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イラク訪問団に平和フォーラムも参加
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1.はじめに
2002年12月16日〜24日にかけて、平和フォーラムをはじめ、市民や国会議員など16人が、「悪の枢軸」と名指しされるイラクへ、その実態を確かめるべく訪問しました。平和フォーラムからは事務局より2名(福山、井上)と自治労(山口)、北海道(中山)の計4名が参加しました。そこで出会ったのは、「悪の枢軸」というイメージとはうらはらに、厳しい経済制裁の中、必死になって生き続けている庶民の姿でした。確かに、主要な建物や軍事上重要な橋などの周辺には軍隊や警察官が固めていて、それなりに軍事国家を思わせましたが、一歩街中で見る人々の生活は、戦争準備に忙しいといったところはなく、新しい家やビルを建てていたり(戦争が起これば破壊される)、夜の繁華街は、人通
りが多くにぎやかで、この国が、いまにもアメリカと戦争をするのだろうか、と思わせる光景に出会いました。
2.イラク国民会議
私たちは、まず日本大使館へ行き、イラクの現状を聞いた後、イラク国民議会へ向かいました。
イラク国民議会では、この国ナンバー4に当たる、イラク国民会議議長アサドゥーン・ハンマーディーさんをはじめ、外交委員長、経済委員長などと意見交換をしました。そこでは、査察について、これまでも査察を受け、どのような兵器も発見されていなにもかかわらず、いまだ経済制裁は解除されていない。むしろ、これまで国連査察団の中でスパイ行為がなされたりしており、必ずしもクリーンではないことを指摘していました。また、劣化ウラン弾の被害についても報告があり、湾岸戦争では700〜800トンもの劣化ウラン弾が使用されたと言われ、その影響はヒロシマ原爆の約7倍と言われる。一方、イラク政府は、劣化ウラン弾の被曝者の実態調査を国連に要請しているが、安全保障理事会によって調査がストップしています。
最後に議長は、「私たちは、戦争を望みません。今回の査察が正当に行われることを望む」と述べました。
3.アムリエ・シェルター
バクダッド近郊にあるアムリエ・シェルターを訪れました。このシェルターは、フィンランド製で、対生物化学兵器用、放射能用として84年に完成しました。大きさは50メートル四方の、地上一階、地下1階の建物で、コンクリートの厚さは2メートルもありましたが、91年2月13日の米軍のピンポイント爆撃で、一発目が天井を破り、2発目のナパーム弾が建物の空調施設を破壊し、それにより408人が焼き殺され、今も建物内部には、その当時の様子を偲ばせる、人の焼けこげた姿が影として残っていました。彼らの断末魔の様子が今も私たちに訴えかけていました。ヒロシマの原爆ドームと重なりました。
4.保健大臣と赤新月社
訪問団は、オーミード・ミドハト・ムバラク保健大臣とも会いました。彼は、「経済制裁前のイラクは、中東でも有数の医学(医療)が進歩した国だった」と語りました。制裁後は短期間で、医薬品も人材も不足し、1991年には医薬品が底をつきました。新生児の死亡率も制裁前の1,000人中25人が、制裁後1,000人中108人に増加しました。また4人に1人は未熟児だという。その他に、5歳児以下の子どもの死亡は、月550人だったのが02年の夏の時点で月7,500人と急増している。ユニセフ(国連児童基金)も同様の調査結果
を出しているという。経済制裁は、結局子どもなど力の弱い部分にしわ寄せが行くことを訴えていました。
また、劣化ウラン弾の問題にも言及し、イラク南部のバスラやナスリーヤで使用され、その影響について研究を進めており、2001年には、WHOと共同で調査を始めたが、アメリカの圧力で事業が進んでいないとのことでした。
赤新月社でも医療の物資不足の話しを聞きました。経済制裁は、イラク国民全般
に渡る影響を与えているが、保健衛生でも、医薬品不足を来たし、特に子供たちに不足している。ガンや奇形の発症率が高くなっているにもかかわらず、ガン治療に必要な医薬品が輸入できずにいます。
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5.核医学研究所、サダム中央教育病院
イラク全土からガン患者が集まる核医学病院にも経済制裁の影響が及んでいました。放射線療法や化学療法を中心に行うにも、最新の機材が手に入らず、実際放射
