自衛隊をイラクから撤退させよう
なにが問題? 自衛隊の多国籍軍参加

 イラクでは6月28日、占領暫定当局(CPA)から暫定政府へ、主権が移譲されました。これに伴い、自衛隊は多国籍軍に参加することになりました。
小泉総理は多国籍軍への参加に当たり、@武力行使はしない、A自衛隊の活動は非戦闘地域に限る、Bイラク復興支援特措法の枠内、C日本の指揮下──の4点を原則として定めました。では、この原則は守られているのでしょうか。

イラクは全土が戦闘状態
 イラクでは現在、米同盟軍と占領抵抗勢力との戦闘が続いています。戦争中(03年3月20日〜5月1日)の米同盟軍の死者は171人でしたが、その後(03年5月〜04年6月)の死者は約800人。戦争中よりも占領期間中の方が、死者が多いのです。
小泉内閣が多国籍軍参加を決定した6月18日の前日には、首都バグダットで自爆攻撃、バグダッド北方のバラドでは米軍補給基地にロケット砲攻撃、バグダッド西方のラマディでは2件の攻撃が行われています。自衛隊が駐留しているサマワでも、度々迫撃砲攻撃が起こっています。主権移譲後も戦闘は行われており、収束の見込みはありません。
小泉総理は、イラクを「戦闘地域」と「非戦闘地域」に分けていますが、現在のイラクは、全土が「戦闘地域」なのです。

多国籍軍の指揮は米軍
 小泉総理は、「自衛隊は日本の指揮下で活動」と説明しています。しかし、米国のロドマン国防次官補は「国連安全保障理事会決議の『統一の指揮下にある』は、現在の状況において米軍の指揮を意味する」と述べ、米軍に指揮権があることを確認しました。
指揮権について、日米の間には認識の差があります。これでは戦場で、米軍から何を要求されるかわかりません。

「人道復興支援」だけではない自衛隊の活動
 小泉総理は、自衛隊の活動を「イラク特措法の枠内」「人道復興支援に限定」としています。しかし、イラク特措法には「人道復興支援活動」とともに「安全確保支援活動」が明記されています。
 「安全確保支援活動」とは、米同盟軍の支援のために行う補給や輸送活動のことです。また先の国会で成立した有事関連法のうち、改正「日米物品役務相互提供協定」(ACSA)は、イラク特措法を適用対象としています。イラク特措法と改正ACSAを用いれば、戦闘行為以外の、あらゆる米軍支援が可能となるのです。

「安全確保支援活動」は武力行使の手助け
 米軍は、アフガニスタンとイラクでの兵力を維持するために、正規軍だけではなく、予備役・州兵までも動員しています。自衛隊が補給・輸送などの後方支援業務を行えば、米軍はより多くの兵士を戦闘に参加させることができます。自衛隊の多国籍軍参加は、結果的に米軍兵士を増やすことになるのです。
以上のように、政府の定めた4原則はまやかしなのです。

日本がイラクのためにできること
 自衛隊は「人道復興支援」として、主に給水と医療活動を行っています。ところが政府は、自衛隊だけではなく、ODAでも給水活動・保健医療活動を実施しているのです。既に、ムサンナー県水道局には給水車12台が供与され、サマワ総合病院やサマワ母子病院には医療器材等の供与が行われています。新たに、総額約313万ドル(約3億4,480万円)の給水・保健医療活動の無償資金協力も決定しました。給水・保健医療活動は、「自衛隊でなければできない活動」ではないのです。
 小泉総理は自衛隊のイラク派兵を、国際社会の義務であるかのように説明します。多国籍軍を認めた国連安保理決議1546は、全会一致で可決されました。ところが安保理常任理事国5ヵ国の中、派兵しているのは米英2ヵ国で、中国・ロシア・フランスは派兵していません。主権移譲以前に軍隊を派兵していた国は全部あわせても39ヵ国。国際社会の中で、派兵国は少数派なのです。
自衛隊の派兵は、米軍支援でしかありません。ODAやNGO支援を始め、非軍事・民生分野でできる復興協力は様々あります。むしろその方が、イラクの社会資本整備や雇用の拡大につながるのです。
 日本は、平和憲法の理念にそった、独自のイラク支援を考えるべきではないでしょうか。

イラク戦争の実態と嘘

 ご存知のように、ブッシュ政権の野望は、とにもかくにも、イラクの石油にあります。アフガニスタン侵攻で、中央アジアからカスピ海のパイプラインを確保した以上、次は原油そのものの利権でした。
なにしろ、アメリカは世界最大の石油輸入国です
 アメリカは国内の石油の枯渇が心配される一方、現在でも1日あたりおよそ1,000万バレルの石油を輸入しています。これは国内石油消費の半分以上にあたります。このことはアメリカ最大のアキレス腱です。−世界全体の埋蔵量の61%を2002年初頭の数字でアラブ諸国が占めています。ちなみに、2003年9月8日付け「ペトロリアム・インテリジェンス・ウイークリー」(石油業界では有名な週刊誌)がロシアの最新埋蔵量が330億キロリットル(第1位のサウジアラビア410億キロに次ぐ)を越したと報じています。そのこともあってブッシュはプーチンとも蜜月関係を築いています。イラクの埋蔵量は180億キロリットルともいわれていますが、別の統計では世界1位の埋蔵量だとする数字もあります。そして、現状でアメリカはすでに消費量の9%をイラクの石油に依存しています。

