子どもと教科書全国ネット21のホームページより転載

日本の歴史教科書改悪の試みをアジア民衆の名において反対する!


 現在、日本政府は極右団体である「新しい歴史教科書をつくる会」の主張を うけいれ、彼らの歴史教科書から太平洋戦争をアジア解放戦争として、朝鮮強占を正 当な合併として叙述している。また日本の歴史教科書改悪は、日帝が植民地民衆に加 えた反人道的な犯罪やその他の戦争犯罪に全く言及せず、むしろ美化しようという反 歴史的で反人権的な行為である。

 歴史とは相互関係からはじまるものである。日本が主張している日本のアジ ア大陸への進出とは、アジアの民衆には厳然として侵略であった。特に新しい歴史教 科書で削除された日本軍「慰安婦」と徴用・徴兵制問題は、アジア民衆にとってこれ 以上ないほどの「恥辱」であり、「反人権」であり、また「強制的」であった。特に 彼らが信じたがっている日本軍「慰安婦」の「自発性」という主張は、日帝がおかし た過去の侵略行為に対する明白な人権侵害であり、名誉毀損である。自らがおかした 過去の帝国主義侵略に対して反省を拒否し、むしろ皇国史観を通じて軍国主義復活を 画策する動きの一つなのであろう。

 このような反歴史的な行為は、急速に進行している日本社会の右傾化ととも に、日本国家の右翼と日本民族の利益を保護している。そのような流れに、多くの日 本人は同調しているのも事実だ。しかしそのような浅はかな歴史歪曲は、結局日本の 国益に反するのであり、平和と人権の尊重を志向する21世紀の国際社会で、日本の 立場を狭くさせるものであることは、火を見るより明らかだ。

 アジア民衆は分明に記憶している。日本の帝国主義侵略がもたらした疲弊し た過去を。だからといってアジア民衆はいつも過去のなかに生きながら、日本を憎ん でいるのではない。当然、アジア民衆は平和的で相互に対等な、そして個々人の人権 が尊重される新しいアジア協力秩序の構築を切実に願っている。ただし、そうした新 しい秩序は、過去の侵略史に対する日本の真の反省と、後世に対する正しい歴史教育 が前提となる時にのみ実現され得ると信ずる。

 アジア民衆の願いを無惨に踏みにじり、さらには侵略行為を美化する日本政 府の試みを、われわれは第二のアジア侵略行為であると規定せざるを得ない。反動的 な日本政府の歴史歪曲の試みが即刻中断されない場合、彼らが歴史教科書でそれほど までして隠そうと努力するアジア民衆の広範な抵抗が、生きた歴史のなかで再現され るであろうことを厳重に警告するところである。

 〔日本政府に対するわれわれの要求〕

1.日本政府は侵略の事実を歪曲する歴史教科書改悪を即刻中断せよ。

2.日本政府は侵略の事実を謙虚に反省し正しい歴史教育を実施せよ。

3.日本政府は侵略戦争に対する徹底した真相究明により被害者の名誉を回復 せよ。

2001年3月14日

日本歴史教科書改悪阻止運動本部


(訳=板垣竜太)

(出典) 日本歴史教科書改悪阻止運動本部