こんな教科書を許してはならない・新たな決意を込めて



 「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが執筆した中学歴史・公民教科 書が中国・韓国・日本国内からの厳しい批判にも関わらず文部科学省の手厚い 配慮を受けて検定に合格してから約3ヶ月が経ようとしています。
 「つくる会」の教科書は、検定によって歴史で137ヶ所、公民で99ヶ所の修 正を受けましたが、小手先の語句修正に終始し、様々な問題をかかえたまま検 定を合格しました。しかし、修正前の皇国史観による歴史認識、それにもとづ く戦争観に変化は見られません。 「つくる会」の教科書にはアジア蔑視、人 権無視、障害者や女性差別で満ち溢れています。それは、私たち市民の努力、 そしてアジアなどの人々との連帯によって営々と培われ勝ち取ってきた平和や 人権の問題をことごとく否定するものであります。
 また、「つくる会」のメンバーは検定に先立って各地の地方市町村議会に 「教科書採択事務の改善ならびに適正化について」の陳情活動を行ってきまし た。近接の箕面市でも同様な動きがあり、吹田市教育委員会はこれを先取りす るかたちで「吹田市立義務教育諸学校教科用図書選定委員会規定」をつくり大 幅に制度を変更してしまいました。これまで吹田で行われてきた教科書の採択 は現場の教員の意見を正しく反映させ、そして教科書会社に対しても公平に対 応するような制度になっていたし外部から批判を受けるものではありませんで した。しかしこの制度の導入によって現場の教員の意見が反映できないシステ ムに変えられてしまいました。吹田市教育委員会が「つくる会」の教科書を採 択させやすい方法に変えたといっても過言ではありません。
 しかしながら、このような「つくる会」教科書を採択させない動きが全国で も高まってきています。各地で教科書問題の集会や学習会が開催されていま す。この間、彼らがいかに歴史を歪曲し捏造しているかが市民の手で徐々に暴 露されつつあります。
 吹田でも6月27日北摂市民学習会を持つことになりました。この学習会で 「扶桑社」検定教科書の問題点及び教科書採択制度改悪の問題が明らかにさ れ、そして「扶桑社」の歴史・公民の教科書採択を許してはならない、子ども たちに渡してはならない、教えてはならない、との信念はさらに固まりまし た。
 上杉聡さん、深田健一さんのお話をはじめ豊中、箕面、吹田からの報告・行 動提起をバネとして今後の運動に生かしていきたいと考えています。
 今後、署名運動、市教委傍聴、選定委員会の公開を求めること、教科書閲覧 ツアーなど具体的取り組みを通じて、「こんな教科書を許してはならない」熱 意を広げて目前に迫った「教科書採択」には扶桑社の教科書を絶対に採択させ ないことをこの場で確認したいと思います。

2001年6月27日
   「こんな教科書を許してはならない北摂市民学習会」参加者一同