線治療器は1988年製の機械を使っていたし、化学療法にいたっては、化学薬品そのものが手に入りません。例えば、ガン治療で普通
5〜6種類の薬品を使うところ2種類ぐらいしかない、といったことが現場では起こっています。ガン患者は南部バスラに多いと語っていました。これも劣化ウラン弾の影響でしょうか。
サダム中央教育病院では、小児病棟を見学しましたが、湾岸戦争以降白血病やガン、感染症などが増えているといいます。患者が増え、継続的な治療も困難な状況にあります。経済制裁で抗生物質が手に入らず、治癒率も、日本では75%と言われるところ、ここでは2%だといいます。病室で見た子供たちが、あとどれくらい生きながらえることができるのでしょうか。子供たちの死という現実を目の前にして、子どもに付き添う親と目を合わせるのが辛い病院訪問でした。
7.国連
国連の査察状況を、広報官の植木安弘さんより説明を受ける機会がありました。UNMOVICとIAEAの査察官113名が国連職員として活動し、現時点で80〜90ヵ所を110〜120回査察。12月8日には、12,000頁のイラク報告書が提出され、分析中で、1月26日ないし27日ごろに調査結果
を安全保障理事会に報告する予定だといいます。現時点でイラクは、協力的で、査察は全部出来ているとのことでした。ただ、前回のように国連査察団の中にスパイを働くものがいた場合でも、何らの罰則規定がなく、国連職員としての契約を打ち切るだけという甘い基準が残るのは問題と言えます。
8.バクダッド大学、小学校
12月初めに来日したジョリ・マクリ教授をバクダッド大学に訪ねました。彼は、イラク攻撃の理由を@アラブ世界の中心(リーダー的存在)A石油資源Bテクノクラートなど人的資源があること、などにあると語りました。
劣化ウラン弾の被害については、先の湾岸戦争では南部が攻撃され、被害が広がりました。食べ物については、国は放射能は検出されていないと報告していますが、教授はあまり信用していないようで、摂取される心配があり、また放射線レベルがきちんと測定されていないのが問題であることを指摘しました。
バクダッド市内の小学校も訪れ、交流を持ちました。最近、より民族意識と国防意識を高める教育が強まったようで、迷彩
服を着た子どもや戦意高揚の授業も行われていました。これもアメリカの攻撃を意識してできたのではないか。むしろそれがなければ、このような授業も服装もなかったと思いました。いつの世も、為政者に子どもが翻弄されるのだと思いました。
9.人間の楯グループとの交流
12月19日の夜、アメリカの平和団体「荒野の声」のキャシー・ケリーさんたちが組織したイラク平和チームは、バクダッドの火力発電所前で、キャンドルを掲げて、「ここ(火力発電所)を攻撃するな!」という人間を楯にしたデモンストレーションを行いました。私たちも連帯してそれに合流し、火力発電所の前に立ちました。この行動には、欧米各国から40名ほどの人々が集まって来ていました。身体を張って戦争を止めようとする彼らの行動には頭が下がりました。
10.おわりに
短期間駆け足で巡ってきたイラクでしたが、そこに暮らしているのはまぎれもなく庶民です。私たちと同じく病気や仕事に悩む姿です。湾岸戦争後の経済制裁は、社会的弱者が最も苦しめられる状況を生み出しています。そのことを経済制裁を行っている為政者たちは知っているのでしょうか。さらに戦争を行うならば、ますますその苦しみを拡げるだけでしょう。
イラクの体制にまったく問題がないとは言えません。だからと言って武力攻撃の理由にはなりません。日本の役割は、武力ではなく、平和憲法の精神に則って、積極的な予防外交の展開です。特に、劣化ウランの被害を疑われているイラクだけに、広島・長崎の被爆を経験した国として、支援する必要があります。子どもたちの顔を思いだすたびそう思います。
〈訪問団事務局・井上年弘〉 |
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「国民保護法制」有事法案審議までに「骨子」
都道府県に説明始まる
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政府が有事関連3法案の成立後2年以内に整備するとしている「国民保護法制」の「輪郭」についての説明会が1月20日、総務省に全都道府県の担当部長(総務部
