私たちにとって安全とは、平和に生きるには
施行57周年憲法記念日集会を開催

 平和フォーラムは5月3日都内で憲法記念日集会を開催し、500名が参加しました。 今年は「グローバル化と憲法の平和主義──『人間の安全保障』と平和的生存権を中心に──」をテーマに掲げ、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター所長の武者小路公秀さんが講演をし、NGO「WE21ジャパン」の郡司真弓さん、弁護士の土井香苗さん、江橋崇・平和フォーラム代表を交えてシンポジウムを行いました。
「WE21ジャパン」は1998年に作られたリサイクルショップで、収益の一部を東南アジアで活躍するNGOなどに寄付するなど、意思ある市民が地球市民として支えあい、助け合うシステムをつくり、ささやかでも「公正な地球社会」の創造に貢献し、軍事力でなく、市民の力で一人ひとりが地域のなかで、自分の命や権利、安全が保証される条件づくりをしようと活動しています。郡司さんは「アジアの中に平和をつくる」というショツプの精神は浸透してきており、最近では何かあるたびにお客さんから「募金しないの?」「アピールは出さないの?」と声がかかるようになったと語りました。
 また、1997年からアフリカの新興国エリトリアの法務省で法整備のボランティアをした経験を持ち、イラク人質事件の被害者を支援する土井さんは、「一国だけで平和を語る時代ではない。日本国憲法の言う『平和的生存権』を世界の人々が手に入れられるよう支援して、それが逆に日本国内で平和を守り、9条を守る力となればいい」「世界のみんなが平和的な生存権を持てるような社会をつくるべきだ」と話しました。
 武者小路さんは「人間の安全保障」がアメリカや大企業にとって「見せかけのモットー」になりかねない現状を憂慮するとして、市民が政府や国連を監視するなど「草の根から盛り上がってこないと国連は堕落する」と警鐘を鳴らし、4月26日に「世界平和アピール7人委員会」(武者小路公秀・伏見康治・土山秀夫・大石芳野・井上ひさし・池田香代子の7名で構成。1955年から96年までの間に71回にわたり不偏不党の立場で、国内・外にアピール。これまでの委員は湯川秀樹、川端康成、隅谷三喜男、桑原武夫さんなど20名におよびます。委員の死去が続き、事実上休眠状態でしたが、今日の国際安全保障についての世界的な危険な潮流が強まる中で、委員を補充して活動を再開しました)が発表した「武力行使・敵対行為の犠牲になる市民の安全の擁護と紛争の平和的解決を求めるアピール」を紹介しました。

自民党憲法調査会 自衛権行使を明記
 自民党憲法調査会(保岡興治会長)は4月19日、憲法9条改正案の概要を固めました。自衛権の行使、軍隊保持を明文化するとともに、国際貢献に軍隊を「活用」できることを打ち出しています。また、9条改正に伴い、別の条項で「国を守る義務」の規定を新たに設けるとしています。同調査会は2005年11月に公表する「自民党憲法改正草案」のたたき台として今国会中に作成する「素案」にこうした方針を盛り込むといいます。

衆議院憲法調査会が中央公聴会
 5月12日〜13日に開催し、猪口邦子・上智大学教授他、公募者3人を含む9人の公述人から意見を聴きました。9人のうち7人が焦点となる9条の平和主義に触れ、うち5人が9条改憲に反対ないし慎重な姿勢を示しました。

自衛隊をイラクから撤退させよう イラク戦争の実態と嘘
イラク派兵反対47%、賛成44%(NHK5月10日)


戦争の残虐性マザマザ
内部告発により米軍の残虐行為の一部がやっと明らかになりました。この間、国防総省は対外的には1月16日、虐待問題について調査中との発表はしていましたが、それ以上の詳細情報は公表していませんでした。CDで持ち込まれたおぞましい映像は、米国は勿論世界中が知ることとなりました。国防総省は虐待が軍の組織的なものではなく、個人の犯罪であると躍起になって弁明いますが、情報担当者や米中央情報局(CIA)が情報を聞き出すために「支持・奨励していた」という証言も出されています。しかも、ここでもプライベート・ミリタリー(民間のプロの兵士)の関与が取りざたされています。しかし、ファルージャをはじめ、イラク全土で行われている残虐行為からすると、これは一部でしかありません。多くを明らかにするためにも、現地のジャーナリストの存在は大きいでしょう。今もナジャフでは米軍の攻撃が続いていることを忘れてはなりません。

