【第8回 非核・平和条例を考える全国集会 in 東京】

まとめ
住友肇さん(全国基地問題ネットワーク代表委員 北海道平和運動フォーラム代表)


どうもご苦労様でした。とりわけ提案された方、講演された方、パネリストになった方、報告者の皆さん、本当にご苦労様でした。参加者の皆さんも、長時間に渡って、ありがとうございました。まとめということになっていますが、もうまとめをする必要はないのじゃないかと(笑)、思っていますので、感想を述べさせてもらいたいと思います。

 まず、「非核・平和条例を考える全国集会」ということでありますから、地方自治の問題がメインのテーマであるのは当然だと思います。しかしその中で改めて、日本国憲法の重要さが、この集会の中で明らかになったのではないか。憲法の三つの柱である、平和主義・国民主権・基本的人権。この三つの柱が、見事に浮き彫りされたのではないかと思います。
 地方自治を進める、あるいは守るということは、われわれの主権者としての権利を守る、国民が主人公ですからね、そういうことだと思いますし、住民一人ひとりの自由と権利を保障し守る。そして何より、一人ひとりの人間の尊厳を大切にする。そこが、地方自治の重要なところだろうないかというふうに思います。
 今の報告がありましたように、日本政府は、アメリカのブッシュ政権と一体となって、自衛隊と米軍が合同して、日本を戦争する国にしようと躍起になっています。そのためにお金と権力で、しかもウソの情報を流しながら、自治体や住民に押し付けてくる。こういう構図が明らかになったと思います。国や官僚が、住民の意思、考え方、気持ち、そんなものは何も考えてないし、それを知ろうともしてないことが明確になったと思います。

 昨日、北海道平和フォーラムなどの主催で、日の丸・君が代の強制に反対する集会をやりました。何回も起立しないで、処分・停職を受けて、もう1回やっちゃったら懲戒処分で辞めさせられる、そういう先生を呼んでお話聞きました。
 その中で明らかになったのは、子どもの教育の中で、日の丸・君が代なんて全然関係ないんですよ。子どもの成長・発達には。日の丸・君が代を勉強したり、式典で起立したりして、数学ができるようになったり、字が読めるようになったりするわけではないのです。
 あれは誰のためにやっているか。それは、国に対して文句を言わない人間を作るため、従順な人間を作るために徹底するわけですよね。そういうことが、学校現場にも行われて、先生方が萎縮して、自分でものを言えなくなるというのですね。そして、ほとんどの先生は、日の丸・君が代の強制に心の中では反対している。しかし、処分があるからそれを口に出したり、行動したり出来ないというのです。学校にとって恐ろしいことなのですね。主権者を教育していないのです。学校は、批判する主権者を育てないようにしているのです。そのためにはまず教師を叩けということで、教師が叩かれているのですね。本当に大変だと思います。

 東京で、学力調査をやりました。そうすると学校の成績を上げるために、校長先生が間違った子どもに答えを教えたりね、これ違うぞと言ったり。学力のあんまり高くない子をテストの日に休ませたり、テストから抜いて集計させなかったり。そういったことが起きたわけです。そういうことに対する内部告発は教師の側から全くなかったのですね。保護者の側からそういう告発があった。それだけ今の学校現場が、日の丸・君が代の強制によって、そういう状況になっている。地方自治と同じように、主権者という子どもを今学校で育てなくしようとしている。そういうことと一体の中で、米軍再編の問題、あるいは地方を破壊する攻撃がですね、我々側にきているのではないかというふうに思います。

 その中で、運動の柱としては、港湾法の問題だとか、地方自治の問題だとか出てきました。そういったものを我々が勉強しながら、相手のウソを暴きながら、攻撃の本質をやっぱり我々自身が共有化する。こういうことが一つの運動の一つだと思います。
 もう一つ大きなのは、やっぱり私たちは厳しい状況だけれども、諦めないで運動を作っていくことと思います。沖縄、岩国、横須賀、東京、いろんな闘いを自分たちの問題として闘っていく。闘いを止めたら一気に攻めてこられるし、自分の町にも米軍がどんどん入ってくるわけです。したがって、自分のことと思って運動をどう作っていくかってことが、今日の集会で確認されたと思います。
 具体的には、例えば国民保護計画だったら相手の弱点をうまく使って、それでまた巻き返そうと。そういうのをたくさん知恵として出てくると思いますし、裁判闘争や直接請求の取り組み、住民投票の取り組み。こういったことを、粘り強くやっていくということだと思います。
 やっぱり、最後は選挙闘争だと思います。岩国市長選では、井原さんがんばってもらいたい。来るべき解散・総選挙では、政権交代をする。こういうことが国を大きく変えると思います。是非そういうこともお互い力を合わせて、自分のこととして取り組める運動をお互い進めましょうという。
 感想を述べて、最後のまとめにならない、まとめにさせて頂きたいと思います。どうも、ありがとうございました。


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