自衛隊はイラクから撤退させよう
イラク戦争の実態と嘘


自衛隊のなし崩し多国籍軍参加の世論形成?

「イラクの安定化を支援する国際社会の態勢は整った」。安保理新決議が全会一致で採択され、小泉首相の多国籍軍参加表明に対する、日本で発行部数の最も多い新聞の社説冒頭文です。「連合国暫定当局(CPA)は6月30日に消滅し、その管理下にあったイラク開発基金の支出権限も移され、石油収入の使い道をイラク政権が決定できるようになる。そしてイラクでの自衛隊の人道復興支援が活動継続の十分な根拠になりうる」ことを強調し、「イラク復興支援が中東全体の安定につながり、輸入原油の9割を中東に頼る日本の国益に合致」と展開。「秋山内閣法制局長官も参院外交防衛委員会で“武力行為を伴わない業務にかぎって参加も可能”との見解を示している」と紹介しています。
いまや世界の常識→アムネスティインターナショナルからの報告も出されていますが「テロへの戦争」、イラク戦争、占領がテロの拡散を招き、かえって拡大していること等については言及のないまま、ブッシュ、小泉応援団!そのものです。

ブッシュにいい顔 そして見返りは?

それこそ国益を云々するのであれば、ブッシュに追随することによるデメリットの大きさも考えるべきでしょう。特に、中東を食いものにしてきたのは英国であり、米国なのです。にもかかわらず、何の歴史的かかわりもない日本の国、人をテロの危険にさらしています。そして、米国の言いなりで提示した復興資金(5,500億円、米国につぐ)もほとんど見返りのないまま、日本だけが支払うことになりそうです。それも大部分が無償援助です。自衛隊の派遣費用を合算すると1兆円を超える支出額です。その上イラク債権まで放棄しようとしています。
◎2003年12月29日米国ベーカー大統領特使との会談で小泉首相は「債権放棄の用意がある」と発言。
◎主な国の対イラク債権(円) 湾岸諸国:3兆3,000億/クウェート:1兆8,700億/ロシア:1兆3,200億/日本:7,700億/フランスとドイツは日本と同額程度と推測される。
一方、何もなくて仏・独・露が新決議に賛成したはずはありません。実際、ブッシュ自らがこれらの国々の首脳に直接ビジネスの話を持ち込み(2004年1月28日、ロイター電)布石が打たれてきていたのです。

したたかなアメリカの石油資金強奪作戦

イラクへの経済制裁によって止められていた石油輸出は、1996年から食料や衣料品、医薬品に限り認められ、売上金は国連が管理して、毎回期限が来ると延長されてきました。ところが、そろそろ再延長かという2003年6月にイラク開発基金の口座がニューヨーク連邦準備銀行に開かれました。イラク開発基金は戦後復興の資金として「イラク中央銀行」に置くことを前提に、安全保障理事会の経済制裁解除決議で決まっていたものです。しかも、「石油食料交換計画」の未契約資金10億ドルまで移転していました。国連も唖然としたようですが、当初は開設したこと自身も把握していなかったようです。見事利権を手中に収めたわけです。

 


有事関連7法案廃案、
自衛隊のイラクからの撤退求める集会に2500人参加

 衆院ではきちんとした審議が行われないまま、有事関連7法案が可決され、参院での審議が始まった5月28日、東京・日比谷野外音楽堂で「自衛隊はイラクから撤退を 有事関連7法案を廃案へ5.28集会」が開催されました。平和フォーラムを中心とした実行委員会が主催した集会には2,500人が参加しました。
社民党又市征治幹事長から審議状況が、また、民主党の斉藤つよし参院議員からのメッセージ紹介の後、有事法制による労働者へのかかわりを全港湾の伊藤彰信書記長が話しました。折しもイラクで犠牲者となったフォトジャーナリストの橋田さん、甥の小川さん殺害のニュースが飛び交ったこの日。同様に危険を承知で戦場の真実を伝えるためにイラクに何度も行っている豊田直巳さんは「現地の普通に暮らす人々の生活ぶりや声こそ大事にしたい。戦場で隠されていることの危うさこそ、ジャーナリストは報道し続ける義務がある」と指摘。続いて、アブグレイブ刑務所で明らかになった拷問・虐待問題を告発していたアムネスティ・インターナショナルジャパンの川上園子さんから、現地からの訴えが紹介されました。その生々しい話に会場は一時水を打ったように静かになりました。
集会が終わった後、ブッシュとアブグレイブ刑務所の囚人をイメージさせたパフォーマンスを先頭に、夜の銀座を通り、東京駅の常盤橋公園までパレードを行いました。

原子力空母反対!全国連絡会を結成

 5月30日(日)神奈川県横須賀市内で、「原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会」の結成総会が開かれ、全国の平和運動センターや労働組合、神奈川県内の労働組合や市民運動団体の関係者など、約200人が参加しました。
現在、米海軍は横須賀基地を、通常動力型航空母艦キティーホークの母港として使用しています。米海軍は12隻の空母を保有していますが、海外に母港があるのはキティーホーク1隻だけ。そのキティーホークが、2008年に退役します。残る11隻のうち、通常動力型は予備役練習艦ジョン・F・ケネディ1隻で、他は全て原子力型空母。そのジョン・F・ケネディも2018年には退役します。米海軍はいま、2隻の空母を建造中だが2隻とも原子力空母だ。米海軍が空母の海外母港として横須賀基地を維持しようとすれば、2008年以降、原子力空母が配備される可能性が大きいのです。
原子力空母は通常2基の原子炉を持っています。地上の原子力発電所と比べて、狭い船内に原子炉を積むため構造上も危険です。横須賀に原子力空母が配備されることは、東京湾に原子力発電所が建設されること以上の事故・放射能漏れの危険性を、横須賀だけではなく、関東一円の人々が背負うことになるのです。
 また、キティーホークはイラク侵攻に参加し、空母艦載機は爆撃を繰り返しました。今後も米空母の母港使用を認めれば、日本は米軍の「先制攻撃戦略」の後方支援基地となってしまいます。キティーホークの退役を契機に、横須賀への空母配備をやめさせるべきなのです。こうした状況の中で、原子力空母の母港化を考える市民の会、神奈川平和運動センター、全国基地問題ネットワーク、平和運動センター関東ブロック、平和フォーラムは協議を重ね、今回の全国連絡会の結成となりました。今後は、同時に発足した「原子力空母の横須賀母港化を止めよう神奈川実行委員会」と協力し、署名、行政・政府交渉、集会に積極的に取り組んでいきます。