ポチ小泉くんの責任問われず?
ブッシュ大統領は大量破壊兵器をイラク攻撃の理由にできなくなった時、圧政者を倒し自由と民主主義をもたらすことを理由としました。今回の事実で公の理由がなくなったことになります。米国のマスコミでも、この点を含め戦争の賛否や責任を問う論調も活発になってきました。残念ながら日本では、小泉首相が同じ理由を掲げて米国を支持し、自衛隊のイラク派兵を決めたはずなのですが、国内では政治的にもマスコミでも責任を問う声は大きくありません。

戦争決定前から出来上がっていた「復興プラン」
日本がイラク派兵した理由は大きく分けると@日米同盟──北朝鮮問題。Aイラクへの経済的進出──石油の確保。の2点でしょう。@についてはどこの国でも自国の利益に反して動くことはありません。そもそも米軍基地が日本にあり、良くも悪くも軍事的にも、経済的にも深く結びついています。Aについては経済界にとっては結構深刻かもしれません。湾岸戦争の悪夢は大きいでしょう。湾岸戦争に参戦しなかったことで、クウェート、サウジアラビアでの企業基盤をなくした上に、復興ビジネスでも下請けしか獲得できなかったからです。(但し、今回のイラクのやり口をみると、パパブッシュですし大差が無かったと予測できます。)では、今回の派兵で日本企業への見返りはあるのでしょうか。答えは今のところNOです。「復興プラン」は戦争突入以前から出来上がっていました。

イラクは民主主義ではなくアメリカ企業が支配

イラク攻撃は2003年3月20日に始まりました。その半年以上前の2002年7月、ホワイトハウス内で「イラク復興連絡調整会議」が立ち上がりました。ペンタゴンの指揮のもと、国務省や国際援助庁、商務省などの担当省庁が集まって、どういう攻撃目標を破壊し、それをどういう方法で復興するのか、つまり、攻撃目標の政府施設、通信拠点、電力や水道等の社会インフラ、港、飛行場、道路等々が細かく分類され、戦争終了後の復興計画までが7月段階で描かれていたのです。
石油関連やインフラだけではなく、新たに発表された国旗は勿論のこと、国歌や法律の整備から、公務員教育、スパイの養成までアメリカ企業が請け負っています。しかもブッシュ政権への献金額に応じて受注しているのには、呆れてしまいます(つづく)。

受注企業と献金企業のランキング(単位:ドル)
企業名 受注ランキング 献金ランキング
@GE 437億3648万7000 1位 884万3884
Aヴィネル 424億1419万8000 2位 851万7247
Bサイエンスアプリケーションズ・インターナショナル 161億9443万1000 4位 470万4909
Cダインコー 158億 964万9000 11位 121万8944
Dべクテル 117億4253万7000 6位 331万 102
Eユニシス 107億7200万3000 15位 62万6239
Fフラワー 85億4491万7000 5位 362万4173
Gユナイテッド・ディフェンス 72億9969万1000 14位 107万6006
Hハリバートン(※) 56億8600万6000 7位 237万9792


※「ハリバートン」はチェィニー副大統領の古巣。油田の消火と設備関連の契約はオープンエア方式(目的達成のためにいくらかかっても支払う)。「ぺクテル」は米国最大のゼネコン。前社長はシュルッ元国務長官でイラク復興支援計画のアドバイザー。現社長はホワイトハウスの輸出諮問委員会メンバー。ワインバーガー元国務長官は役員。他に元CIA長官などもコンサルタントに名前を連ねる

 

有事関連7法案・3条約にNO!

