●中教審最終答申に対する見解●
平成15年3月20日
「日本の教育改革」有識者懇談会(略称:民間教育臨調)
会長 西澤潤一(岩手県立大学長)
平成15年3月20日、中央教育審議会は教育基本法改正に関する最終答申を、文部科学大臣に提出した。中央教育審議会が、先の教育改革国民会議の提言を踏まえ、教育基本法
改正の具体案を打ち出した姿勢については、我々は高く評価するものである。
同時に最終答申の中には幾つかの問題点が含まれていることを指摘せざるを得ない。
以下、中教審最終答申について、評価に値する点と問題点を列記し、本会の見解の骨子を明らかにしたい。
[評価に値する点]
1、家庭教育の役割について新たに条文を規定する、とした点
2、日本の伝統・文化を尊重することを明示した点
3、「国を愛する心」の重要性を指摘した点
4、「私」を超えるものとしての「公」に、注意を喚起した点
5、宗教的情操をはぐくむことの重要性を指摘した点
6、国と地方公共団体が負うべき教育行政の役割分担を明らかにしようとした点
[問題点]
1、現行憲法を新しい教育基本法案作成に当たっての前提とすべきではない。
2、「男女共同参画」の名の下に、男女の特性を否定する傾向に拍車をかける恐れがある。
3、歴史・伝統文化の継承という教育の根幹が十分に強調されていない。
4、「公共」という言葉に「新しい」という形容詞はなじまない。
5、戦後五十年余にわたって敬遠されてきた「宗教的情操の育成」という重要課題に取り組むための条文が必要である。
6、教育行政における国と地方公共団体の役割分担を具体的に示し、それを妨げる不当な支配を許さない旨を、条文の中に明記すべきである。