普天間基地の無条件返還を

 5月14日から16日の3日間、沖縄平和行進が行われ、延べ8,000人が参加しました。また今年は最終日の16日に、実行委員会主催による普天間基地包囲行動が実施され16,000人が参加し、普天間基地を「人間の鎖」で包囲しました。
普天間基地は宜野湾市の中心にあり、市面積の25パーセントを占め、航空機15機とヘリコプター56機、3,700人の海兵隊員が駐留しています。基地が市の中心にあるために、宜野湾市は発展を阻害され、また学校や病院の上空で行われる航空機の旋回訓練は、市民の生活を脅かしてきました。
1995年のSACO最終報告で、日米は普天間基地の返還で合意しました。しかし返還は名護市辺野古沖への移転を前提とするものでした。辺野古沖は、サンゴ礁がありジュゴンも生息するため、海を埋め立てる基地建設計画に、大きな反対運動が起こりました。そのため、5年から7年の間の返還を決めた最終報告から7年が過ぎたにも関わらず、移転は放置されたままです。
 宜野湾市では昨年、普天間基地の返還を公約にした伊波洋一さんが市長に当選しました。伊波市長と宜野湾市基地対策協議会は、「5年以内の基地返還」を打ち出し、そのための行動を開始しています。米国は現在、世界規模での米軍基地の再編と効率化(トランスフォーメーション)を進めており、幾つかの海外基地が撤去されることになります。日本政府の外交交渉によっては、このトランスフォーメーションに普天間基地を乗せ、5年以内に撤去させることは可能なのです。
ところが朝鮮半島情勢を懸念する日本政府は、日米安保の強化と基地の存続を望んでいます。辺野古では防衛施設庁が基地建設のためのボーリング調査に着手しようとし、これに反対する住民が座り込み阻止行動を行っています。県内移設ではない、普天間基地の無条件返還を勝ち取るために、沖縄との連携を強めましょう。

反核ピースコンサート
日時:2004年7月31日(土)16:00開場/17:00開演
会場:三宅坂ホール(社会文化会館5F)東京メトロ永田町下車5分
出演者:上々颱風トリオ、寿、東風、李政美
入場料:前売り2,500円、当日3,000円、高校以下1,000円
問い合わせ:実行委員会 03-5289-8224(井上)
多国籍軍参加は違憲・違法だ!
V O T E f o r P E A C E 7.4 渋 谷
平和のための投票で自衛隊撤退の実現を
◎日時:7月4日(日) 13:00開場 14:00開会
◎場所:宮下公園(JR渋谷駅徒歩5分)
《演奏》FLEX LIFE 《発言》石坂啓(漫画家)/韓国国会議員/イラク現地報告、他
主催:WORLD PEACE NOW

基盤的防衛力構想の見直しとは?

 長期的な防衛力整備のあり方を定める「防衛計画の大綱」改定に伴い、防衛庁の「防衛力のあり方検討会議」(2001年秋に設置)はテロや弾道ミサイルへの対処や国際協力のための防衛力の活用を視野に入れて、「必要最小限の基盤的な防衛力を保有する」とした基盤的防衛力構想の本格的な見直しへ検討作業を進めています。4月末に設置した小泉首相の私的諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」(安保防衛懇=荒木浩・東京電力顧問が座長)でも見直しを後押しする声があります。
 基盤的防衛力構想は、1976年に初めて防衛計画大綱が策定された際に盛り込まれ、95年に改定された現在の大綱でも踏襲されています。あらゆる脅威に対抗しようとすれば防衛力に際限がなくなるため、限定的で小規模な侵略に独力で対処できるだけの「基盤的」な防衛力を構築し、それを超えた事態は米軍にゆだねるとした考えで、防衛力の増強を抑制する理論的根拠となってきた一方で「基盤力を充実させる」として旧ソ連邦崩壊後も戦車や戦闘機などの在来型兵器を温存する根拠ともなっていました。
「あり方検討会議」が見直し作業に入ったのは、同構想で想定していた旧ソ連軍の北海道上陸など「限定的・小規模侵略」が発生する可能性は極めて低い上、ミサイル防衛(MD)の配備などで侵略とは異なる弾道ミサイルやテロなど「新たな脅威」に対処し、海外での自衛隊の活動を「付随的任務」から「本来業務」へ格上げし、組織や装備の面でも従来の「国土防衛」に限定せず、海外派遣に機動的に対応したい、との思惑があります。
 また、「懇談会」を設けたのは、厳しい財政事情から装備や予算の削減規模を巡り、陸海空各自衛隊間の調整が難航しており、防衛庁任せでなく首相主導で論議を進めたいとの判断からです。しかし、防衛庁内では「装備体系を抜本的に改める必要はあるが、専守防衛の位置付けは変える必要はなく、構想そのものは見直すべきではない」との意見も根強くあります。また、国際貢献のあり方は「日米同盟重視」(対米追従)か「国連中心」かという日本の戦後外交の根幹にかかわる問題ともいえます。
 政府は「安保防衛懇」がこの秋まとめる最終報告と「あり方検討会議」の結論を踏まえて、今年中に新大綱を策定する方針ですが、「構想」の見直しが焦点です。