長、有事法制担当部長)を集めて開かれました。会議の模様を衛星通信で全自治体に放映するなど、有事法案成立に執念を燃やす政府の姿勢を示したものの、有事関連3法案がまだ国会で本格的に議論されていないこともあって自治体側からは代理出席が多く、活発な論議とはなりませんでした。
「国民保護法制」とは、戦時に米軍、自衛隊の行動を最優先で保障するために自治体、民間、国民を統制・動員するものです。
説明会では総務省の大野慎一政策統括官が、同法制について「地方自治体、民間の意見を聞き、内閣官房を中心に関係省庁と調整をはかり、法案の『骨子』を取りまとめて、今国会の有事関連特別
委員会の審議再開時までに提出する」と表明し、有事法制の「輪郭」をさらに具体化した「骨子」を衆院有事法制特別
委での審議入り前に同委員会に提出することを明らかにしました。そのために、都道府県に対し、管内の市町村からの意見を取りまとめるように要請し、総務省への市町村からの意見の取りまとめの期限を「2月中旬」としています。また、内閣官房の磯崎陽輔内閣参事官が「国民保護法制」の「輪郭」について説明しました。
都道府県側からは、「(避難の)指示は武力攻撃を受けた場合の事態想定がなければできない」(長野)との意見が出ましたが、政府側は「現段階では、そこまで考えていない」と説明。「(国や知事の)『指示』の実効性がどの程度担保されるのか」(鳥取)との質問には、「『指示』には法的拘束力がある」として、警察官職務執行法を適用して強制的に指示に従わせることもあり得るとの考えを示しました。
「説明会」は、1月29日に全国市長会、30日には全国町村町会の会合でも行われ、2月には、有事法案が成立すると一定の協力が求められることになる放送、運輸、電気・ガス、電気通
信事業者に対しても個別に「説明会」を開く方針です。
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平和フォーラムは昨年12月12日、秋期の活動を総括するとともに、改めて有事法制の問題点を整理するために「有事法制学習会〜秋期総括と今後の動向」を開催しました。
学習会では、福山真劫事務局長から「有事法制の問題点を考えながら、第156通
常国会での廃案を勝ち取っていこう」などの提起を受けた後、前田哲男東京国際大教授から講演を受けました。
前田さんは、「政府は修正案」を提示しているが、その内容は日本に武力攻撃があることを前提としたもので、原案と何ら変わっていない。また国民保護法制をつくるというが、実態は国が命令して従わなければ代執行を行うというもの」など、政府が提示している修正内容の問題点を指摘し、戦争動員体制に反対する取り組みを強めていくことの必要性を訴えました。
■北海道:道議会/函館市/余市町/名寄市/恵庭市/旭川市■福島県:県議会■千葉県:船橋市■東京都:東久留米市/狛江市/立川市/小金井市/清瀬市/西東京市/調布市/国分寺市/小金井市/稲城市/町田市/八王子市■神奈川県:座間市/大和市/葉山町/城山町/厚木市/逗子市/茅ヶ崎市/川崎市■静岡県:掛川市■新潟県:六日町■長野県:松本市■滋賀県:甲良町/高月町/甲西町/信楽町/土山町/日野町/能登川町/水口町/草津市■京都府:京都府議会/城陽市/向日市/宇治市/京田辺市/綾部市■大阪府:枚方市/高槻市/島本町/吹田市/■広島県:廿日市市/因島市■香川県:県議会■徳島県:小松島市/川島町/牟岐町■高知県:野市町/高知市■福岡県:行橋市/宗像市/山田市■佐賀県:浜玉
町/芦刈町■大分県:県議会/別府市
〈「あなたの街をバークレーにHP」および1月28日朝日新聞より〉
http://homepage2.nifty.com/mekkie/peace/berkley.html |
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政府の司法制度改革推進本部と法務省は、1月20日に召集された156通
常国会に「2年以内の1審判決」を目指す裁判迅速化法案など、計11本の関連法案の提出を予定しています。2003年は「利用しやすい司法」の実現に向けた法整備を加速させると同時に、推進本部設置最終年の2004年11月をにらみ、「改革の全体像」を見定める正念場の年になりそうです。
1審判決を2年以内に
今年成立を目指す司法制度改革関連法案のうち柱となるのが、刑事、民事のすべての裁判で1審判決を2年以内に出す目標を掲げた「裁判迅速化法案」です。小泉