イラクの石油利権−イギリス編
 イラクの石油利権の歴史は複雑です。
 最初に中東の石油利権を押さえたのはイギリスです。1901年にイラン全土でイギリスのウイリアム・ダーシー(現在のブリティッシュ・ペトロリアム)がさまざまな利権を確保していました。そして、イラクにも進出していきました。
 特に利権争いが激しくなったのは、第1次世界大戦の頃です。当時、イラクはイギリスの保護領でした。@1915年フセイン・マクマホン協定(アラブに独立を認める)、A1916年サイクス・ピコ条約(英仏によるオスマン・トルコ分割)、B1917年バルフォア宣言(ユダヤ人にパレスチナ建国を認める)。
 これらは教科書に出てくることですが、“まるで3枚舌”ともいうべきもので、この政策によって中東のパワーバランスを滅茶苦茶にしています。その上、1920年のサンレモ会議で、イラクを委任統治下におくと、翌年にはイラクとクウェートを分断してイラクのペルシャ湾進出を防ぐなど、まさにやりたい放題、結局イギリスの横暴にイラクの反英意識が高まり、ついに1932年、独立を承認せざるを得なくなりました。それでもイギリスの実行支配は続き、事実上イラク原油の半分が押さえられていました。
 イギリスはパイプラインを守るため、駐イラク軍の増強や空中通過権の承認など、さまざまな圧力をかけ続けました。そのため、ついに1941年、イギリスとイラクは交戦状態に入ります。ところが第2次世界大戦後、イギリスは戦勝国ではありますが、国土の疲弊などで、イラク原油の利権を大幅にアメリカに奪われてしまいました。
 この歴史を思えば、イギリスがイラク戦争に参加して、利権回復を狙うのも当然かもしれません。こうして、第2次世界大戦後のイラクの石油利権は、アメリカを軸に展開していきます。


平和のための投票訴え、
1200人が渋谷パレード

  東京は朝から暑い1日となった7月4日の日曜日。渋谷の宮下公園で、自衛隊のイラクからの撤退実現のため、平和のための投票を呼びかける集会「VOTE for PEACE 7.4渋谷」が、WORLD PEACE NOW主催で開催され1200人が参加しました。
 FLEX LIFEのコンサートに続き発言した漫画家の石坂啓さんは「いまや、地下鉄やJRのホーム、駅頭にはかならず警備の警察官が立っている」「日本は曲がり角をまがってしまった」そして、「小泉首相をかえるために投票を、戦争好きは落とそう」と訴えました。
 集会終了後、メンバー手作りのお神輿し(投票箱を模した)や虹色のピース旗を先頭に渋谷の繁華街を賑やかにパレード、「VOTE for PEACE─平和のための投票」をアピールしました。

憲法改正の議論高まる
〈憲法問題に対する各党の姿勢〉

 国会の中に憲法調査会が設置されてから4年が経ち、この間、憲法改正を巡る議論が徐々に高まってきました。憲法調査会は来年5月をめどに最終報告書を提出することになっており、自民・民主・公明の各党も党内に憲法問題について討議する機関を設け、来年から再来年にかけて各党ごとの憲法改正案を示すことになっています。
 以下では、各党がこれまでに公表した憲法に関する論点整理などを素材として、各党の憲法問題に対する姿勢や考え方を紹介していきます。

【自民党】
 自民党は6月初めに、党内に設けた「憲法改正プロジェクトチーム」が改憲に向けた「論点整理」を発表し、「品格ある国家」を基本的なスローガンとして、憲法前文の全面改正、自衛のための戦力の保持、集団的自衛権の容認などを憲法改正の検討課題として提示しました。また、人権に関しては、環境権やプライバシー権などの「新しい人権」を新たに規定することを提唱する一方、「近代憲法が立脚する『個人主義』が」(中略)・・・・、『利己主義』に変質させられた」との認識を示し、「公共的な責務」を憲法に盛り込むべきであるとしています。この論点整理の全文は、以下のアドレスで読むことができます。
http://www.jimin.jp/jimin/kenpou/finish13.html

【民主党】
 民主党も党内に設けられた「民主党憲法調査会」が、6月末に「憲法提言のための中間報告」を公表しました。同報告は「文明史的転換に対応する創憲」を基本理念とし、「新しいタイプの憲法」を創ることを提唱しています。具体的には、法の支配と国民主権の貫徹を図るために、首相主導の議院内閣制の確立や国民投票制度の拡充、自治体の権限の強化、憲法裁判所の設置などを検討課題として提示しました。また、安全保障の面では、平和主義の継承を前面に掲げつつも、国連決議にもとづく集団安全保障活動への参加容認を打ち出しています。人権については、「新しい人権」を憲法に加えると共に、永住外国人への地方参政権の付与や子どもの権利主体性の明記などを求めています。同中間報告の要旨は、次のアドレスに掲載されています。
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0058.html

【公明党】
 公明党は党の憲法調査会が中間報告にあたる「論点整理」を発表し、新しい条文を憲法に付け加えていくという「加憲」の姿勢を改めて強調しました。その中では、国民主権・平和主義・基本的人権の保障という「憲法3原則」を堅持し、その旨を憲法前文に明記することを訴え、また環境権などの「新しい人権」を規定することや、女性天皇の容認などを求めています。安全保障に関しては、「9条の果たしてきた役割は極めて大きい」と評価し、集団的自衛権の行使についても否定的な見方を示しています。一方、自衛隊の存在を認める規定を置くべきとの意見や、集団的安全保障への参加も視野に入れるべきとの主張も併記しており、党内論議がまとまり切れていないことを示しています。