許されない武器輸出3原則の見直し

 佐藤内閣(当時)以来、日本が基本政策としてきた「武器輸出3原則」の見直しに向けた準備作業が政府内で進んでいます。
昨年12月、米国と共同研究しているミサイル防衛(MD)防衛の導入を政府が正式決定したことがきっかけです。日米で共同技術研究に取り組むMDが開発・配備の段階に入り、日本から部品を提供しようとすれば、3原則に抵触します。実際、迎撃ミサイル先端のカバーなどの部品について、技術的に優れるとされる日本側に生産・提供を米側が求めてくる可能性があるというのです。
 今のところ、見直しはMD分野に限った例外措置にとどめるべきだとの意見が強い一方で、3月の自民党の国防部会では「新しい武器輸出の原則」として禁輸の対象を@国連決議等でテロ支援国・人権侵害国とされた国A国連決議等で武器輸出を禁じられた国B国際紛争が発生している地域C貿易管理体制が不十分な国に──に限るとしてMDや米国だけでなく、欧州やアジアの国々への武器輸出や武器の共同開発・生産に道を開くことを目的に3原則を抜本的に見直そうとの声が上がっています。
 防衛庁内では「まずMD、日米安保に資するものについて、風穴を開ける。第二段階として欧州がやっているような共同開発体制に移行としていく」という意見もあります。
しかし、武器輸出3原則によって、軍備管理や軍縮の分野で日本の主張は一定程度、力を持っていた側面があることも確かです。
「武器輸出3原則の堅持」は太平洋戦争やヒロシマ・ナガサキの被爆体験を持つ日本にとって譲ることのできない一線ではないでしょうか。

 

環境保全、温暖化防止に貢献する森林の役割の見直しを

全林野労働組合 犬飼 米男

深刻な林業生産活動の停滞

 2002年3月31日現在の人工林蓄積は23億立方メートルで、日本の森林資源の6割を占めています。これは、1966年の4倍にまで増加しています。このうち伐採して利用可能となる、林齢が46年生以上の蓄積はすでに3割を超えています。これらの資源を2002年の素材生産量の規模で利用するとした場合、現在の資源量でそれぞれ50年分の消費量を生産できる計算になります。このように日本の木材資源は利用段階に入っており、潜在的に高い生産力を持つようになっています。
 しかし、安価な木材輸入の増大、長期の木材価格の低迷などにより、林業の採算性は大きく低下し、林業生産活動の停滞という深刻な事態に直面しています。
 また、問題点として、@間伐が必要な森林(人工林)は8割を占めるが、間伐が十分行われていない、A私有林の所有者の4分の1が地域以外に住み、森林整備ができていない、B20〜500ヘクタール規模の林家の林業所得は、前年度に比べ18%減少(2001年度)している、等が上げられます。
 林業労働者の動きを国勢調査で見ると、林業生産活動の停滞を反映して減少傾向で推移しており、2000年度は6万7千人と、10年前の6割の水準となっています。65歳以上の割合も、10年前から14ポイントも上昇、25%に達し、高齢化が進んでいます。現在の傾向が続くとすれば、2010年には47,000人程度まで減少するとみられています。
 新規に参入する林業就業者は、自然志向の高まり等を背景として、他産業からの転職者、UJIターン者等を中心に1999年から年間2,000人を上回っていますが、所得の確保、仕事の危険性、定住環境等に不安を抱えているのが現状です。
 林業労働者の雇用環境は、作業の季節性および事業主の経営基盤の脆弱性から不安定な状態にあり、さらに、労働災害は他産業に比較して極めて高い状況にあります。これらの雇用、処遇、労働条件の改善が労働力確保の前提として重要であると考えられます。
 利用期を迎えている森林から生産された木材が、「地産地消」の動きによる地域材利用、バイオマス資源活用など、広い分野で有効に利用されれば、林業生産活動が促進され、森林の整備が期待できます。これによって、国土の保全、水源のかん養、安らぎや憩いの場の提供、地球温暖化防止に寄与する二酸化炭素の吸収・貯蔵等の森林の持つ多面的機能の発揮につながり、さらには山村地域の活性化も期待できます。

温暖化対策税の検討が急務に

 一方、地球温暖化防止に向け、日本は2008年から2012年までの温室効果ガス(二酸化炭素等)排出量を、1990年の水準に比べ6%削減することを京都議定書で国際的に約束し、そのうち3.9%に相当する1,300万炭素トンを森林が吸収することが決められました。このため、2003年から2012年までの10年間で、「地球温暖化防止森林吸収源10ヵ年対策」を展開していくこととしています。
 日本は議定書の批准をおこなったものの、二酸化炭素の削減に向けた抜本的な対策は行われていません。政府が2002年に定めた「地球温暖化対策推進大綱」は、2004年度までを「第1ステップ」と位置づけ、企業や個人の自主的な取り組みを中心としてきましたが、2002年度の国内の温室効果ガスの排出量は1990年比で7.6%も増加しています。
 こうした中、中央環境審議会総合対策・地球環境合同部会は、昨年8月「温暖化対策税の具体案の検討に向けて」の報告を行い、2005年度にかけて、「温暖化対策税」(諸外国では炭素税の形態をとっている国も多い)の導入が検討されています。これは化石燃料の消費に対し課税を行い、その税収を森林整備などの温暖化対策に活用するもので、ヨーロツパ諸国で導入が進み、二酸化炭素の削減に効果を示しています。
 2005年以降は第2ステップへ移行することになりますが、ここでの焦点は温暖化対策税を含めた、新たな国としての財政措置への対策といえます。これに対し、経済界からは強い反対が出されていますが、実効性のある対策として早急な検討が必要となっています。

