決議文



 私たちは、敗戦50年の取り組みの中で、「過去に向かい合い・現在を問い・未来を創る」という決意を明らかにし、朝鮮半島やアジアの人々との連帯をめざしてきました。
 しかし、自由主義史観の名のもと、真実に根ざした歴史を否定してきたグループを中心とする「新しい歴史教科書をつくる会」の編集執筆による中学歴史・公民の教科書が検定合格し、採択に付されることになりました。
 この教科書は、今日の世界の動向を無視して国際緊張を過大に描き出し、歴史事実を歪めて戦争を美化し、国家への誇り、国家への奉仕、国防の義務を強調し、教育を通して子供たちを、戦争に動員していこうとする極めて危険なものといえます。
 とりわけ、元軍隊「慰安婦」の存在を削除し、韓国併合の合法性や、朝鮮半島の植民地支配によって近代化の助けとなったという記述については、とうてい許されるものではありません。  また、他の教科書でも元軍隊「慰安婦」の記述や「侵略」の用語を削除させるべく政治的圧力がかけられ、歴史的事実の隠蔽がなされようとしています。
 この教科書改悪攻撃は、日の丸君が代の強制、新ガイドラインの制定、森前首相の「神の国」発言、石原東京都知事の「三国人」発言と気脈を通じています。
 とりわけ、小泉首相は、靖国神社の公式参拝を明言し、改憲−有事立法の制定、教育関連6法案の改悪をもって、「戦争をする国家」形成を図らんとしています。

 平和と人権、共生の21世紀の実現に向かって、今こそアジアの人々との歴史認識の共有を進めていくことが求められています。
 私たちは、「つくる会」の教科書検定合格を弾劾し、この教科書の採用をさせない取り組みを進めていくことを本集会の名に置いて決議します。

2001年6月13日
〜真実に根ざした歴史を共有するために〜
歴史の歪曲−教科書改悪を許さない6・13集会参加者一同