【共産党】
 共産党は憲法改定そのものに反対しており、憲法に関する党内組織も設置していません。自民・公明・民主の憲法論議に対しては、その狙いは「日本をアメリカとともに『海外で戦争をする国』にすること」であると批判しています。そして、「憲法9条は、かつての侵略戦争の痛苦の教訓と反省のうえにつくられた世界に誇る宝」であると位置付け、その堅持を訴えています。共産党は、憲法改正の国民投票法の制定にも反対しており、参院選の公約では、「憲法改悪に反対し、平和原則を守るという一点での国民の共同を広げます」と謳っています。

【社民党】
 社民党も憲法改定自体に反対しており、国民投票法の制定にも反対しています。日本が目指すべきは、憲法9条を守り、国連憲章と日本国憲法の理念に沿った自立外交を追求することであるとし、憲法の理念を実現するための「平和基本法」の整備を主張しています。そして、「世界に誇る平和憲法を持つ日本こそが、新しい平和な21世紀を築くためにリーダーシップを発揮するべき」であるとし、自衛隊の縮小・改編や多国間の安全保障システムの構築、非軍事的な国際協力の推進などを提唱しています。また、社民党は憲法調査会における議論のあり方にも疑問を呈しており、憲法調査会の任務は調査であって、改憲の方向性を出すことではないと批判しています。

ソウルにアジアのNGOが集まり反戦と反グローバルで共同行動
新自由主義を進める世界経済フォーラムに対抗アクション

イラク派兵反対、朝鮮半島の平和も求める

 6月13日から韓国・ソウルで「世界経済フォーラム(WEF)東アジア会議」が開かれました。世界経済フォーラムは通称「ダボス会議」と呼ばれ、経済のグローバリゼーションを推進するため世界の経済界や政界のエリートが集うフォーラムとして知られています。その東アジア会議では、アジアにおける自由貿易の推進や、北朝鮮の経済開放に向けた戦略などが協議されたと言われています。
 WEFの行動原理とも言うべき新自由主義的グローバリゼーションは、貧富の格差、南北間格差を拡大するものとして、これに対抗し、韓国において「世界経済フォーラム反対韓国組織委員会」が作られ、12日〜15日まで、ソウルにおいて、集会やデモ、討論会など、さまざまな行動が展開されました。また、一昨年、米軍の装甲車によってひき殺された女子中学生ヒョスンさん、ミソンさんを偲ぶキャンドルナイト行動や、「イラク派兵反対および朝鮮半島に平和を求める全国集会」、北朝鮮からの代表も参加した「南北共同宣言4周年記念・南北統一大会」など、反戦・平和を求める多彩な行事も繰り広げられました。アジア各国の運動団体も集まり、日本からも約100名が参加しました。
 特に、13日は1万5千人を超える人々が道路を封鎖して、「世界経済フォーラム東アジア首脳会議反対共同行動決起大会」を開催。「WEF東アジア会議はアジアに緊張(戦争)と独占をつくりだすものだ。多国籍企業は世界貿易機構を使い、武器や食料、医療、教育、そして水までも独占して、さらに開放を迫っている」(主催者のチョン・グァンフン民衆連帯常任代表)などと批判。集会後に世界経済フォーラム会場に向けて道路いっぱいを使ってのデモも行なわれました。
 
WTO・FTAによる自由化に反対で結束
 今回の行動を通して、反戦と反グローバリゼーションを一体的に捉えていく必要が強調されました。「イラク戦争の背景には、軍事力をバックにするグローバリゼーションの姿があり、95年のWTO設立以降、世界中に拡大している」。タイの研究団体であるフォーカス・オンザ・グローバルサウスのニコラ・ブラントさんは、「アジア民衆社会運動会議」の基調報告で提起しました。また、「韓国の労働者の7割が非正規職で、その賃金は正規職の半分」(韓国)、「WTOやFTAを通じ、コメや農産物の輸入が増加し、食料の自給が低下している」(インドネシア)など、生存権が脅かされている現実が指摘されました。
 「アジア民衆社会運動会議」では、食料主権、食の安全、公共サービスの民営化、反戦運動、貿易の自由化、移住労働者などの問題を討議する中で、「アジアの民衆は、ミリタリズムとグローバルな資本主義の影響に苦しめられている。新自由主義的政策がアジア全域を覆いつくした1997年以来、民衆を犠牲にしたさらなるリストラと自由化が進行し、貧困、失業および不安定がこれまで以上に拡大している。アジアは、数多くの米軍基地を持つ地域でもある。それらの存在は、米国が経済および戦略的利益を求めて、アジアで軍事力行使を計画する上できわめて重要である。2001年の『対テロ戦争』宣言以来、米国の軍事介入はアジアで強化され、民衆の安全を脅かしている」(同会議の共同宣言)ことを共有認識としました。
 そのうえで、米国等のイラク占領およびWTO・FTAに対する闘いが重要な場だとして、イラク占領反対やWTO交渉の山場(7月下旬や9月10日)などに、アジア各国で同時期に共同行動を行い、来年に予定されている香港でのWTO国際会議に合わせ、再び結集することを誓い合いました。

食料・農業・農村基本計画の見直し進む
自給率や環境保全などにも影響

 WTO(世界貿易機関)交渉と並んで今、食料・農業政策の最大の焦点となっているのが、「食料・農業・農村基本計画」の見直しです。これは、2000年に決定した同計画について、「おおむね5年ごとに見直す」という、食料・農業・農村基本法の規定に沿ったものですが、決着が迫られているWTO農業交渉やFTA(二国間自由貿易協定)交渉が進む中で、日本農業の「構造改革」の推進が真の狙いといわれています。
 同計画の見直しは、7月下旬〜8月上旬にも食料・農業・農村政策審議会で中間報告が出され、最終計画案は来年3月に答申が出される予定になっていますが、一部の政策は前倒しで来年度の予算に盛り込むことにしています。「農政の抜本的改革につながるもの」(農水省)といわれる今回の基本計画見直しの焦点と問題点を整理してみました。