相次いで中止される遺伝子組み換え食品の作付け
消費者が強い反対運動を展開

 遺伝子組み換え(GM)作物は、アメリカを中心に、大豆、トウモロコシなどの栽培が世界的に広がっています。しかし、最近、食用となる小麦や稲の栽培・実験が相次いで中止されています。
 遺伝子組み換えとは、ある生物の遺伝子を取り出し、それを別の生物の遺伝子に組み込んで新しい生物を作り出す技術です。これを応用し、害虫が食べると死んだり、除草剤をかけても枯れない作物が作り出され、省力化やコスト低減に役立つとされてきました。
 しかし、消費者からは、人体への安全性や周囲の環境に及ぼす影響が懸念され、日本やヨーロッパ等で反対運動が続けられています。そのため、まだ日本では実用的な栽培は行われていません。

アメリカ・遺伝組み換え小麦の開発断念

 遺伝組み換え作物の大部分の技術や種子を独占しているアメリカの化学企業、モンサント社は、5月10日、GM小麦の開発を中止すると発表しました。同社は、アメリカとカナダで栽培について申請し、2005年の栽培開始を目指してきました。しかし、「GM小麦は、少数の生産者にしか付加価値がなく、広範な小麦業界の理解が得られない」とし、撤退を宣言しました。
 中止の最大の理由は、GM小麦の安全性に対する内外の消費者の反対が強かったことがあげられます。これまでのGM作物は、搾油や飼料向けが主のために、アメリカでは消費者も含めて容認されてきましたが、小麦は人間が直接消費するため、「消費者の間でも抵抗感が強い」とアメリカのメディアも伝えています。
 さらに、日本や韓国などの消費者の強い反対運動が中止への決定的な力になったといわれています。日本はアメリカ産小麦を250万トンも輸入する海外で最大の顧客。日本においては、「遺伝組み換え食品いらない!キャンペーン」など消費者団体が反対の署名運動を展開し、カナダ政府とアメリカの州政府に提出してきました。
 こうした消費者の動きから、日本の小麦粉業界を束ねる製粉協会は「モンサント社が栽培申請を行った2001年段階から、GM小麦が栽培されるようになればGM小麦はもちろん、これが混じっているかもしれない小麦も使わないことを決めている。今回の中止決定は歓迎できる」(重田勉専務理事)としてきました。
 同キャンペーン代表の天笠啓祐さんは、5月25日に開かれた集会で、「モンサント社はこれまで資金力と政治権力によって世界中にGM作物を売り込んできたが、日本の消費者が世界の市民と連帯して闘えば、それに負けないことを示した」と、勝利の報告をしました。しかし、「ヨーロッパにもGM小麦開発の動きもあり、問題は尾を引いている。根本問題は日本の食料自給率が低いことだ」と指摘しました。

日本・花粉症予防の組み換えイネの栽培中止

 日本の全国農業協同組合連合会(全農)は、イネの遺伝子を組み換えて「スギ花粉症を緩和する米」の栽培実験を予定していましたが、5月26日、これを中止すると発表しました。
 スギ花粉症緩和米は、花粉症の症状を出にくくする遺伝子が組み込まれているもので、人体の免疫細胞であるT細胞の働きを鈍くするものと言われています。しかし、花粉症の症状は出にくくなるものの、ウィルスを撃退する機能まで失われてしまうと指摘されています。
 栽培実験は、神奈川県平塚市で行われることになっていましたが、5月に行われた地元説明会では、消費者団体など地元住民が激しく反対し、「GMイネが平塚で栽培されれば、平塚の米は売れなくなる。農家が甚大な損害を被ることも考えられる」と、全国の消費者や市民団体に呼びかけ、署名運動が繰り広げられてきました。
 今回のGMイネについては、健康機能性を持っているという点も問題になっています。組み換え問題に詳しい河田昌東・前名古屋大学理学部助手は、「食べ物の中に医薬品を含むという全く新しい組み換え米なので、医薬品としてのより厳しい安全性評価が必要だ。そうした安全審査の方法も審査基準も整備されていない段階での実験栽培を行うことは多くの意味で危険だ」と指摘しています。

 

被爆59周年原水禁世界大会・国際会議の案内

 被爆59周年原水禁世界大会は、8月1日、東京水道橋の韓国YMCAでの国際会議で幕をあけます。
 ブッシュ政権によって混迷のなかに投げ込まれたイラクは、6月末からイラク国民に主権委譲が行われますが、戦争状態収束、平和再建への展望は不透明です。
 2005年には、NPT(核不拡散条約)無期限延長後の2回目の再検討会議が開催されますが、米国をはじめとする核保有国は、核廃絶に消極的で、このままでは成果は期待できません。NPT体制自体、イスラエル、インド、パキスタンなど新たな核保有国の出現、北朝鮮の核疑惑などによって崩壊の危機を迎えていますが、私たちはNPT体制を破綻させるわけにはいきません。
 しかし、NPTは基本的には政府間交渉に依拠しており、私たちNGOはそれぞれの運動を展開することによって、自国政府や関係諸国、国際社会に影響力を発揮する立場にあります。

