日本の歴史教科書改悪のもくろみについての私たちの立場


 韓国挺身隊問題対策協議会に属する21の会員団体は、昨年来、進行してきた日本の中学校歴史教科書の近・現代史の内容を改悪するもくろみに驚きを禁じることができず、私たちの立場を明らかにしようと思う。遅ればせではあるが,韓国政府が日本の教科書改悪のもくろみについて日本政府が強く出ることを要求したのは、たいへん歓迎にあたいすることである。この間,韓国政府が韓日の過去の歴史問題について生ぬるい態度をとり続けてきたことに比べてみるとき一前進だと評価する。
 現在歴史教科書の改悪を主導している「新しい歴史教科書をつくる会」という極右集団は、既存の歴史教科書は敗戦による自虐史観であると批判して、愛国主義と自由主義史観によって新しく歴史を記述しなければならないと主張してきた。問題となったこの教科書はその間、一次、二次の修正で130箇所余りを手直ししたが、韓日併合の合法性、植民地支配が韓国の近代化の助けとなったという記述は依然として削除されていない。またこれとともに他の7種の教科書から「慰安婦」という用語が消え、3つの教科書が「慰安婦」、「慰安施設」を記述するだけになった。
 日帝の侵略戦争を美化し,日本軍「慰安婦」問題などを大幅に縮小し,日帝侵略時代の加害の事実を歪曲する歴史教科書改悪のもくろみは、すでに1980年代から続いているところに問題の深刻さがある。日本の歴史教科書改悪のもくろみは決して偶然のことではなく、日本社会の右傾化の傾向と結びついている。1999年軍国主義の象徴である国歌(君が代)と国旗(日の丸)の復活、新ガイドラインの通過など一連の軍国主義体制の整備作業、日本与党の森首相の「神の国」発言、東京都知事石原の「三国人」発言、最近の野呂田衆議院議員による太平洋戦争の正当化発言など右翼勢力の妄言とその脈絡は同じなのである。
 結局、教科書改悪の動きは日本の過去の帝国主義侵略行為についての反省を拒否し、むしろ皇国史観を通して軍国主義の復活を画策する動きの一つなのである。日帝強占時代、徴用、徴兵、「慰安婦」として連行され、徹底して人権を踏みにじられた被害者たちが、厳然と生きている今、日帝の加害と侵略行為を大幅に縮小したり,否認、歪曲し,はなはだしくは事実すら否認し,歪曲する今回の日本の歴史教科書改悪の動きは即刻中止されるべきである。
 徹底した自己省察と批判の上にたって記録された歴史でなければ、妄言となるのみである。日本政府は国連が史上はじめて公式に宣言した植民地支配についての賠償要求を受け入れ、未だに解決していない植民地支配に対する賠償を履行すべきである。また、アジアと世界の女性・市民団体がつくり出した「日本軍性奴隷制を裁く2000年女性国際戦犯法廷」の判決を一日も早く履行しなければならない。
 私たちは日帝による侵略の事実を大幅に縮小し,歪曲した歴史教科書改悪の運動に反対する。私たちは歴史の真実が日本社会にそのまま知らされ、教育されるときまで被害者たち,アジアの被害国とともに、また志を同じくする良心的な日本人たち、そして平和を愛する世界のすべての人々とともに闘争してゆくことをここに明らかにする。

<日本政府に対する私たちの要求>
  1. 日本政府は侵略の事実を歪曲する歴史教科書改悪を即時中止せよ。
  2. 日本政府は正しい歴史教育を実施せよ。
  3. 日本政府は侵略戦争に対する徹底的な真相究明とそれに基づく国家賠償によって被害者の名誉を回復せよ。

 韓国女性団体連合、韓国女性の電話連合、韓国教会女性連合会、韓国女性民友会、韓国女神学者協議会、女性教会、アジア・キリスト教女性文化研究院、基督女民会、イエス長老会女教役者会、基督長老会女信徒会、韓国基督教教会協議会(KNCC)女性委員会、基督長老会女教役者会、監理教女教役者会、監理教女信徒会、新しい世を拓く天主教女性共同体、挺身隊研究所、韓国女修道会頂上連合会、ZONTA、梨花民主同友会、平和をつくる女性の会、大学院生代表者協議会(以上21団体)

2001年2月22日
(社団法人)韓国挺身隊問題対策協議会