食料自給率の向上対策は先送り
 現在、審議されている課題は、@従来の品目別の価格・経営安定対策から、規模拡大などをめざす農業経営者を支援する政策への転換、A農業の持つ環境や資源の保全機能を重視した政策、B農地制度を見直し、株式会社の農地取得も含めた担い手対策の3つで、食料自給率の検討は中間報告以降に行う予定です。
 現行の基本計画は、2010年を目標年次として、食料自給率を45%(カロリーベース・現在は40%)にまで引き上げることを目標として、その実現のための諸施策からなっています。つまり、すべての施策は自給率の向上の目標に沿って決められるべきものです。それにも関わらず、肝心の自給率問題を先送りしようとしていることが第1の問題です。
 食料自給率は、計画を立てて以来、まったく上がっていません。農水省は、コメの消費減少や小麦・大豆等の需給のミスマッチなどを理由に挙げていますが、こうした課題は現計画の策定時から指摘されてきたものであり、この間にどのような取り組みを行ってきたのか、また、これまでの施策の問題点などを厳しく検証する必要があります。
 自給率向上のためには、コメを中心とした日本型食生活の普及・啓発、学校給食の米飯給食への切り替えや米で作ったパン等の新たな需要開発、需給のミスマッチを防ぐための麦・大豆の品種・技術改良、飼料用稲の生産拡大などの施策が求められます。

直接支払い制度への転換を
 経営安定対策については、政策対象者を農水省がめざす効率的で安定的な「プロ農家」に限定するか、集落営農組織をどう位置づけるか、新たな経営所得安定対策の具体的な内容をめぐって論議が行われています。
 日本の農業は欧米と異なり、集落営農を基盤としています。農業の担い手が減少・高齢化する中、農地の有効利用を促進するためには、集落営農組織は欠かせない存在です。また、多様な担い手による多様な農業を展開できるようにすることが地域農業再生のカギと言えます。そのためには、政策対象者は「プロ農家」に限定せず、意欲のある農業者や地域で育成すべき担い手として推薦される人も含めていくべきです。
 また、農産物価格が大幅に低落しているため、規模拡大への意欲も失われています。欧米では価格低落分を補うための不足払い型の直接支払い制度が主流になっています。耕作意欲を発揮できるよう、欧米のような所得補てん政策が必要になっています。
 環境・資源保全政策については、環境保全を重視した農業へ転換することが示されています。農業は環境や水の保全などの多面的な機能があります。その維持と機能発揮のために、農薬や化学肥料を使わない有機農業や環境保全型農業、バイオマスエネルギーなどの推進が必要であり、そうした取り組みに対する奨励制度などが重要になっています。
 また、本年度で改定期を迎えている中山間地域などの農業生産に対して一定の補助を行う直接支払い制度について、財務省等から廃止が求められています。しかし、この制度によって耕作放棄地の発生防止や集落機能の維持が図られている事例も多いことから、対象範囲や助成金の弾力運用など、より充実させて継続を図る必要があります。
 担い手・農地制度の見直しでは、耕作放棄地が増加する中で、株式会社にも農地取得、農業参入を認めるかが最大のポイントです。農地法では、農地を買ったり借りたりすることを原則として株式会社に認めていません。そこで、規制を緩和して、株式会社にも農地取得を認めろという声が挙がっています。
 しかし、最近、産業廃棄物処理業者による農地取得の動きが活発化するなど、「本当に農業生産で収益をあげることを目的にしているならば、賃貸借での利用権取得で十分であり、所有権に執着するのは、目的が他にあるからではないか」(梶井功東京農工大名誉教授)との指摘があるように、安易な規制緩和によって農地の荒廃を招くことが懸念されています

ブッシュ政権の核戦略(3)
戦術核撤去の91年宣言を反故に

「核態勢の見直し」で新型核の開発と実験をしめす
 ブッシュ政権が発表した「核態勢の見直し」は、冷戦時代は、米国および同盟国にどのような脅威が存在するかを考え、それに対応する戦略を考える「脅威ベース」だったが、これからは敵に対してどのような対応をとればよいかを考える「能力ベース」へ転換したこと、そのためにこれまでの「核戦略3本柱」に代わって、「新3本柱」を設定したと、書いてきました。
 この3番目の柱が、防衛インフラの再活性です。
 「核態勢の見直し」は、「米国が急激に変化する状況に適応できるように、国防省と国家安全保障管理局の技術的基盤および生産即応インフラを近代化しなければならない。」「核弾頭インフラ、とくに生産複合体に対する投資不足が続いたために、備蓄に重大な問題が発見された場合に、既存の設計を一新したり、交換したりする将来の選択肢が限られたものになっているという、リスクが増大している。」
 「例えば今後10年の後半になれば、暫定的なピットの生産能力が確立する予定とはいえ、プルトニウム・ピット(水爆の起爆装置の核分裂爆弾となる)、2次爆発装置(水爆の核融合部分)のいくつかの構成部品、あるいは完成弾頭を組み立てるための能力は現在存在していない。」「指示があれば、新たな国家的要求に対応するために、新弾頭を設計、開発し、生産、認証したり、必要なときに地下核実験を再開する準備態勢を維持したりすることができるような、核兵器複合体を復活させる必要がある。」と述べています。