米国の新核戦略の転換を

 8月1日の東京国際会議では、まずブッシュ政権の新たな核政策について考え、討論します。小型核兵器研究の再開、新たな地中貫通核爆弾の開発、核実験再開をもくろむブッシュ政権の政策は、これまで世界の平和運動が獲得した核兵器廃絶への希望の火さえ消しかねないものです。
 さらに、ミサイル防衛などの宇宙軍事力強化は、新たな軍拡の世界を作り出すと考えます。日本の小泉政権は、アジアへの平和構想を欠いたまま、米国と共同のミサイル防衛に入り込もうとしています。私たちはこのようなブッシュ政権の危険性、それに従うだけの小泉政権の危うさについて討論し、運動を考えます。

北朝鮮の核計画放棄と六者協議

 また、日本を含めた東アジア情勢に大きな影響を与える北朝鮮の核問題は、米朝間に存在する強い不信感によって、なかなか解決の糸口は見えてきませんが、対立する米朝の間に立つ中国の努力によって、少しずつ解決へ歩み始めたといえます。それでも北朝鮮に完全な核放棄を求めるには時間がかかると考えられます。
 こうしたなかで六者協議が継続されていくことは、大きな意味があると考えます。六者協議の継続は関係する各国間に、さまざまな問題を対話によって解決するという、東アジアにおける新たな関係を築く可能性を与えるといえます。六者協議の継続は、東アジア非核地帯化の実現にも大きな展望を与えることでしょう。
 8月1日東京での国際会議が、このような問題にまで踏み込んで討論されることを、私たちは期待します。

被爆60周年へつなぐ長崎ヒバクシャ国際会議

 また、被爆59周年原水禁世界大会は、8月8日に長崎・ブリックホールでヒバクシャ問題の国際会議を開催します。
 1945年以降、核兵器開発は私たちの想像を超えて巨大化する一方、無数のヒバクシャを生み出してきました。さらに原子力発電が世界に広がるなかで、チェルノブイリ原発事故に代表される多くの核被害者が生み出されてきました。
 被爆60周年を前にして、私たちはこれらヒバクシャが手を結び、まず国際社会に対して、さらにそれぞれの国に対して、救済と補償を求めるために、協力し合う端緒を作りたいと考えます。したがって今年の長崎国際会議は、来年の60周年へと引き継がれます。
 さまざまな核被害者が参加しますが、そのうちの1人、「リトアニア・チェルノブイリ運動」代表のゲディミナス・ヤンチャウスカスさんを紹介しましょう。
 1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故の処理に際して旧ソ連全土から多くの兵士や炭坑夫などが動員されました。その数は80万人ともいわれています。バルト3国からも約1万8000人が動員されたといわれ、その多くの人たちがさまざまな症状で苦しんでいます。
 リトアニアではチェルノブイリのヒバクシャたちによって、90年3月に「リトアニア・チェルノブイリ運動」が組織されました。しかし、リトアニアからいったい何人の人たちがチェルノブイリへ動員されたのか、5800人までしか確認できていません。すでに600人が死亡したことは確認されています。ヤンチャウスカスさんは、日本や世界のヒバクシャと交流し、運動を強めたいと希望しています。

ブッシュ政権の核戦略(2)使える核へのつよい執念

能力ベースとはなにか?

 2001年12月31日、国防省によって議会に提出された「核態勢の見直し」(NPR)の特徴の第1は、「脅威ベース」から「能力ベース」への転換にあります。
 米ソ冷戦時代には、ソ連の脅威にどう対抗するかが、米核戦略の中心でした。このためさまざまな核兵器による戦争抑止の戦略が考えられ、最終的には「相互確証破壊」へと行き着いたのです。これは核で攻撃すれば、お互いがはかりしれない破壊・被害を受けるというもので、恐怖の均衡の上に平和が存在するという理論です。しかしこのような戦略は、際限のない軍拡を必要とし、結局ソ連は、その負担に耐えられず、経済的に破綻し、国家そのものが崩壊しました。
 こうしてソ連邦が崩壊して10年が経過した現在、米国は冷戦時代の「脅威ベース」から「能力ベース」へと変更した──と述べていますが、この「能力ベース」への変更は、予測できない敵が、どう戦うかを考え、予測できない時期に、予測できない不測事態の全てに対処する能力であるとしています。この予測できない事態のなかには、北朝鮮、イラク、中国、ロシアなどとの関係も入っていて、これでは米国の戦力は核兵器も含めていくらでも拡大することができます。
 しかし、いくらハード面(軍事力)を強化しても、テロやゲリラ戦に対応できないことは明らかです。

3本柱の危険

 こうして第2の特徴として、「能力ベース」概念による「新しい三本柱」がでてくるのです。それは、@ICBM(地上発射核ミサイル)、SLBM(潜水艦発射核ミサイル)、長距離核爆撃機の3本の戦略核兵力に、非核攻撃兵器を加える。A防衛能力の強化──ミサイル防衛。B指揮・統制・計画・情報など防衛インフラストラクチューの整備です。
 そしてこの新3本柱を構成する新たな能力の組み合わせは、米国の配備核弾頭を1,700〜2,200発に削減しても、米国に対する危険を低減させることができるとしています。

