辺野古への海上自衛隊投入に抗議
防衛省防衛省前で緊急集会

 「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」は5月21日夕、防衛省前で辺野古沖への海上自衛隊の投入反対する緊急抗議行動を行いました。
 在日米軍再編の中で日米両国政府は、宜野湾市にある海兵隊普天間基地の、名護市辺野古沖への移設で合意しました。しかし日米が合意した「V字型滑走路案」に対しては、反対派住民だけではなく、保守系の県知事や名護市長も反対を表明しています。県知事が反対しているために、那覇防衛施設局は新基地建設のための環境影響調査(アセスメント)に、法的に着手することができません。そこで施設局は5月18日、環境影響調査の事前調査を、脱法・違法を承知で強行してきました。この強行に際して、海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」が派遣され、海上自衛隊のダイバーが調査に協力したのです。
 今回の行動は、沖縄県民に銃を向けたも同然の防衛省に抗議するために緊急に呼びかけられたものです。平和フォーラムも協力し、市民や労働者85人が参加しました。
 集会では、沖縄現地からヘリ基地反対協の安次富浩さんが駆けつけ、現地の情勢を報告。同じくヘリ基地反対協の大西さんから、電話での現地報告受けました。平和フォーラムと、自治労青年部からも、市民とともに闘う連帯のアピールを行いました。


●防衛省前に集まった人々。
自治労中央本部、自治労青年部、ゼネラル石油など、平和フォーラムの構成団体からも多数参加してくれました。




●ヘリ基地反対協の安次富浩さん

辺野古の海に、久間防衛大臣は、海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」を派遣し、環境アセス法に違反する事前調査を強行しました。この暴挙は、民主主義を破壊するものです。沖縄の米軍基地は、復帰前に米軍の「銃剣とブルドーザー」によって、私たちの土地を、家を取り上げて建設されたものです。強制的に取り上げたのです。

今回、海上自衛隊の掃海母艦を派遣し、海上自衛隊員を投入して調査を強行する、しかも環境アセス法をないがしろにする。このことに対して、腹のそこから怒りが沸いてきます。海上自衛隊と防衛省は、沖縄の海を軍隊の力で奪をうとしているのです。住民運動の場に自衛隊が出てくることが、沖縄を突破口として全国に広がっていくでしょう。国民投票法の強行採決による憲法9条の改悪や、自衛隊の治安出動というもくろみが、沖縄を出発点に本土各地に広がるのです。大変危険なことです。私たちが目視すれば、先例を許すことになります。

沖縄では自衛隊の投入に対して、怒りの声が広がっています。沖縄現地の闘いと本土各地の闘いを結合しなければ、非常に恐ろしい日本社会ができてしまいます。

この場に結集された皆さん。私たちはいま、岐路に立たされています。私たちは沖縄の地で、海上自衛隊の投入を絶対に許さない、糾弾していく闘いを作っていきます。

本土各地で、自衛隊の介入を許さない、連携した闘いを作ってください。職場・生産点の闘いとも共通します。自治労が、赤紙を配ってはいけない、日教組が、教え子を戦場に送らない、こうした組織の原点で労働運動を作ってきました。そのことがいま、問われているのです。労働運動と住民運動との合体の中で、国民投票法が可決されても、改憲をさせない、そういう闘いを作り上げていきましょう。

一昨日、私たちの同志であり、「命を守る会」のお年寄りを引っ張って来た金城祐治さんが、残念ながら肺がんで他界しました。金城さんは最後まで闘い抜く遺志を、私たちに伝えています。金城さんの志半ばで倒れた悔しさを、私たちの運動の中で、新基地建設をさせない、その勝利を勝ち取るまで、私たちはがんばります。東京の地でも、私たちに連帯してください。ありがとうございました。



■このコーナーのトップにもどる

■平和フォーラムのトップにもどる