緊急決議:日本の教科書における歴史歪曲の修正を要求する



2001年7月25〜29日、タイ・ジョムティエンに集う教育インターナショナル第3回世界総会は、

 第3回EI世界総会に出席している我々は、日本の右翼団体の主導の下で編纂された日本の中学校歴史教科書が、日本政府の検定に合格したことを憂慮する。このことによって、アジア太平洋地域における諸国間の友好関係が損なわれるばかりか、望ましからぬ歴史理解と、植民地支配と侵略の歴史を美化するなど不適切な内容とにより、世界平和に悪影響を与えることを懸念する。よって、以下のことを表明する。

 我々は日本政府に対し、自らの戦争と暴力の歴史を反省し、新たな平和の時代をつくりあげるよう努力する、というのが今日の国際的潮流になっていることを指摘したい。例えばドイツでは、その歴史を真摯に反省し、戦争の犠牲者に十分な謝罪と補償を行っている。我々はさらに政府に対し、(1)戦争と植民地支配を美化する一方で歴史の真実を歪曲した歴史教科書を直ちに修正すること、ならびに(2)平和をもたらそうとする国際的潮流に積極的に参加すること、を促す。

 我々は日本政府に対し、ユネスコ勧告(国際理解・教育・基本的人権のための教育に関する勧告。1974年11月19日)を誠実に実施するよう促す。同勧告は、「教育は――基本的な自由と人権の尊重;社会正義の確立;国際理解の促進;世界平和;さらには、あらゆる種類の植民地主義、あらゆる形態の人種主義とファシズム、その他民族的・人種的憎悪を喚起するイデオロギーに対する反対運動――に貢献すべきものである」と定めている。

 我々はまた日本政府に対し、教科書の選定および採択の過程を改定して、教育の主体である教員や教員団体から集められた妥当な意見を反映しうるものにすることを促す。

 我々は日本政府に対し、紛糾した関係各国との関係を修復し、人類が追求している普遍的価値に基づいた真実の歴史教育を直ちに行うこと通じて協力関係を構築すること、を強く促す。

[日教組国際部仮訳]