地中深くに存在する標的に核兵器を使用

 しかし新3本柱@の核・非核兵器による攻撃は、敵を決定的に撃破するための軍事行動において、より高い柔軟性を与えることができる、と述べていますが、これは地中深くに存在する大量破壊兵器に対して、新たな兵器開発を行い、必要なら核兵器による攻撃を行うためであると考えられます。
 「核態勢の見直し」では、「地中深く埋設されている標的の撃破」にかなりのスペースを割いています。
 「現在70ヵ国以上が、軍事目的で地下施設を使用しており、その数は1万以上である。およそ1,100の地下施設が、公然、あるいは疑惑の戦略的(大量破壊兵器、弾道ミサイル配備、指導部や最高幹部の指揮・統制)基地であり、現在は1,400にまで増加している。これらの施設は、施設が深いことと、正確な位置がはっきりしないことで、撃破するのに困難である」と述べ、「米国は現在、B61−11という地中貫通核兵器を有するのみで、限定されている。より効果的な地中貫通兵器があれば、大威力の地表爆発と同じ被害を与えながらも、より少ない(10〜20分の1)の降下物を発生させるだけだろう。非常に深い、または大きな地下施設を撃破するために、大きな威力の地中貫通兵器が必要だろう」と書いています。
 こうして昨年11月ブッシュ大統領は10年ぶりとなる、5キロトン以下の小型核兵器研究に道を開く04年度国防予算案に署名したのです。

より大規模なミサイル防衛へ

 新3本柱のAは、防衛力の中心にミサイル防衛をおいています。「いかなる射程の弾道ミサイルも、飛行の全ての段階で迎撃出来る必要がある。米国はあらゆるミサイルに対して効果的な防衛を追求している。(日本でも導入が決まっている)PAC−3以外は、どのシステムを配備するかは決定していないとして、@空中配備レーザー航空機、A追加的な地上配備中間飛行段階迎撃基地、B4隻の海上配備中間飛行段階迎撃の艦船、Cより短い距離の脅威に対する最終飛行段階迎撃システム。2001年に配備が開始されたPAC−3、2008年までに利用出来る可能性があるTHAAD(戦域高高度地域防衛)などが、2006−08年以降に配備できるだろう、としています。
 さらに宇宙配備赤外線システム衛星の開発する予定である、とも述べています。
 もしこのような計画が進めば、米国はレーガン大統領時代のスターウォーズ計画を超えた宇宙軍拡をもくろんでいると考えられます。そして日本は、このような米国に従っていくのでしょうか。

日本の核武装論を検証するV 
外務省はフリーハンドを、防衛庁は保持しない

外務省の「核武装フリーハンド」保持

 先月号で紹介した、外務省が「核兵器製造の能力を保持し、周囲からの干渉は受けない」とした秘密文書は、1969年に作成されたものですが、公になったのは、1994年8月1日、毎日新聞のスクープによってです。
 このニュースは、日本国内よりも海外──とくにアジア諸国から強い反発の声が上がり、河野外相は8月3日、緊急記者会見し、文書の存在は認めたものの、内容についてのコメントを避け、「日本は今後とも唯一の被爆国として非核三原則を堅持し、NPTの義務を遵守していく」と、日本に核武装の意思がないことを強調しました。
 その前年の68年1月に、佐藤首相の施政演説で核兵器を「作らず」「持たず」「持ち込ませず」の非核三原則を述べた後に、外務省は首相が述べた方針を否定する秘密の研究会を持ったのですが、そこには外務省だけではなく、核のフリーハンドを保持しておきたいという政治勢力が存在していたのではないでしょうか。 
 日本はその後NPT条約に批准・加盟したのですが、95年のNPT無期限延長にも外務省は難色を示したと伝えられています。しかし、なぜ反対なのかについての説明は、外務省はいっさい国民にしていません。

防衛庁、核保有について研究

 一方、防衛庁でも1995年に日本の核武装の是非について検討し、報告書を作っていたことが2003年2月に明らかになりました。畠山蕃事務次官(当時)の指示で、防衛研究所、統幕、内局の何人かによって検討され、「大量破壊兵器の拡散問題について」という30頁の報告書にまとめられました。
 前年の94年には北朝鮮の核開発疑惑が起こる一方、95年5月にはNPTの無期限延長が決まるという情勢の中での検討です。
 報告書は、冷戦後の核戦略の変容をさまざまな観点から分析するとともに、日本にとって核武装は意義ある選択なのか、などについて検討しています。
 そして「確証破壊」(核攻撃は相互にはかりしれない被害を与える)という冷戦時の核抑止戦略によって、核兵器を保持することは、国土狭隘、人口周密、都市集中など極めて脆弱な地理的特性を有する日本では、否定的にならざるを得ない、と述べています。
 また日本が核保有国に踏み切ることは、現在の不拡散体制の破壊をリードすることになるだけでなく、米国から、日米安保条約に対する不信の表明と理解され、周辺諸国からも日本が日米安保条約の枠組みから離脱すると見られる。対外的にも国内的にも政治的混乱を作り出すとしています。
 最悪のケースとして、日米同盟の破綻、核不拡散レジームの崩壊、各国が核武装へ傾斜、という状況が生じても、国際社会の安定に依存する通商国家が、自国の核兵器により、自らの生存を確保し、その権益を擁護することにどれほどの意義があるかは、疑問といわざるをえない。日本の核に対する地政学上の脆弱性が克服され、相手国との被害の交換をしても、問題にならないまでに窮乏化が進んでいる、という条件が満たされれば、核のオプションもあり得ようが、そんなことは、検討に値しない──とし、@核保有国が非核兵器国に対して、核攻撃しないという「消極的安全保障」の制度化、A非核兵器国が核脅威や、核攻撃を受けた場合に国連安保理を介して、救済措置を採るという「積極的安全保障」を追求すべきで、現在NPT体制上、閉鎖的な核保有クラブとなっている安保理常任理事国のメンバーシップを、何らかの形で拡大する趣旨で国連改革を検討していくことが必要としています。
 米国の核抑止力に頼ることが最良の選択としている点は、私たちの立場とは異なりますが、日本の地理的条件、人口周密度、日本が国際社会の安定に依存する通商国家であることから、核武装を否定する内容は、私たちと共通の認識とする部分が多いといえます。
 報告書は最後に、核に対する無知が、核問題を厄介なものとしていると認識していくことにより、わが国の核に対する政策を発展させることが期待できる、と述べています。
 日本で行われた2度の公式な検討・研究会の結論が、ともに日本の核武装を否定していることに、一応私たちは安心します。
 しかし、ますます米国への傾斜を深めていく日本、さらにときとして、日本の核武装への懸念とは別に、日本の核武装を勧める意見が、米国内からも出ているのをみるとき、私たちは警戒を緩めてはならないと思います。
 私たちもまた、核兵器についての知識──被害についてはもちろん、どのようにして核兵器が製造可能かなどの知識を持つことが、これからの反核運動に求められているといえます。