首相が去年「必ず2年以内に結果が出るように改革が必要」と表明したことを踏まえ、政府は目に見える改革の中心として、急ピッチで法案化作業を進めてきました。
最近明らかになった法案の原案は、「裁判所の手続き全体の一層の迅速化を図り、司法制度の使命を果
たすこと」を目的として明記し、迅速な裁判を重視する姿勢を強調。国、日弁連、裁判所、訴訟当事者にそれぞれ責務を課し、実現に向けた基本方針を示しました。
これを受けて、法務省は@複雑な訴訟であらかじめ判決言い渡しの時期などを定める「計画審理」の導入、A医師、建築士ら専門家が裁判官を補佐し訴訟手続きに関与する「専門委員」制度の新設、など手続きの整備を図る民事訴訟法改正案の提出を予定しています。
こうした政府側の動きに、日弁連を中心に「審理を手抜きして迅速化を図ることがあってはならない」とクギを刺す声も根強くあります。大阪弁護士会は、2001年に全国の地裁段階で審理期間が2年を超えた民事事件が全体の7.2%、刑事で0.4%に過ぎず、過去10年間で期間短縮が進んでいるとのデータを示す一方、「証人調べや鑑定などが減少し拙速、審理の切り捨てと言わざるを得ないケースが増えている」と問題点を指摘する意見書を公表し、「数値目標が独り歩きして、当事者の権利・利益が不当に侵害される危惧がある」と警告しています。
国民の司法参加にむけて
推進本部は、裁判の迅速化以外にも、民事訴訟を中心に「利用しやすい司法」「経済・社会の国際化への対応」などの課題に対応するとして、刑事裁判の審理にふつうの市民が戦後初めて参加することになる「裁判員制度」や、全国どこに住む人でも法律サービスを利用できるようにするための「リーガルサービスセンター」(仮称)も構想されています。
市民が無作為に選ばれて欧米で実施されている陪審制や参審制を参考に殺人などの重大な刑事事件の審理に参加する「裁判員制度」の制度設計は、2月から本格化します。焦点は裁判官と裁判員の人数の比率です。裁判所側は、裁判官3人に対して裁判員も同数程度との案が有力です。一方、有識者でつくる司法改革国民会議は
「裁判官1人に対し、裁判員11人」とし、日弁連は「裁判員は裁判官の3倍以上が必要」としており、意見はまとまっていません。リーガルサービスセンター構想も
2004年の法案提出を目指しています。弁護士やADR(裁判外の紛争解決手続き)機関を紹介する窓口としての役割、公的刑事弁護、民事法律扶助を担うほか、消費者問題やいじめ相談など数多くの業務を手がけます。
他には、利便性を高める試みとして、離婚訴訟などの当事者のプライバシー保護を重視し、裁判の非公開もできる規定を置く(人事訴訟手続法改正案)、裁判所法改正案では国民に身近な裁判所とされる簡易裁判所が扱う民事事件の訴額を現行の「90万円以下」から引き上げ、民事訴訟費用法改正案は、訴訟手数料の低額化を図るとしています。
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小泉首相の靖国神社参拝に抗議する声明
小泉首相は、アジア諸国の人々をはじめ内外の厳しい批判の声を無視して、昨1月14日午後、突然に首相(内閣総理大臣)としての靖国神社参拝をまたも強行しました。
靖国神社は日本の侵略戦争に参加し犠牲となった兵士を「英霊」「神」としてまつる戦争美化の宗教施設であるとともに、また、戦争犯罪者であり加害の責任者であるA級戦犯者をも合祀した神社です。この神社に内閣総理大臣として「公式参拝」することは、明らかに政教分離の原則を定めた憲法を否定し、侵略戦争を美化する行為です。
しかも、小泉首相の参拝は2001年8月13日、2002年4月21日と3年つづけてのものであり、中国、韓国など近隣諸国の人々の怒りを増大させています。昨年は、日中国交正常化30年の節目にもかかわらず首相訪中が見送られ、本年も韓国の金大中大統領が本日1月15日に予定されていた川口外務大臣との首脳会談を拒否するなど、重大な外交問題に至っています。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発計画を断念させるための国際協調や、同国との国交正常化交渉など、きわめて重要な時期に、外交政策を放棄するに等しい行為であるばかりか、日本の国際的孤立をもたらしかねません。