 いま国会では、年金改革をめぐって与野党の対立が続いています。しかし、対立の裏側で、有事関連7法案と3条約の成立に向けた動きが、着々と進んでいます。本誌がお手元に届くころには、衆議院を通過している可能性が大です。
 昨年の国会で、武力攻撃事態法・自衛隊法改正・安全保障会議設置法改正の有事3法が、自民・公明・民主の賛成で成立しました。現在審議中の7法案・3条約は、有事3法を現実化するための個別法で、やはり自民・公明・民主の3党が成立に向け協議してます。
 この7法案は、日本が戦争に参加する際の国民の権利制限と、米軍に対する軍事支援の二つに分けることができます。法案の問題点については、別記の関連資料を参照してください。
 一つだけ強調したいのは、有事法が想定する「有事」とは、外国が日本に攻めてくることではないということです。小泉内閣は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が、ミサイルに燃料を注入し始めた段階で、北朝鮮のミサイル基地への攻撃が可能としています。
 また、米軍によるイラク侵攻は先制攻撃であり、国際法に明確に違反するものですが、小泉内閣はこうした米軍の侵略行為にも、日本は支援できるとしています。有事体制が完結すれば、日本は米国が世界中で行う戦争に付き従うことになります。
 憲法に違反するだけではなく、日本政府がこれまで取ってきた「専守防衛」さえも踏み越える有事関連7法案が、年金法案をめぐる国会混乱の陰に隠れて成立してしまうことを許してはなりません。平和フォーラムは5月28日、市民グループとともに有事関連法廃案と自衛隊のイラクからの撤退を求める集会を、日比谷公園で開催します。また、国会情勢にあわせた行動を行う予定です。小泉内閣が進める「戦争のできる国作り」に力を合わせてNO! の声をあげましょう。
〈有事関連7法案〉
@国民保護法案、A特定公共施設利用法案、B外国軍用品海上輸送規制法案、C米軍支援法案、D自衛隊法改正、E捕虜取扱い法案、F国際人道違法行為処罰法案
〈関連資料/2冊とも平和フォーラム発行〉
●「あなたは有事関連7法案を知っていますか?」著者・前田哲男さん/1冊280円(送料別)
●「有事法制にどう向き合うか」著者・田巻一彦さん
1冊170円(送料別)※2冊共数がまとまれば安くなります。
イラクにおける米英軍の拷問と虐待
〜これは「例外」ではない〜
アムネスティ・インターナショナル
 イラクの刑務所内において占領軍が行なっていた拷問と虐待を示す映像が、世界中に衝撃を与えています。
 ラムズフェルド国防長官はアブグレイブでの虐待行為は「例外」で「常習化したものでも習慣でもない」と主張しました。しかしアムネスティ・インターナショナルは、1年も前から占領軍による被拘禁者の拷問・虐待、そして時には虐殺について指摘し、米国政府と連合国暫定当局(CPA)に対して徹底した調査を実施するよう訴えてきました。またアムネスティは英国政府に対しても、英国軍が管理するイラクの拘禁施設内で拷問が行なわれ1人が死亡した問題について、2003年5月の時点で指摘しています。2004年3月18日に報告書『戦争から1年』を発表し、占領軍による刑務所内での拷問や虐待について詳細に伝えました。報告書は、占領軍による被拘禁者への虐待が「例外」などではないことを明確に示しています。
(一部邦訳:
http://www.incl.ne.jp/ktrs/aijapan/2004/0403182.htm)
 5月7日、アイリーン・カーン・アムネスティ・インターナショナル事務総長はブッシュ米大統領に公開書簡を送り、アブグレイブで行なわれた残虐行為は戦争犯罪であり、公正で透明な捜査を確実に行い、責任者は誰であれ裁判にかけるよう求めました。
(関連するニュースリリース:
http://www.incl.ne.jp/ktrs/aijapan/2004/0405070.htm)

ブッシュ大統領に公正な調査を求めてください

 ブッシュ米大統領に、徹底かつ独立した、透明性のある調査の実施を求めてください。そして、被拘禁者に対する拷問や虐待や品位を傷つけるような取り扱いを行なったすべての者、このような行為を容認してきたすべての上官が責任をとり、またすべての占領軍兵士が、虐待行為が許されないことを完全に理解することを保証するよう、求めてください。