91年に戦術核兵器を約束
 ところで1987年から93年にかけての6年間は、もっとも米ソの核軍縮が進んだ時期でした。
 87年には、INF全廃条約(中距離及び準中距離ミサイル廃棄に関する米ソ条約)が調印され(発効は88年)、91年7月に、米ソ両首脳はSTARTT(戦略兵器削減および制限に関する米ソ条約)に署名しました。さらに9月には米国のブッシュ・米大統領(パパブッシュ)が、地上発射戦術核兵器、巡航ミサイルを含む水上艦艇と攻撃型原潜の戦術核兵器を、平時には撤去し、一部を本国で保管すると発表しました(但しヨーロッパ配備航空機搭載の戦術核兵器を除く)。これを受けて10月、ゴルバチョフ・ソ連書記長も核砲弾、核地雷、戦術核ミサイルの弾頭を破壊し、水上艦艇、原潜、地上配備の海軍航空機の核弾頭を撤去すると発表しました。
 91年12月にソ連は解体するのですが、ベラルーシ、ウクライナ、カザフスタンなどに配備されていた戦略核兵器、戦術核兵器はロシアへ移転・解体されました(ウクライナだけ自国で戦略核兵器を廃棄)。
 その後米ロ間では93年にSTARTU(第2次戦略兵器削減条約)が調印(米96年批准、ロシア2000年批准)され、02年には米ロ戦略的攻撃能力削減に関する条約(モスクワ条約)が調印されるのですが、この条約については改めて書きたいと思います。
 問題は米ソ(ロ)で核兵器の解体が進行した結果、米国では軍需産業が深刻な不況に陥り、また核兵器製造のインフラストラクチャーが不安定になったということです。状況はロシアも同じといえます。

91年戦術核撤去宣言を破棄してしまった米ロ
 1999年4月29日、ロシア安全保障会議は軍事ドクトリン「非戦略核兵器(作戦・戦術核兵器)の充実と使用構想」を採択しました。このなかには地上戦用のミサイル、火砲(射程40キロメートル以内)の核弾頭が含まれていました。さらに昨年・03年10月には「核兵器の限定使用も検討する」との新軍事ドクトリンを発表しました。
 つまり、ゴルバチョフ大統領によって撤去された戦術核兵器を復活させる方針を確認したのです。
米国も息子のブッシュ大統領が03年11月、これまで禁止されていた5キロトン以下の小型核兵器研究を認める04年度国防予算案に署名しましたが、この予算案には強力地中貫通核爆弾の研究、最新式のプルトニウム・ピット(水爆の起爆部分)製造施設の設計、核実験再開期間の短縮研究などが盛り込まれています。
 もともと戦術核兵器の撤去は宣言ですから、法的な拘束力はありません。また前方展開の戦術核の撤去ということでしたから、厳密な意味では宣言無視とはいえません。
 しかし、戦術核撤去の背景には、通常兵器と戦術核との敷居がなくなり、安易に戦術核が使われる危険が存在していた、それをなくそうという意識が存在していたことを考えれば、米ロとも91年の戦術核兵器撤去宣言を、ほぼ反故にしたというのが実情です。とくに米国は「核態勢の見直し」という形で、戦術核兵器の新たな開発、配備を合法化したといえます。

動き出したプルサーマル計画(3)
ウラン、MOX二重炉心の危険
──小林圭二さんに聞く──

プルサーマルではMOX燃料は4分の1だけ
 ニュース6月号でプルサーマルの燃料は、MOX燃料集合体が全体の4分の1しか挿入されないと書きました。まず、プルトニウムと燃えるウラン235がわずか0.2%の劣化ウランの粉末を混ぜ合わせた燃料(ペレット)を製造するのですが、プルトニウムの比率が多いのを高富化度、少ないのを低富化度といい、高、中、低の3通りの燃料棒を製造し、組み合わせたのが、MOX燃料集合体です。
 プルサーマルでは、ウラン燃料集合体とMOX燃料集合体の2種類の燃料集合体が、原子炉に入れられますが、4分の1MOX炉心というのは、4分の3がウラン燃料集合体で、MOX燃料集合体が4分の1ということです。なぜ4分の1しか入れられないのでしょうか?プルサーマルの危険が、ここに象徴的に示されているといえます。京大原子炉実験所で原子炉工学の研究をしてきた小林圭二さんに、なぜ4分の1炉心なのか、その危険はどこにあるのかを聞きました。

二重炉心による中性子のばらつきが問題
 この図はウラン集合体だけの場合と、MOX燃料集合体が入った場合の、熱中性子(スピードの遅い)の分布が示されています。
 ウラン集合体だけの場合は、熱中性子の分布はなめらかな線になっていますが、プルトニウムを含んだMOX燃料集合体が部分的に入った場合は、その部分を中心に凹んだ線になっています。これはプルトニウムがウランの約2倍も熱中性子を吸収するからです。