疑問だらけの原子力発電コスト試算

原子力資料情報室 勝田 忠広

 前回(原水禁ニュース2004年2月号)、原発のバックエンド事業に係るコスト試算が不完全ながらも明らかになったことを紹介しました。そして、その審議の結果は、バックエンド事業を考慮したとしても「他の電源との比較においてそん色はない」というものでした。しかし現在、バックエンド事業に対して経済的な措置を検討する委員会が行なわれています。なぜなら、この事業は長期にわたるものであり、費用が巨額で不確定性が大きく、発電と費用発生時期が大きく異なるから、というのです。政策に一貫性がなく、全く理解に苦しむ展開です。

見かけ上安く

 現時点での状況を図に示します。まずは使用済燃料発生量のうち、約半分の約3.2万トンだけが対象であることが問題です。そして今回の検討によって、過去の発電分も徴収するようになりました。これは、審議会での議論で「昔食べたレストランの料金を、今になって払え、というようなもの」とさえ言われているものです。しかし、電力会社はこの点については開き直り、総括原価方式の下では政府が料金原価に含めることを認めていなかったため、費用計上したくても出来なかった、と述べています。これが本当かどうか確認は出来ません。ただ、確かなことは、この制度によって、電力会社は今後の電力自由化範囲拡大の中で、新規参入者(PPS)へ離れていく需要家からも、過去の原子力の負担を逃さずに得ることが出来るということです。
 しかし、一世帯当たりの年間負担額を見ると、制度が変更して引当金対象が増えたにも関わらず、その負担額が計算上は減少していることが分かります。さらにMOX燃料加工や輸送・燃料をバックエンドの定義からはずそうという議論もあるため、さらに負担額は減ることになります。もちろんこれは見かけ上の話で、現実に負担が無くなる訳ではありません。反原発派や消費者の不満をうまくかわすつもりなのでしょうか。

袋小路に追い詰められた原子力

 電力会社は自分の利益は確保しつつ、制度上の整備を求めようとしています。また経済産業省は、再処理事業の是非をめぐって多くの議論が行われているのを無視しつつ、結論をもうすぐ始まる原子力委員会の原子力長期計画見直し作業に預けようとしています。つまり原子力は今、袋小路に追い詰められてきているのです。

被爆59周年原水爆禁止世界大会の概要

広島大会
【8月4日】
●折鶴平和行進 16:15〜17:00
●開会総会 17:30〜19:00 県立体育館大アリーナ
【8月5日】
●分科会等 9:30〜12:30
第1分科会 公開討論会:NPT再検討会議に向けた日本の役割    
第2分科会 アメリカの核戦略と東北アジアの非核化──朝鮮半島の核と平和的解決
第3分科会 核・原子力問題入門──核兵器から原発まで
第4分科会 原爆訴訟・在外被爆者と被爆者援護法
第5分科会 「世界のヒバクシャの現状と連帯のために」
第6分科会 原子力政策の転換へ向けて
第7分科会 脱原発に向けたエネルギー政策の展開にむけて
第8分科会 イラクの現状と劣化ウラン問題
●子どものひろば
「メッセージfromヒロシマ2004」    
@子どもの慰霊祭Aフィールドワーク慰霊碑めぐりB被爆電車(午後・人数制限あり)C灯ろうづくりD海外のおともだちとの交流会     
●フィールドワーク
@バスツアー:「ヒロシマと戦争」 大久野島
A上関原発現地交流ツアー (受け入れ:原水禁山口)
●特別試写会 映画「東京原発」
【8月6日】 9:30〜11:30
●広島まとめ集会

長崎大会
【8月7日】
●開会総会 16:00〜18:00 長崎ブリックホール
【8月8日】
●分科会等 9:30〜12:30
第1分科会 NPT体制と東北アジアの非核化
第2分科会 アメリカの核戦略と日本
第3分科会 原子力政策の転換に向けて−動き出したプルサーマル計画
第4分科会 被爆の実相を引き継ぐために(T)
      ──日本の戦争責任と在外被爆者問題
第5分科会 被爆の実相を引き継ぐために(U)
      ──被爆二世・三世課題の解決を目指して
第6分科会 見て・聞いて・学ぼう“ナガサキ”
●フィールドワーク
バスツアー:佐世保基地めぐり 9:00〜16:00 
●特別試写会 「東京原発」 14:00〜16:00
●子ども・若者のひろば
「ピース ブリッジ2004」 9:30〜15:00
@日米若者シンポA長崎の子どもたちの発表B原爆体験C高校生活動の話D原爆ビデオE紙芝居F折り鶴Gリボン作成など
【8月9日】
●慰霊碑墓参 
●閉会総会 9:00〜10:00
●平和行進 10:15〜11:00 11:02黙とう、解散