平和フォーラムは首相の参拝に断じて抗議するとともに、日本の20世紀の負の遺産を克服するために、日本の戦争責任の明確化と戦争被害者への謝罪・補償という「アジアとの和解」の取り組みをいっそう進めます。そして、戦争放棄と非武装・平和主義、基本的人権の尊重、主権在民を三大原則とした日本国憲法の理念を発展させ、差別
や排外主義を克服した共生社会の実現に向けて全力を尽くすことを声明します。
2003年1月15日
フォーラム平和・人権・環境 |
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対立が深まるWTOの農業交渉
急速な自由化を求める輸出国 2月15日から東京でミニ閣僚会議
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工業製品同様の全面
自由化を主張するアメリカ
WTO(世界貿易機関)の農業交渉は、いま大きな山場を迎えています。農産物の関税引き下げや国内支持について、大幅引き下げ・削減を求めるアメリカやオーストラリアなどの農産物輸出国と、弾力的な対応を主張する日本やEUの対立が深まっています。
そのため2月15日〜16日に東京で非公式のミニ閣僚会議(25ヶ国の政府代表参加)が開催され、農業分野を中心に、閣僚レベルの折衝が行われます。それを経て、3月末には農産物の自由化の基準(モダリティ)が決定される予定になっています。さらに、今年9月にメキシコのカンクンで閣僚会議が開かれ、来年末にはWTO新ラウンドの終結を向かえる予定になっています。
しかし、アメリカ等の提案は、農産物も工業製品と同じように急激な自由化を求めるもので、日本などとの提案とは大幅に異なることから、今後の交渉次第では、スケジュール通
りに進まないとの見方もあります。 日本にとって最大の関心事である関税については、アメリカは農産物すべての関税率を5年間で25%未満に引き下げることを提案しています。これは、「スイスフ
ォーミュラ」方式と呼ばれ、工業製品の関税率削減と同じ方法で引き下げようとするもので、これによれば日本の米については、現行の490%が24%にまで下がり、実質的に米を含めて農産物は全面
自由化同様になります。
各国の実状に合わせた柔軟性求める日本・EU
これに対して、日本やEUは、品目ごとの関税率の設定については各国に柔軟性を持たせる方式(前回の交渉で採用された方式=ウルグアイ・ラウンド方式)を主張しています。特にEUは現在の農業協定と同様に、全品目の平均で36%、最低で15%の引き下げを検討しています。
日本はEUと同調し、ウルグアイ・ラウンド方式を主張していますが、具体的な引き下げの数値はまだ提案していません。これは「貿易ルールづくりが先決であり、
数値を出すとそれが引き下げ交渉のスタート台となり、一層の引き下げ要求につながる」と考えているからです。
一方、米の輸入削減を目指して日本が提案したミニマムアクセス制度(最低輸入機会)の見直しについては、これを拡大せよという主張が多く、日本提案は少数意見となっています。しかし、現状でも輸入米が過剰状態で、生産者からは、減反を拡大しながら、必要のないものまで輸入せざるを得ない現行のミニマムアクセス制度の削減・廃止の要求が高まっています。
関税以外では、国内支持政策をどう削減するかや、輸入急増時のセーフガード(緊急輸入制限)の存廃でも、日本・EUとアメリカなどとの対立が際だっています。
全面自由化は食の安全や環境に大きな影響
日本は食料・木材の最大の輸入国であり、自給率は大幅に低下してきました。先のBSE(いわゆる狂牛病)の発生に見られるように、全面
的に輸入に頼ることは、食に対する不安をますます高めることになります。食と環境が世界的な課題になるなかで、環境や資源の保全に果
たす農林業の役割は大きく、持続可能な農林業が求められています。 2月15日から東京で行われるWTO非公式閣僚会議では、農業問題だけでなく、エイズ治療薬などに代表される知的所有権の問題、公共サービス分野の自由化など
も課題となることから、農業・農民団体だけでなく、市民団体なども2月14日から各種集会等を行います。平和フォーラムも、市民団体、農民団体などとともに次のような運動を展開することにしています。
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◆ミニ閣僚会議に向けた主な取り組み