制御棒の効きが悪くなる
 その結果何が心配されるのか? 制御棒は原子炉の運転中に熱中性子を吸収することで、核燃料の燃焼を抑える、つまり一定の燃焼を保つ役割を担っているのです。熱中性子の多いところでは制御棒はよく効きますが、MOX燃料集合体のところでは熱中性子が減りますから、制御棒の効きが悪くなります。ですからプルサーマルでは制御棒はなるべくMOX燃料から離れたところに配置しますが(加圧水型軽水炉では、ウラン燃料集合体内)、限界があって、炉心に入っている制御棒全体としては、制御棒の効きが低下します。この結果、原子炉停止能力の余裕が減ってしまうのです。原子炉のなかのMOX燃料を4分の1しか入れられない理由はそこにあります。
 電力会社は運転中の軽水炉でもプルトニウムが沢山できて、その一部は燃えているのだから、プルサーマルも同じだといいますが、ウラン燃料集合体だけで運転する軽水炉の中でできるプルトニウムは、均質に燃えていて、プルサーマルのように、非均質にプルトニウムが集中している状態とはまったく違います。プルサーマルではウラン燃料集合体とMOX燃料集合体の境界での、炉の局所的性質、中性子の挙動や性質が突然変わることになり、その結果、ウラン集合体だけの原子炉にない、安全上の問題が生じます。
 例えば熱中性子の多いウラン燃料集合体から、少ないMOX燃料集合体の方へ、水が流れるように熱中性子の移動する流れができます。1体の燃料集合体には、高浜4号機では17×17本の燃料棒が束ねてありますが、MOX燃料集合体の一番外側にある燃料棒が、一番よく燃えます。内側にある燃料棒は、外側の燃料棒に大部分の熱中性子をとられて、内側まで入ってこないので、燃えにくくなります。
 このようにMOX燃料集合体の中でも、燃えやすい、燃えにくいと、ばらつきがでます。原子炉というのは、平均的な情報で制御していますから、部分的に燃えすぎたところがあっても、知らないうちに過熱して燃料被覆管が破損して、死の灰の漏洩が起こることもあります。
 プルサーマルでは、そういう燃え方にバラツキがあるのが特徴で、そのバラツキを減らすために、燃料集合体の外側にはプルトニウムが少なく、内側に多くするような複雑な成分分布になっていて、炉心管理が難しく、製造ミスの恐れもでてくるのです。

浜岡原発停止にむけて全国署名始まる

原発震災を防ぐ全国署名連絡会 会長 庄司静男

 浜岡原発を止める署名活動『原発震災を防ぐ全国署名』が始まりました。東海地震が近づく中、想定震源域の真上にある浜岡原発(中部電力)の運転を止めておきたいという静岡発の動きに皆さんの最大限のご協力をお願いします。
 チェルノブイリ原発事故から18年にあたる今年4月26日に署名開始。広島に原爆が投下された8月6日を第一次集約とし、来年3月1日「3・1ビキニ・デー」を最終集約としています。静岡県内でこの問題に取り組んでいる市民グループや自治労静岡県本部などが呼びかけ、平和フォーラムや原子力資料情報室の協力を得て立ち上がった「原発震災を防ぐ全国署名連絡会」。今回の署名は政府や国会議員に「原発震災が起きれば首都圏にも被害が及び、経済的、社会的な影響は計り知れない」と即時停止に向けた法制化を求めるものです。
 請願要請事項は【「原発震災」を未然に防止するため、直下で巨大地震が想定されている地域にある原発の運転を即刻停止してください。】とし、原発そのものの是非をあえて問わずに、あくまでも巨大直下地震と原発の関係に限定しています。7月4日現在、村田光平(元駐スイス大使、東海学園大学教授)、下河辺淳(元国土庁事務次官)、相馬雪香(尾崎行雄記念財団副会長)、梅原猛(哲学者)、稲盛和夫(京セラ株式会社名誉会長)(敬称略)など数多くの著名な方々に賛同を頂いています。引き続きより多くの賛同者を求めていきます。
 一昨年にも同様趣旨の署名が行われ30万1千人の署名が集まりましたが、今回はそれを大きく上回る100万筆の署名を目指しています。一昨年の状況に比べて世論が大きく変化してきているのが再度取り組んでいる理由です。一つの変化は東海地震の切迫性の認識が広がったこと。静岡県内ではこの2年ほどの間に、新聞報道でもテレビCMでも地震対策をテーマにしたものが連日扱われるように変わってきました。
 02年11月、気象庁長官が、東海地震想定震源域での「ゆっくり地震」について、「初体験といえる現象だ。東海地震がいつ起きてもおかしくない状況になりつつある」と記者会見発表して以来、1年を経過してようやく東海地震の切迫が一般に浸透してきたようです。
 もう一つの変化は、昨年の東京電力、原発全機停止の事態を受けて、これまで漠然としていた原発に対する不信感が顕在化してきたことです。今や地震を前に原発の運転停止を求める声をあげること自体「自然なこと」「当たり前のこと」いう空気ができつつあります。
 浜岡原発は、01年11月浜岡1号機の配管爆発事故に始まり、02年には運転開始10年の4号機でもシュラウドに67カ所のヒビ割れが発見されるなど、数々不安材料を提供しています。電力供給での全設備に占める原発の比率が12%しかない中部電力。原発をすべて停止しても十分過ぎるほど電力に余裕がある点で他の電力会社よりも原発を止める影響は小さいといえます。
 そもそも最も問題なのは、国の地震に対する基本的な考え方を決める中央防災会議において「原発震災」を防ぐことが全く取り上げられていない現状です。国内外の研究者が国際学会などで「原発震災」に言及してきていることもあり、少しずつ「東海地震と想定震源域にある浜岡原発の危険性」は世の中に浸透してきている感がありますが、「原発震災」に直接触れる報道はまだまだ極めて少なく、この状況を変えていきたいと考えます。
 今回の署名の目的は、具体的な法制化にまでつなげていくことです。そのため単に署名での要請活動に終わらせることなく、最終的に国会議員が動きやすい状況を作ることを目指し、実際に動いて頂きたいと考えています。人間の力で地震の発生を止めることはできなくても、原発は止めることができます。巨大地震が理由であれば、多くの国民の理解を必ず得られるはずです。まずは浜岡原発を運転停止し、その流れを全国の原発にも広げていきたいと思います。一人一人の力を結集して頂き、未来の世代に対して責任ある行動と取る意味でも、なんとしても原発震災を防ぎたい。今ならまだ間に合うと信じています。
(署名用紙はホームページからダウンロードが可能です。また、A4版カラー3つ折りのリーフが完成しています。わかりやすいと好評です。申し込みは下記連絡先まで。リーフのデザインもダウンロードが可能です。)
http://www.geocities.jp/genpatusinsai

