声明 「つくる会」の教科書を都立障害児学校に押し付けてはならない


全国障害者問題研究会常任全国委員会
2001年8月2日
 東京都教育委員会は2002年度に都立盲・聾・養護学校で使用する教科書として「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書「中学歴史・公民」(扶桑社)を採択する方向で動いています。この教科書は歴史の真実を隠蔽したり歪めたりしている、日本国憲法の理念を否定しているなど、強い批判を国内外からあびているものです。

 障害児教育諸学校の教育は、憲法・教育基本法の精神に立脚し、子どもたちに真理・真実を伝え、それによって子どもたちが豊かな感性と知性を身につけるのを指導・援助する営みであり、この点において通常の教育と何ら変わらない普遍性をもつものです。その上で障害児の教育は、子どもたちの障害や発達の状態を科学的に把握し、その状態に対応する教育内容をよく吟味して選び、適切な方法によって取り組まれなければなりません。教育委員会のこのたびの動きは、このようなことについて全く考慮せず、もっぱら公立学校に「つくる会」の教科書を押しつけるための端緒とすることをねらったものとしか考えられません。

 採択問題は8月6日ごろに決着すると伝えられています。私たちは都教委が「暴挙」と言うべきこの行為を止め、教科書の採択に当たっては子どもと教育のことをよく知っている教職員・父母の意見を最大限に反映させることを強く望みます。