◎ビキニ被災50周年、広島・長崎被爆60周年事業特別カンパのお願い
 2004年は、ビキニ被災50周年にあたり、2005年は、広島・長崎被爆60周年(戦後60周年)の節目の年を迎えることとなります。これを機に、あの悲惨な体験を後世に伝え、核廃絶に向けて取り組みを一段と強めていく必要があります。
 被爆60周年にむけて、在外被爆者の権利保障や被爆者の国家補償の問題など残された戦後課題を解決していくことや、核保有国に対し被爆の実相を広め、その実態を告発しながら、核兵器の廃絶を訴える活動としての被爆者の海外派遣の支援強化、世界に拡がる核被害者の権利拡大と連携の強化をはかります。
 また、2005年4月のNPT再検討会議への取り組みやプルトニウム利用政策の転換に向けてた再処理・プルサーマル計画の反対、もんじゅ廃炉の運動強化など脱原発課題の取り組みも重要になっています。
 この2年を通して原水爆禁止運動の発展・強化そして新しい出発の契機としての取り組みが求められ、そのための財政の確立も重要となっています。
 そこで、この2年を通して様々な取り組みを行うために「ビキニ被災50周年、広島・長崎被爆60周年事業特別カンパ活動」(目標金額2,000万円)を呼びかけています。この活動の趣旨をご理解いただき、運動強化にむけた皆様のご協力をお願いいたします(詳しくは平和フォーラムのHPをごらんください)。

日朝国交正常化を求める連絡会がシンポジウム

 平和フォーラムや市民団体などでつくる「東北アジアに非核・平和の確立を!日朝国交正常化を求める連絡会」は6月4日、都内で石坂浩一立教大学助教授をコーディネーターとしたシンポジウムを開き約300名が集まりました。
 「北朝鮮の変化の可能性と市民の役割」と題して報告した韓国・参与連帯平和軍縮センター代表で東国大学助教授の朴淳成さんは、韓国では小泉首相の5月の訪朝は進歩と見られていると語り、東北アジアの平和には、北朝鮮の指導部が正しい方向に社会を変化させるのを助けるための外部からの「善意の批判」や、日米韓の市民団体による民間外交などが必要だと指摘しました。また、「小泉首相の日朝国交正常化政策を韓国と日本の市民社会がうまく活用して、韓国・日本・東アジアを一つにしていく構想を持つべきだ」と語りました。
 元中国大使の中江要介さんは、日朝正常化は東北アジアの平和と安全のために不可欠であり、1回目の小泉訪朝にはその意気込みがあったはずなのに「いつの間にか忘れてしまって、マスコミを含めた国民の多くの目が間違った方向に向いている」と憂慮していることを語りました。
 前田康博さん(大妻女子大学教授)は今回の訪朝は「成功だった」との評価を示す一方で、「日本の大半の政治勢力が日朝改善を阻みたがっていることが浮き彫りになった」と語り、また、世論の中には訪朝を評価しながらも、日朝関係の改善は喜ばないという「よじれ現象」があると指摘しました。
 「KOREAこどもキャンペーン」事務局の筒井由紀子さんは、現在の北朝鮮報道について「何を根拠にいろいろなことが報道されているのか」と疑問を呈しました。

裁判員制度 Q&A 最高裁HPで紹介

 抽選で選ばれた20歳以上の国民が、裁判官と共に重大な刑事事件の審理に参加する「裁判員制度法」の成立を受けて、最高裁はHPを開設しました。「裁判員になることは辞退できないの?」「何日くらい裁判所にいかなければならないの」といった問いに仕事や役割を説明しています。
最高裁HPアドレス:http://www.courts.go.jp/

衆議院憲法調査会 初の中央公聴会

 衆議院憲法調査会は、設置後初の中央公聴会を5月12日に開きました。公募者3人を含む9人の口述人のうち、猪口邦子・上智大学教授は、国連軍縮大使を務めた経験から「日本が軍縮・軍備不拡散の分野で強い主張をすれば、他国も聞いてくれる。それは、被爆国であるだけでなく、日本が戦後、憲法を誠実に生かしてきたからだ」と述べ、改憲論について「日本国民は半世紀間、憲法の理想の実現を目指して努力してきた。この憲法はまぎれもなく日本国民のもの。それを否定することはこれまでの国民の無数の努力を否定することになる」と批判しました。

教育基本法 自公両党が改正へ中間報告

 自民・公明両党でつくる教育基本法に関する与党検討会は6月16日、改正の方向性やこれまでの議論の経過をまとめた中間報告をまとめました。最大の焦点とされる、「国を愛する心」の表記については、一本化に至りませんでした。
 中間報告では、前文を含む全条文を見直す「全面改正」としており、前文には改正の意義・目的を盛り込み、「生涯学習社会への寄与」「家庭教育」などの条文を加え、現在の11条から18条に増やす、としています。

7月に都内で「日韓ヒバク二世シンポジウム」

主催:原水禁国民会議・韓国被爆二世の会・全国被爆二世連絡協議会
会場:渋谷勤労福祉会館(シンポ・全体会/渋谷駅下車徒歩5分) 資料代 500円
渋谷区・大向区民会館(分科会)
日時:7月25日(日)

第一部(10:00〜12:30)
シンポジウム「被爆二世の問いかけ」
     〜再びヒバクシヤをつくらないために〜
◎被爆二世としての私たちの思い
  韓国の被爆二世の思い
  日韓の被爆二世の連帯を求めて など

第二部(13:30〜15:00) 分科会
◎「被爆二世の生命と健康を守る」
◎「日韓被爆二世の連帯を求めて」
◎「平和をつくる被爆二世の役割」
 
第三部(15:20〜16:00) 全体会
 分科会の報告・シンポジウムのまとめ