大間揚水風車建設に向けて

毎分200リットルの水脈
 本州最北端の青森県大間町に、電源開発株式会社(Jパワー)による改良型沸騰水型炉・138.3万KWのフルMOX原発の建設に対し、原発建設計画地内の耕作地を守り抜き、大間原発の建設阻止に向けて、灌漑用の井戸を掘り、水を汲み上げる動力とするために揚水風車の建設を呼びかけています。自然のめぐみの“風”を利用して農業を継続できる環境を作り出し、脱原発のシンボルとして風車を目指しています。
 すでに風車建設の資金として500万円の全国カンパをお願いしています。現在、100万を超え、いまも、連日カンパが寄せられている状況です。同時に、現地では、揚水のための水脈を掘り当てるボーリング作業が6月19日に開始されました。その結果、地下55メートル掘り進み、毎分150〜200リットルの水を掘り当てることができました。今後は、8月に風車本体の建設に向けて取り組むことになっています。

地権者の想い
 6月21日のボーリング開始の夜、大間原発予定地中心部に土地を持つ地権者の女性Aさんと交流をしました。Aさんの原発反対の理由は明確です。「若い頃から苦労して育ち、大間の土地が今は亡き夫と共に苦労して切り開いた土地であること」、「大間の海を放射能で汚してしまってはならないこと。海を大事にすれば子々孫々に渡って大きな恵みを与えてくれる。特に大間は、マグロやイカ、ウニ、もずくなど宝の海である。その海を、原発の一時金で売り渡すことは、未来にわたってもっと多くの宝を生み出す海を失うことと比較にならないものだ」、と言います。そのような想いで彼女は、土地を売らずにいまも頑張っています。小さな町なので、「村八分も九分も十分にもあっている」、と彼女はいいます。それでも家族の支えのもと、金や脅しに負けずに頑張っています。
 そのような住民を支えることがこれからの大間原発阻止に向けて重要になってきています。大間の動きを止めることは、プルトニウム利用政策の変更を迫り、六ヶ所再処理工場の稼働にも大きな影響を具体的に与えます。引き続き風車建設の全国カンパへの一層のご協力をお願いいたします。
 8月21日(日)には揚水風車の完成式を行います。全国から大間の大地へぜひ集まってください。そして風車の下で、楽しいつどいを一緒に行いましょう。

被爆59周年原水禁世界大会
国際会議の案内2

 前号でふれた国際会議に参加する海外代表を紹介します。米国のNRDC(天然資源防護協議会)からは、核兵器の状況や核戦略に詳しいエキスパート、ハンス・クリステンセンさん。最近も米国の多弾頭温存計画をペンタゴンと4ヵ月に渡ってやりとりし、計画が実際のものであることを明らかにしています。以前はノーチラス研究所やグリーンピースにいて、日本や朝鮮半島周辺の核状況についてのスクープ報道の元となった情報を提供しているので、名前を記憶されている方も多いでしょう。
 同じく米国から、ピースアクション代表、ケビン・マーティンさん。1957年に「セイン」 として誕生、さらに87年に「フリーズ」(核兵器凍結キャンペーン、1980年より活動)という草の根グループと統合し、93年からピースアクションとなった全米最大の平和・軍縮運動団体で、全米に百以上の支部、76,000人の会員を持っています。日本からのヒバクシャ・活動家の受け入れなど、原水禁との関わりも深い団体です。
 また、8月1日の東京の集会では、この間の反核運動の歴史に詳しいロレンス・ウィットナーさん。著書「核廃絶へむけて:世界の核軍縮運動の歴史─1971年から現在まで」を昨年出されたばかりで、とくに80年代の反核運動の広がりや、CTBTの実現の歴史など、また、冷戦後に核が見えなくなり危険な状況になっていることなどの話が予定されています。
 長崎の国際会議には、前号で紹介したヤンチャウスカスさんの他、マーシャル諸島NCT(首都マジュロにある「核被害補償法廷」)のビル・グラハムさんが参加します。

被爆59周年原水禁大会「子どものひろば」紹介

実行委員会では楽しい企画を考えています
 今年はアメリカからのゲスト3人が広島、長崎と参加します。毎年、楽しくみんなで作っているモニュメントも広島から長崎に引き継いで完成させます。

<広島>
子どものひろば/メッセージfromヒロシマ
■と き:2004年8月5日(木)8:30〜17:00
■ところ:平和公園周辺
【当日スケジュール予定】
8:30〜9:00 子ども慰霊祭 原爆供養塔前
9:15〜11:00 フィールドワーク 平和公園内―「国立広島原爆死没者追悼平和祈念館」もコースに入る。
11:00〜11:15 原爆ドーム前集合でダイイン
各自昼食 ※武道場の観客席のみ飲食可
12:45〜14:45 メッセージfromヒロシマ2004 グリーンアリーナ(県立体育館)内武道場 全員参加企画
・広島と昨年首都圏実行委員OBを中心に新たに実行委員会の結成。
〇プログラム
12:30 オープニング
12:40 広島を学ぼうそして伝えよう
12:50 みんなで考えよう、表現しよう平和の思い
・たのしいモニュメントづくり
13:20 世界のお友だちと平和を語ろう
・全国のお友だちから ・世界のお友だちから
13:40 みんなで一緒に楽しもう−音楽にあわせて一緒に踊ろう!
14:20 エンデェング 平和はみんなの心から──2004夏休み
・平和のメッセージを発信 ・完成したモニュメントを発表
14:30 終了