■英語または日本語の要請文を、国際電報、ファックス、航空便(葉書は全世界70円)、航空書簡(全世界90円)などで送付してください。
【手紙の送付先】
ジョージ・ブッシュ米大統領
The Honorable George W. Bush
The President of the United States
1600 Pennsylvania Avenue, NW, Washington DC 20500
Fax: +1 202 456 2461
Email: President@whitehouse.gov
書き出し:Dear Mr President

*同じ内容の要請を、アムネスティ・インターナショナル米国支部のホームページから直接送信することができます(ただし英文)。
http://takeaction.amnestyusa.org/action/index.asp?step=2&item=10780
6月に韓国ソウルで世界経済フォーラムに対抗するアジアNGOの行動
経済のグローバリゼーション反対と反戦平和の運動を一体化
WTO・FTAの問題点も討議


世界経済フォーラム東アジア会議がソウルで開催
 6月13日〜15日に韓国・ソウルで、世界経済フォーラム(WEF)東アジア会議が開催されます。世界経済フォーラムは、その開催地がスイス・ダボスであることから、通称「ダボス会議」と呼ばれ、経済のグローバリゼーションを推進するために、世界の経済界や政界のエリートが集うフォーラムとして近年知られています。今回開かれる東アジア地域の会議には、日本など東アジア各国から600人以上の政治家や経済界のトップが集まる予定になっています。
 これに対して、韓国のNGOや労働団体、農民団体などは、この会議が昨年9月のWTO(世界貿易機関)閣僚会議の失敗後、頓挫している多国間貿易交渉やFTA(二国間貿易協定)を促進させる手段について討論するものと見ています。
 そのため韓国では、民主労総や農民総連盟、自由貿易協定・WTO反対国民運動、民衆連帯などの運動団体が中心となり、「世界経済フォーラム(WEF)反対韓国組織委員会」が作られました。同組織委員会では、12日〜15日にかけて、世界経済フォーラムに対抗する行動や、アジア各地の農民、消費者、市民団体、労働組合などによる会議をソウルで開くことを各国のNGOに呼びかけています。
 呼びかけ文では、「1997年のアジア経済危機以降、アジア諸国はIMFと世界銀行の構造調整プログラムによって、新自由主義政策を導入され、金融および投資の自由化、公共部門に対する自由化政策、労働柔軟化、そしてWTOと自由貿易協定を通じた「自由貿易」の強制などで、アジア民衆の生存はさらに疲弊させられた。とくに昨年のメキシコ・カンクンでのWTO閣僚会議が崩壊して以後、アジア地域で二国間自由貿易協定の締結が加速するのはもちろん、アジア地域を統合するための各国政府の動きが活発になっている」と分析しています。
 特に、日本と韓国とのFTAについては、韓国経済の日本への従属性が強まることや、FTAをテコに、これまでに獲得してきた労働者の権利が奪われること、さらに、医療や教育、水、エネルギーなどの公共サービスの自由化、商業化が進むことが懸念されるとして、「FTAは、多国籍企業の利益を拡大するため、市民の労働権や食料主権、公共サービスを奪うものだ。貧富の差を拡大する新自由主義的なグローバリゼーションに反対する」(2月に来日した韓国文化連帯政策室長の崔俊榮さん=本誌4月号に掲載)。

アジアのNGOが集まり運動方向を協議
 また、6月12日は、一昨年、ヒョスンさん、ミソンさんというソウルの2人の女子中学生が米軍の装甲車によってひき殺されて2周忌にあたり、追悼とイラク派兵反対集会も予定されています。さらに、6月15日は2000年に南北共同宣言が発表されて4周年にあたることから、12日〜15日にかけて、韓国では反戦平和と南北統一、経済のグローバル化に反対する運動が合流して取り組まれることになっています。
 また、WEF反対集会やデモだけでなく、アジア各地の運動団体の会議も2日間行われます。この会議は、@年内または来年に香港で開催予定の第6回WTO閣僚会議に対抗するためのアジアにおける活動をどう作るか、Aアジアでの経済のグローバリゼーションに対する運動のあり方、Bアジアにおける反戦・平和の運動、を各国のNGO、労働組合、農民団体で討議しあおうというものです。
 すでに、フィリピンやタイ、インドネシア、香港などの東アジア各地のNGOに加えて、世界社会フォーラムを開催しているブラジルやインドからも参加が予定されています。
 日本でもこの呼びかけに応え、「6月ソウル行動実行委員会」が作られ、日本の多くの運動団体に呼びかけ、ソウルでの行動をまとまって進めていくことにしています。

