福岡県・築城基地へのF15戦闘機訓練移転に反対
在日米軍築城基地配備反対京築連絡会議を先頭に抗議行動


沖縄県・嘉手納基地所属のF15戦闘機の、福岡県・築城(ついき)基地への訓練移転に反対する集会が3月5日(月)夕方、築城基地正面ゲート前で開かれ、約100人が参加しました。この集会を主催したのは、「在日米軍築城基地配備反対京築連絡会議」です。同連絡会には、行橋京都地区労センター、自治労京築総支部、福教組行橋・豊築両支部、高教組京築支部、部落解放同盟京行・豊築領地協、社民党豊築・行京両支部が参加しています。また「第1回目のF15訓練移転に対しては全国結集で闘う」と取り決めた全国基地問題ネットワークからは、北海道・山口・宮崎・沖縄の代表が参加しました。以下は集会の様子です。




●航空自衛隊・築城(ついき)基地は、福岡県の築城(ちくじょう)町にあります。
JR日豊本線の築城駅から徒歩15分で、国道10号線沿いにある基地の正面ゲートに到着します。
上の写真は、正面ゲート前から写したものです。左奥に見える戦闘機が、沖縄から来たF15です。

●中央の灰色で尾翼が2枚ある機体が、F15戦闘機です。
尾翼に書かれている「ZZ」は、嘉手納基地所属機のマークです。


「来るな米軍! 築城基地前抗議集会」



●すき田雄一さん(行橋京都地区労センター議長)

 本日13時15分ごろ、築城基地所属の航空自衛隊のF15戦闘機に混じって、嘉手納基地の米空軍F15戦闘機5機が、築城基地に着陸しました。一昨日にはC130輸送機が先着し、その日から米軍の兵士が築城の町を歩いています。明日からは本格的な訓練が開始されます。
 地元3自治体の首長は、防衛施設庁との間で協定書を交わしました。しかし議会は反対しています。私たちは3月1日には、みやこ町の町長への抗議と議会への激励行動、本日5日には行橋町の町長への抗議行動と議会への激励行動を行いました。後日、築城町にも同様の行動を行います。
 昨年5月に日米両国の「2+2」が、米軍再編のロードマップに合意して以来、各地で学集会や抗議行動を行ってきました。1800人を集めた集会も行いました。そうした行動の積み重ねの上に、本日の抗議集会があります。
 米軍は世界各地で事件や事故を起こしています。その米軍が、この築城町にやってくるのは、恐ろしいことです。防衛庁は関係自治体に対して、@米軍機5機と自衛隊機の訓練、A参加する米兵は約50人、B期間中は防衛施設局の職員が常駐する、C夜間の訓練や、兵士の外出もありうる、D常駐することは協定には含まれていない−―と説明しました。しかしいったん訓練を認めてしまえば、なにがおこるか分かりません。私たちのちからで訓練に反対しましょう。



●住友肇さん(全国基地問題ネットワーク共同代表・北海道平和運動フォーラム代表)

米軍再編は重大な問題です。全国の仲間が、反対の決意を固めています。今回の築城での訓練は急に決まりましたが、それでも本日は北海道・山口・宮崎・沖縄・平和フォーラム本部の仲間が駆けつけてきました。この問題は築城だけの問題ではありません。全国の問題として取り組まなければなりません。
 米軍再編予算を含む07年度予算の採決が強行されました。3月中には参議院でも予算が成立します。しかし、何としてもはね返さなければなりません。各地にばら撒く交付金、また岩国市に対する交付金の停止のように、国は「アメ」と「ムチ」を使って切り崩しをはかってきます。
 昨年の国会では教育基本法が改悪されました。今の国会では、米軍再編特措法案や国民投票法案が審議されています。安倍内閣は、米国に追従しています。安倍内閣と対決し、二度と戦争を起こさない運動を一緒に作りましょう。




●山城博治さん(全国基地問題ネットワーク共同代表・沖縄平和運動センター事務局長)

 「沖縄県の負担軽減」という名目で、嘉手納基地F15戦闘機の全国6ヶ所への移転訓練が決まりました。しかし嘉手納基地の騒音被害は軽減されていません。嘉手納基地には54機のF15がいます。そのうち5機が、築城に来ました。しかし嘉手納基地には、山口県・岩国基地のF18戦闘機、厚木基地の空母艦載機、またハワイやアラスカの戦闘機が始終訓練にやってきます。先日は米軍の最新鋭機F22が12機、新たに配備されました。負担は一向に減らないのです。
 また基地と自治体との間には、様々な協定がありますが、米軍は協定をまもりません。私たちが那覇防衛施設局に抗議しても、施設局は何もしてはくれません。沖縄では、これまで訓練を移転していたパラシュート降下訓練が再開されました。ヘリコプターが吊るしていたジープが、海に落下する事故も起きました。戦争前夜のような訓練が、連日のように行われています。かつて金武町のキャンプ・ハンセンで行われていた、海兵隊の155m榴弾砲の実弾射撃訓練は、本土5ヶ所に移転しました。しかし移転先では、沖縄で行われていた以上に激しい訓練が実施されています。いったん訓練を受け入れてしまえば、その後はなにが行われるのか、わからないのです。
 日本全土を米軍が自由に使用できるようにする米軍再編に対して、一緒に反対していきましょう。


基地に向かって、力強くシュプレヒコール




●集会途中の6時30分ごろから、戦闘機の離陸が始まりました。日が落ち、8時近くなっても訓練は続き、
夜空に戦闘機のオレンジ色の排気炎が見えていました。


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