@15:00〜16:00 被爆電車──約1時間コース。電車に乗って被爆体験を聞く。今年度より参加が有料になりました。1人300円(申込順 150人)
A15:00〜16:30 灯ろうづくり(申込順 180人)
B15:00〜16:30 海外のお友達との交流会(申込:50人/中・高生中心)

<長崎>
長崎子どものひろば/ピースビレッジ2004
■と き:2004年8月8日(日) 9:30〜15:00
■ところ:長崎県勤労会館ほか
いろんな催しがあります
9:30〜10:30オープニング 参加者紹介、平和の歌などの交流
10:40〜11:40日米若者シンポジウム
 米国の大学生と日本の大学・高校生が「平和な未来をともに創ろう〜若者の力で核も戦争もない21世紀」をテーマに討論と交流
10:40〜11:40子ども平和のひろば
 被爆体験を聞く/高校生の平和活動を聞く/ビデオ上映/ピースモニュメントをつくる
11:45〜12:00ピース・ブリッジ2004
 子ども平和宣言の発信(核保有国、日本政府)/ピースモニュメント発表、平和の歌
13:30〜15:00子どもフィールドワーク
 爆心地周辺の被爆遺構〜原爆資料

◆障害者差別を条例で禁止 千葉県、全国初制定へ

 千葉県の堂本暁子知事は、障害者差別を禁止する全国初の条例を制定する意向を固めました。10月には、「中核地域生活支援センター」を新設し、24時間態勢で相談を受けて権利侵害を救済する態勢を整えます。障害者や家族も交えて1年間協議したうえで、県議会に条例案を提案する見通しです。
 罰則などは設けない方向ですが、実効性を担保するのが、「支援センター」での相談受付で、民間に委託する形で県内14ヵ所に設けます。
 条例制定の背景には、後を絶たない差別事情があります。千葉県や障害者団体は、知的障害者がスイミングクラブの会員になろうとして断られたり、ホテル利用を拒否されたりした例を把握しています。堂本知事は会見で条例制定について、「障害者がどんな差別を感じているのかを聞きながら条例を作りたい。国の法律作りを刺激することにもなり、都道府県や市町村にも波及効果があるのではないか」と話しています。
 障害者への差別を禁止する法律は世界40ヵ国以上が整備しています。日本では前国会で障害者基本法が改正され、差別禁止条項が盛り込まれましたが、「理念法であり実効性に限界がある」との批判があります。国連は2001年、日本に「障害者に関するあらゆる差別を禁止する法律を制定する」よう勧告しており、障害者団体は差別禁止法制定を求めています。

◆防衛庁内の「文民統制」「制服組」が見直し提案

 自衛隊の運用を巡って、防衛庁の文官(背広組)が持つ監督権限を大幅に見直すよう、6月16日に開かれた「防衛力のあり方検討会議」のなかで古庄幸一海幕長が石破防衛庁長官に正式提案していたことが分かりました。文官のトップである防衛事務次官が持つ権限を削除して制服組トップに移すことで、制服組と背広組を対等に位置付ける狙いです。文官優位を特徴とする戦後の日本の文民統制(シビリアン・コントロール)を修正するよう求めるもので、「参院選後に内閣改造がある。理解のある石破長官の任期中に道筋をつけたい」(空幕幹部)との思惑が指摘されています。防衛庁内の協議だけでなく、国会を含めた幅広い国民的論議が不可欠な問題です。

「非核・平和条例を考える全国集会inにいがた」のご案内

 第5回非核・平和条例を考える全国集会が9月18日・19日の2日間、新潟市で開催されます。この全国集会は第1回・函館(99年)以来、横須賀(01年)、鹿児島(02年)、神戸(03年)と連続して行われています。
 今回も、新潟県平和運動センターや平和フォーラムが実行委員会の中心になって取り組んでいます。有事関連7法案が成立したなかで、自治体や地域が、いかに有事体制に立ち向かっていくのかを考えていきます。
全体会:9月18日(土)13:00〜17:00
 記念講演:上原公子(国立市長)
 特別報告:新潟・横須賀・函館・苫小牧から
分科会:9月19日(日)9:00〜12:00
 第1分科会 北東アジアに非核・平和の確立を
   〜環日本海の自治体・民間外交の現状と課題
 第2分科会 市民・自治体の平和力で「有事体制」拒否を 〜地域・職場でどう闘うか
 第3分科会 非核・平和条例の取り組みと課題
問い合わせ「非核・平和条例を考える全国集会inにいがた実行委員会」TEL 025-281-8100

平和フォーラム発行の出版物案内

◎平和のための資料集(1)
 いま、憲法9条や教育基本法を変えようという動きがあります。しかし、日本を「平和な民主主義国家とするため、多くの人たちの闘いの歴史がありました。そのよりどころは「憲法」です。もう一度、憲法・教育基本法・世界人権宣言・国連憲章を通読するためにも活用ください。携帯版のパンフレットです。     A5版 44ページ 1冊 250円

◎核も戦争もない平和な21世紀へ 2004
 8月の原水爆禁止世界大会に向けた学習・討議の資料として最適です。
内容:戦争犯罪の自己批判/冷戦の終焉と核時代の終焉/どこまで進む? 日本の軍事大国化/劣化ウラン弾、クラスター爆弾、気化爆弾などの製造・使用の即時停止を/いよいよ現実となった脱原発/ヒバクシャとの連帯にむけて
 A5版 71ページ 1冊500円