茨城で全国菜の花サミット開かれる
食料とエネルギーの自給めざす
地域での資源循環サイクルを築こう
 「菜の花畑で地域を元気にしよう!」──4月24日〜25日に、茨城県八郷町で、「第4回全国菜の花サミット」が開かれ、「食と農、資源とエネルギー、自然との共生・人々の協同」をテーマに、講演や全国の活動の交流が行われました。
このサミットは、2001年に滋賀県新旭町で第1回が開催されて以来、持続可能な地域社会づくりに向けて、菜の花の再生をテーマに活動している「菜の花プロジェクト」を実践している人、関心のある人に呼びかけて、毎年開催されてきました。
 「菜の花プロジェクト」は、転作田などに菜の花を植え、ナタネを収穫し、搾油してナタネ油を作り、その油は料理や学校給食に使い、搾油時に出た油かすは肥料や飼料として使用。使った廃食油は回収し、さらに石けんや軽油代替燃料にリサイクルするという、地域の中での循環サイクルを築こうというものです。さらに、大気中に排出されたCO2は菜の花を栽培することで吸収されます。
 すでに、ドイツでは70年代に世界を襲った石油危機を教訓として、資源枯渇が考えられる化石燃料に頼らない、しかも温室効果の高いCO2を抑える化石代替エネルギーとして、ナタネ油の燃料化計画を強力に進めています。ナタネの作付面積は100万ヘクタールにも及び、ナタネ油から精製した燃料をおくガソリンスタンドが全国に800カ所も設置されています。(98年)。
 このドイツの取り組みに触発され、滋賀県環境生協が提案した「菜の花プロジェクト」の試みは滋賀県から始まり、「最初は全国に13ヵ所しか取り組みがなかったものが、いまでは37道府県で87ヵ所まで広がっている」(藤井絢子菜の花プロジェクトネットワーク会長・滋賀県環境生協理事長)。

全国各地でも多彩な取り組み
 今回のサミットには、全国各地から400人以上が参加。 基調講演にたった、経済評論家の内橋克人さんは、「菜の花プロジェクトの運動は、人々を競争と市場原理にかりたてるグローバリズムに対する協同・連帯・共生のゆるやかなセクターだ」と、運動の意義と今後のプロジェクトへの期待を語りました。
 参加者からの取り組み報告で、茨城県の常総生活協同組合は、「遺伝子組換えでないナタネ油を地域の自給から」を合い言葉に、組合員が家庭や貸農園で菜の花を栽培し、ミツバチを放し、採蜜体験をしたり、昔からあった圧搾搾油機を再現して手作りで搾油するなど、活動の幅を拡げている様子が語られました。
 また、静岡県トラック協会からは、ナタネ油を買い取り、軽油に混合(現在は2割を混入)してトラックを走らせている実例が報告、山形から菜の花サミット会場まで、ナタネ油を原料とするバイオディーゼル燃料で自動車を走らせてきた参加者もいました。
 菜の花プロジェクトネットワークでは、「『資源循環型社会』『地域自立のエネルギー』のモデルの基礎ができた。いよいよ、作付けを米の転作田全体へ展開するために、国を含めての政策検討を求める」ことや、国や都道府県に「軽油代替燃料は非課税扱いにするよう求めていく」こともめざしています。
 また、EU基準などを踏まえ、廃食油から生成するバイオディーゼル燃料の品質基準作りや、バイオディーゼル燃料をはじめとした、バイオマスエネルギーが「当たり前のエネルギー」として認識されるための取り組みを行うことも確認されました。

 