@「輸出国主導のWTO交渉に反対する全国集会」
日時 2月14日(金)午後2時半〜4時
会場 「憲政記念館講堂」
主催 平和フォーラム、全国農民団体連絡会議
集会後に各省、大使館等に要請行動。
A「命とくらしは売り物ではない!WTOは誰のため? 東京行動・集会」
日時 2月14日(金)午後6時20分〜午後9時
会場 労働スクエア東京ホール
主催 東京行動実行委員会
B「公正で公平な貿易ルールを求めるWTO国際市民集会」
日時 2月15日(土)午前10時〜11時
会場 日比谷野外音楽堂
主催 国際市民集会実行委員会
集会後にデモ行進。
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食品安全基本法の骨子決まる
「国民の健康保護」が基本理念に平和フォーラムは生産含めた安全を求める
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BSE(牛海綿状脳症)の発生を機に高まってきた、食の安全を求める運動を反映し、昨年設置された「食品安全委員会準備室」から12月末、食品安全基本法案骨子
案(以下「骨子案」)が出されました。骨子案では、基本理念に「国民の健康が保護されることが重要であるという基本的認識の下に、食品の安全を確保する」旨を規
定することをはじめ、リスク分析手法の実施、予防的措置の規定、国民の意見の反映に対する配慮など、消費者団体が要望してきた事項が盛り込まれています。
同法案は、今通常国会に提出され、今年7月からの施行をめざしています。しかし、今日の食の不安・不信を招いた原因のひとつは、海外からの大量
の輸入食料、飼料を頼ってきた日本の食料政策の結果です。そのため、平和フォーラムでは、生産段階も含めて食品全体にわたり「農場から食卓まで」の一貫した安全確保システム、食品の表示制度の総合的・一元的な見直し、消費者・生産者の政策への参加などを求め、次のような要望書を政府に提出しました。
「骨子案」への平和フォーラムのパブリックコメント
@目的の項に「国、地方公共団体、食品関連事業者の責務並びに消費者の役割」が記されているが、「生産者の責務・役割」を明記すること。
A基本理念の項に「食品の安全性の確保は消費者の権利である」ことを明記すること。
B責務及び役割の項で「生産者の責務・役割」を明確にし、生産・加工・流通
の各段階での責務をそれぞれ明確にすること。
C事業者の責務をより強め、国と地方公共団体、食品関連事業者の責任が明確となるようにすること。
D市民に対する行政機関の説明責任を規定すること。また、市民からの意見を反映させるための具体的な措置を定めること。
E食品表示に関する原則事項を規定すること。
F食品の安全に関する基本計画と年次報告の作成・公表について規定すること。
G食品安全委員会へ消費者・生産者の意見を反映する仕組みを定め、委員会および専門調査会への参加・意見の反映や委員会の原則公開等を規定すること。
H食品安全委員会から厚生労働省や農林水産省等に出された勧告の効力を強力なものとするとともに、勧告に対する施策の公表等を規定すること。
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アジア・アフリカへ支援米を送付
全国から8万5千キロ寄せられる
カンボジアへの現地視察も予定
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食料不足に苦しむアジア・アフリカ諸国に支援米を送る運動は、昨年、46都道府県で取り組まれ、12月のアフリカ・マリ共和国への送付を初めに、3月までに、カンボジアや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に、総計8万5千キロの送付が行われることになりました。
この取り組みは、生産調整のために使われなくなっている減反田を利用して作付けを行い、収穫された米を食料不足国に送る人道的な支援と水田の荒廃を防ぐ目的
に、85年から続けられています。最近は、食料や農業の実状に触れる機会にしようと、市民や子どもたちの参加が増え、総合学習の一環として取り組む学校も増えています。
昨年は全国で約19ヘクタールの減反田などに作付けが行われ、マリとカンボジアにそれぞれ4万キロづつ、北朝鮮に5千キロの米が送られる予定です。
