日本国内閣総理大臣 森善朗殿  (町村信孝文部科学相へも送付)

日本極右勢力の歴史教科書歪曲策動を糾弾する

 日本が、またもや歴史を捏造し歪曲する危険な過去に回帰しようとしている。日本右翼勢力団体の一つである「新しい歴史教科書をつくる会」等の右翼集団が、政権政党である自民党の庇護の下に始めた日本帝国主義の植民地支配と第二次世界大戦のアジア侵略戦争を美化するなどの捏造された教科書の検定通過をもくろんでいるからである。その背後には、今回の野呂田芳成衆議院議員による妄言「第二次世界大戦は、日本がアジアの国々の独立を助けた」と同じく、このような政府自民党や保守勢力の考え方が温床となっている。

 すでに私たちは、去年歴史教科書検定申請に提出された七つの出版社すべてが、過去の歴史を歪曲または縮小、捏造していることについて、文部省に対して合格判定を下さないように厳重に抗議している。そして、その背後にもやはり日本政府や文部省の黙認や操作があった事実が暴露されている。
 しかし、日本極右勢力の反歴史的策動の動きは、減るばかりかかえってその勢いを増す様相を帯びてきた。このことは、日本極右勢力と日本政府の傲慢無礼な歴史的盲動であるとともに、韓国国民に対する耐え難い冒涜行為として、七千万全民族の憤りをかっている。

 日本のこのような歴史歪曲は、昨日今日に始まったことではない。すでに、18年前の1982年、日本の歴史教科書がほとんど嘘で記述され、「日本従軍慰安婦問題」、朝鮮人強制連行問題などの厳然たる歴史的事実に対してあえて言及もせず、7千万民族を激怒させた。報道によれば、今回発行される問題の教科書には、韓国からの抗議により部分的にも是正された内容まで、以前よりさらにひどくなるという時代錯誤的な内容を多数含んでいるという。第二次世界大戦時、日本帝国主義のアジア戦略は「侵略」ではなく「進出」であり、「アジア民族解放戦争」として不可避の「自衛戦争」と装われている。また南京虐殺は捏造であるとし、加害者である日本を被害者に仕立て上げたかと思えば、「日本軍従軍慰安婦問題」等の犯罪行為は省略するという破廉恥な姿をあらわにしている。そればかりか、東アジアの古代史まで甚だしく歪曲している。

 韓国がこの問題を軽く見逃せないのは、日本の歴史歪曲の背後に、軍事大国に象徴される軍国主義が潜んでいるからである。そして、過去の歴史を捏造してまで、反省をしようとしない日本の姿は、明らかにアジアの平和と隣国の韓国に対する侵略を意図しているとしか思えないからである。従って私たちは、意図的な日本政府の教科書歪曲は、東アジア諸国の友好協力と共存の流れに逆行し、アジア平和を脅かす挑発行為に他ならないと見る。
 私たちは去る97年「子どもたちの人権と平和を守る県民の会−教科書に真実を−」(現在「平和憲法を活かす熊本県民の会」)とともに、熊本県議会での歴史教科書歪曲請願を取り消させた経験を持っている。手のひらで太陽を覆い尽くすことができないように、過去は消したり手直ししたとしても変わるものではい。日本政府に対して、歪曲された歴史教科書の合格判定を下さないことを厳重に要求する。また、妄言を繰り返す自民党議員の謝罪と韓国政府の強力な抗議を要求する。
 私たちは教科書歪曲を通じて、近隣民族の自尊心と尊厳を傷つけようとする危険な道徳的離脱行為を中止し、必ずや阻止していくであろう。

2001年2月21日

韓国 大田・忠南地域運動連帯(公州サラン市民団体協議会、唐津参与自治市民連帯、大田参与自治市民連帯、新しい奉安を切り開く郡民集会、牙山市民会、蕪岐サラン市民会、禮山サラン住民連帯、天安市民フォーラム、青陽参与自治連帯、洪城YMCA、舒川市民集会、保寧参与連帯)


 この抗議文は平和憲法を活かす熊本県民の会と友好関係にある韓国忠青南道及び大田広域市民の市民団体から、翻訳して日本政府に届けるよう依頼されたことをうけて、県民の会で責任を持って翻訳、送致するものです。
 平和憲法を活かす熊本県民の会も、大田・忠南地域運動連帯と共通の認識に立っていることを申し添えておきます。なお私たち県民の会からも教科書検定に対する申し入れを近日中に行います。

20001年3月1日
平和憲法を活かす熊本県民の会

(出典) [aml 21140]