求める決議へと転換、実質的に先の決議を撤回したのです。二つの決議文を当HPに載せています(青文字をクリック)ので、両者を読み比べていただくなら、「国民的議論を求める」と慎重審議を求めつつ、拙速な動きに反対し、ブレーキをかけています。
  危機感を深めた日本会議は、ついに動きだし、現在、以下のような日程で東西二手に分かれて全国キャラバン隊を各地に送り、改悪推進決議をあげることに必死になっています。     

  <東> <西>     <東> <西>
7/16(水)
17(木)
18(金)
19(土)
20(日)
21(月)
22(火)
23(水)
24(木)
25(金)
26(土)
27(日)
28(月)
29(火)
群馬
栃木
福島
宮城
岩手
青森

北海道
北海道

秋田
山形
新潟
富山

鳥取
島根
広島
山口
福岡
福岡
佐賀
長崎
熊本
鹿児島
― 
宮崎
大分  
  7/30(水)
31(木)
8/ 1(金)
2(土)
3(日)
4(月)
5(火)
6(水)
7(木)
8(金)
9(土)
10(日)
11(月)
12(火)

石川
福井
岐阜
三重
愛知
静岡
山梨

茨城
神奈川
東京
千葉
埼玉

愛媛
高知
徳島
香川
岡山
兵庫
京都
大阪

奈良
和歌山
滋賀
<―は移動日、長野県・沖縄県は別日程で実施予定>

  キャラバン隊が到着する日の繁華街を、ぜひ散歩のついでにでも覗いてみてください。右翼的な顔つき、体つきを、背広で無理に隠した日本会議の諸君が、「紳士」然として宣伝カーの上から呼びかけているでしょう。キリストの幕屋の女性に会えるかも…。
 「改悪反対決議を私たちがあげると彼らを刺激する」という恐れから、決議運動に消極的な方々が、これまでもいらっしゃいました。地域事情からみると、その理由が正当な場合も…。しかし今、日本会議のこの動きを放置するなら、彼らの反撃を許すことになるでしょう。もし私たちが可能な限り決議運動を進めるならば、悪くて「あいうち」、うまくすればポイントをあげることのできる地方議会がまだたくさん残っています。
  国会の水面下では、与党の中で着々と法案提出の下工作が進んでいます(内外ニュース7/24・30付け)。法案が具体的に協議されたり、上程され、表面化するとき、もう私たちには負ける可能性が生じるのです。今のうちに「世論は教基法改悪に反対・消極的」の既成事実を作りあげておき、その力で、動揺しがちな政党に、秋の国政選挙後に働きかけましょう(もちろん選挙では、教基法改悪推進派を落としましょう)。
  各地であがっている決議を参考に、以下に「意見書案」を作ってみました。あるいは、こうしたものを各自で作り、知り合いの議員さんがいればその方に、いない場合は議会事務局(各自治体で場所を尋ねてください)に出向き、「こんな意見書を出したいのですが」と相談に行けば、あとは具体的なやり方を教えてくれます。在日の方も提出できます。
  9月議会で審議してもらうためには、締め切りの関係から、8月上旬には動き始める必要があります。教基法改悪の阻止は、地方議会に民意を届けることから始まります。



教育基本法の拙速な見直し、および改悪に反対する意見書(案)

  教育基本法の見直しを求める中央教育審議会の答申が3月20日、遠山文部科学大臣に提出された。
  答申は「社会の形成に主体的に参画する『公共』の精神、道徳心、自律心の涵養」「日本の伝統・文化の尊重、郷土や国を愛する心と国際社会の一員としての意識の涵養」など8項目の理念を新たに盛り込む法改正を求め、文部科学省は国会への改正法案提出をめざし準備を進めている。
  もし欠陥が法律にあればそれを改正すべきである。しかし、その場合でも教育基本法は、その制定経緯、前文と基本理念の普遍的内容などから憲法と一体となった重要な法律であり、その改正には、順序として、憲法の改正が前提になると考えられ、たとえ単独で改正するとしても、憲法と同じように時間をかけ、国民的議論を経て慎重に結論を出すべきである。
  加えて「愛国心」や「公共心」などの理念は、いかようにも解釈され、個人の内心の自由にかかわる領域の問題である。そこに法律が踏み込むならば、思想信条の自由を奪う危険性は大きい。
  したがって、同法の改定を検討する場合も、中教審答申の内容をそのまま法律の改正案とするのではなく、広範な国民的議論を喚起したうえで、改定の必要性の有無も含めまず議論を行い、広くの国民の意見を聴くべきである。
  とくに、教育基本法の改正がただちに今日の教育の諸問題の解決に直結する訳でないことに留意する必要がある。教育の再生のためにはまず教育の諸問題を一つひとつ点検し、実情に合わせて改善策を考えていく具体的で地道な作業が必要となる。その場合、現在の文部科学省主導の教育行政を見直し、教育の地方分権化を促進し、教科書の選定などにおいても規制緩和によって保護者や教師にその選択権を委譲するなど、教育に直接携わる現場を活性化させる方向こそ大切となる。そうした中で教育行政には、むしろ現行教育基本法の内容にのっとり、豊かな教育を保障する教育予算の拡充をはかり、教員の質の改善を進める環境整備の取り組みが求められている。
 拙速な見直しではなく、こうした改革を進めるなかで、教育問題に関する国民的な理と関心を深めていくべきである。

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成15年  月  日
                                                          ○○議会

 <提出先> 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 文部科学大臣