カンボジアへは国連世界食糧計画(WFP)を通じて、内戦で孤児になった子どもたちの施設に送られますが、「カンボジアは5歳未満の死亡率が東南アジアで最も多い。この現実を是非日本の子どもたちに考えてもらいたい」(WFP日本事務所)と視察を呼びかけており、平和フォーラムでは3月末から視察団を派遣することにしています。
また、北朝鮮については、支援米の配給ルートを明確にするように求めています。
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WORLD PEACE NOW 1.18
〜私たちはイラク攻撃に反対します〜
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アメリカが準備を進めているイラク攻撃に反対して、幅広いジャンルの市民団体やNGO33団体(含平和フォーラム)が呼びかけた「WORLD PEACE NOW 1.18〜私たちはイラク攻撃に反対します〜」が1月18日、東京日比谷野外音楽堂を中心に開かれ、7,000名が参加をしました。
アメリカのワシントンを中心に開かれる集会と合わせて世界同時行動の呼びかけに応えて開催されたこの日は、東京以外の十数ヵ所でも集会やパレードが行われ、
「戦争で苦しむのは市民、国境を越えた市民の力で攻撃をやめさせよう」と訴えました。
東京のパレードは午後3時に日比谷公園を出発。「ワールドピース」と連呼したり、チャンゴやエイサーなどの歌や踊りを交えたりと、休日でにぎわう銀座・数寄屋橋の目抜き通
りをパレードしました。
外国籍市民や若者の姿も目立ち、参加した大学生の一人は、「イラクに問題があっても、攻撃がいいかどうかは別
。誰かが動かなければ、と加わった」と話しました。
パレードは日比谷公園に戻り引き続き開かれたラリー(集会)では、1月17日にイラクから日本に帰国したという日本国際ボランティアセンター(JVC)の熊岡
路矢代表が現地の状況を報告し、「湾岸戦争の後遺症に加え、経済制裁が戦争以上に人を殺している。空爆は今も続き、無実の人が殺されている」と訴えました。
また、在日朝鮮人三世の゙美樹(チョウ・ミス)さん(ピースボート)はチマ・チョゴリ姿で「国による大義名分の戦争で殺されるのは圧倒的に市民です」と話しました。参加者の中には「きょうはアメリカ市民であることが恥ずかしい」と書いた横断幕を掲げるアメリカ人大学教員もいました。
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2月中・下旬を平和フォーラム
反戦アクション・ウィークに
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1月の行動に続き、2月15日にはアメリカではニューヨークを中心に、またヨーロッパでもイギリスを中心に大規模な集会が開催されます。
そこで、平和フォーラムは、2月中・下旬を反戦アクション・ウィークと位
置付け各地でアクションを起こすことを提起しています。
決まっているアクションは、
1.アメリカに派遣団を出します。 2月15日のニューヨークアクションへの参加と反戦団体や市民団体、議員との交流をします。
2.2月16日福岡で10,000人集会が開催されます。 13:30〜博多「冷泉公園」
主催:平和・人権・環境福岡フォーラム/九州ブロック各県労組会議・平和運動センター
3.ホワイトハウス・アメリカ大使館に対する「イラク攻撃反対」のFAX・メール行動や大使館への行動。
4.「わたしたちはイラク戦争に反対します」2.19集会(仮称)
■日時:2月19日(水)18:00〜集会 19:00〜パレード(予定)
■場所:日比谷野外大音楽堂
〈呼びかけ団体〉フォーラム平和・人権・環境/戦争反対・有事 法案を廃案へ! 市民緊急行動、ほか
■連絡先:TEL03-5289-8222
FAX03-5289-8223peace-forum@jca.apc.org
◎もし不幸なことにアメリカのイラクへの軍事攻撃が始まったら──
攻撃が、日本時間の午後6時半以前に始まったら、その日の午後6時半に、また午後6時半以後に攻撃が始まったら翌日の午後6時半にアメリカ大使館前に集まって、抗議行動を行います。もちろん、それ以前に行ける人は、それぞれに緊急アクションを。
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