平和フォーラム第6回総会・
原水禁第79回全国委員会を開催
 4月27日、東京で開催しました。2003年度の活動報告・総括、会計決算・監査報告が確認されたのち、「2004年度の運動方針案」「当面の制度・政策要求」「2004年度の予算案」が福山事務局長から提案・承認されました。代議員からは、米軍基地と日米地位協定問題・沖縄平和行進(沖縄・新運転)、室蘭港からの軍事物資搬出問題と中国人強制連行に対する補償運動の取り組み(全港湾)、原子力空母の母港化阻止の闘い(神奈川)に関して意見が出され、積極的に意見を受けとめて取り組む旨、事務局から答弁がありました。役員選出では浅見清秀副代表が退任。新たな副代表に山本潤一さん・清水澄子さんが就任し、全石油ゼネラル石油労組が新規加盟をしました。また、「ビキニ被災50周年、広島・長崎被爆60周年事業特別カンパ活動」の要請があり、「在日米軍基地の整理縮小と、日米地位協定の抜本的改定を求める決議」が採択されました。
 また、総会に先立って開かれた原水禁全国委員会では、報告事項が承認されたのち「運動方針・活動計画・制度政策要求」の他に、「被爆60周年に向けた取り組み」「被爆59周年原水禁世界大会」「大間原発予定地での揚水風車建設の取り組み」が提案・協議され承認されました。
《シンポジウム》
日朝国交正常化の早期実現を求めて
2004年6月4日(金) 18時30分から総評会館2F大ホール 資料代 500円
パネリスト
中江 要介(元中国大使・外交評論家)
前田 康博(大妻女子大教授)
筒井由紀子(KOREAこどもキャンペーン事務局長)
朴 淳成(韓国・参与連帯平和軍縮センター代表・東国大学助教授)、他

コーディネーター 石坂 浩一(立教大学助教授)
国立大学82校で受験資格
 全国の4年制国立大学83校のうち、82大学が今春の入試で朝鮮学校の生徒に受験資格を認めたことがわかりました。昨秋の文部科学省の方針転換により、門戸が一挙に広がったものです。しかし、東京工業大学では志望動機を800字程度にまとめた書類の提出を求め、生徒側が「朝鮮学校の生徒だけにこうした負担を強いるのは不平等で憲法違反だ」と見直しを求めましたが応じず、朝鮮学校の生徒としての受験はできず、生徒はその書類を出さずに大学入学資格検定(大検)合格の資格で受験し、同大に合格しました。
 文部科学省の方針転換を受けてこの間、各国立大学は、受験資格を認定するための実施要領などを定めました。学校の教育過程がわかる資料や成績証明書、卒業見込み証明書などを提出させる大学が大半でした。
 東工大だけが資格を認めない結果になったことについて、大即(おおつき)信明・副学長総括補佐は「800字程度の理由書を出してもらう方式がベストだと思っている」と話しています。

裁判員法 法案に不備認める
 市民が重大な刑事裁判で有罪・無罪や刑の重さを裁判官とともに決める裁判員制度を創設する法案は、裁判員の守秘義務違反の罰則を緩和した修正案を与党と民主党が共同提案。4月23日、衆議院法務委員会・本会議で全会一致で可決。衆院を通過しました。5月11日からは参議院法務委員会で審議が始まりました。
 審議のなかで野沢法相は法案に盛り込まれた公布後5年間の周知期間に関連し、「社会情勢の変化によって(周知期間中に)問題点が出てきて、どうしても必要なら、必要な段階で必要な措置を取る」と述べ、施行前の法改正があり得るとの見解を示しました。
 政府として法案の不備を認めたもので、担当閣僚が施行前の法改正に言及するのは極めて異例のことです。不備とは、併合罪の審理の扱いが決まっていないほか、@国民が裁判員を辞退できる理由の基準が不明確A裁判員に課される守秘義務の範囲があいまい──といった点です。特に重要なのは、辞退理由に関して、政府が国会答弁で、政令で定める「やむを得ない事由」に、思想や信条を理由に辞退できる条項を加えるとした点です。参議院法務委員会で慎重に審議の上、再修正を図る動きが期待されます。