自衛隊はイラクから撤退を!
市民のネットワークが人質を解放
米軍のファルージャでの虐殺が人質事件の背景−ファルージャ攻撃を止めよう
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いまや日本は戦争当事国
イラクで引き起こされた人質事件は、日本政府が「理不尽なテロの要求には屈しない」と強行な発言に終始するなか、WORLD PEACE NOWをはじめNGOや市民、そしてイラクの人々の解放への努力によって無事解決されました。この中で明らかになったことは、改めて日本政府の無策、無責任さ、そして人質解放に助力しているイスラム宗教者委員会ムハンマド・フャイジ師も「残虐行為を続けるアメリカを支援する自衛隊には帰ってほしい。」と語っているように、自衛隊のイラク駐留は、イラク人にとって日本が占領国(戦争当事国)であることをはっきり示しました。
しかし、多くのマスコミはイラク戦争の理由とされた大量破壊兵器が無かったこと─米国は1,400人の専門家を派遣し7ヵ月にわたって調査。しかし何も発見できず、チームの責任者デビット・ケイは「開戦当初から何も無かった」と発言し辞任。それを受けて2004年1月調査チームは帰国。(ニュ−ヨーク・タイムズ2004.1.8)─。そもそも国際社会の合意がない米・英国の戦争であること、いまやイラク市民の支持が得られていない事実です。日本はその米国に追随して自衛隊を派遣したことなど問題の本質にはほとんど言及せず、政府と同様安易な「テロに屈するな」キャンペーンを展開、解放後は政府の責任回避のための口車に乗って「自己責任論」に終始し、マスコミとして政治へのチェック機能を忘れてしまったかのようです。
ファルージャでの虐殺が人質事件を誘発
日本人をはじめ多くの外国人の人質もしくは行方不明事件は、イラクの多くの人々が米英の占領に反対し、抵抗の戦いが高まっている中で起こっています。特に事件現場に近いファルージャでは、米軍の包囲攻撃によって女性や子ども、高齢者を含む700人もの市民が殺され、「せん滅」(サンチェス米占領軍司令官)させられるという恐怖が増幅しています。自衛隊のいるサマワでも撤退要求のデモが起こっている通
り、占領に参加し、「連合軍」の一部となっていることが、多くのイラク人の反感を招き武装グループが「自衛隊の撤退」を要求してきた大きな要因です。
戦闘拡大で死傷者急増
| 各種メディアによる米軍主導のイラク攻撃による市民の死者数 |
NGO「イラク・ボディ・カウント」の集計によれば、米英軍とその「連合軍」により殺されたイラク人は、開戦前から今年4月19日までに8875〜1万725人。これはメディアが報じた分だけで、実際はもっと多いのは確実です。米軍の死傷者はNGO「グロ−バル・セキュリティ」の集計で、昨年3月から今年4月までに死者648人負傷者3178人。米軍司令部は4月に入って米軍100人と発表していますので、死者は700人を超えました。 |
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2003年1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
2004年1月
2月
3月
合 計 (含4月)
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最少
3
4
532
5082
890
242
29
553
422
101
99
285
85
283
235
8875
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最多
3
4
688
6509
1038
266
33
596
430
121
102
297
86
288
235
10725
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ファルージャは首都バグダッドから50kmの町。フセイン支持派が多いスンニ・トライアングルの南部にあり、独立心の強いドレイミ部族が多く、フセイン体制の下では冷遇されていました。このため当初、市民は米軍に強い反感を示していませんでした。しかし、03年4月フセイン政権を打倒した米軍はファルージャの小学校に拠点を設けました。そのため住民は、子どもたちのために小学校を返してほしいとデモ行進。米軍が発砲し、子どもを含む15人の市民が死亡しました。2日後虐殺に抗議した民衆に対し再び発砲2人が死亡、反米感情が一挙に高まりました。こんな中で今年、4人の米国の民間会社員(実は元特殊部隊の警備員=傭兵)が焼き殺され、死体を引き回わす、吊り下げるという事件が起こりました。これに対し米軍は、1500名の部隊を動員してファルージャを包囲。神聖なモスクを空爆するなど徹底的な報復攻撃を加えました。すでに市民の死者は700人に上り2000人以上が負傷したと伝えられています。その中には多くの女性や子ども、高齢者が含まれています。しかも米軍は「テロリストを700人殺した」と発表しています。
17日現在、一時休戦協定が成立していますが、米軍は4人の殺害犯引き渡しを要求、市民側は米軍の撤退を要求して対立。米軍は2000人の部隊を増派。停戦中にもかかわらず狙撃兵による負傷者は増え続けている模様です。包囲した米軍は女性や子どもの市外退避は認めるものの、残った市民は「せん滅」する構え。今や「ファルージャの戦い」はイラクの反米運動のシンボルとなり、各地から義勇兵が駆けつけていると言われています。
NGOが以前から自衛隊の派兵に警告を発しています。
特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
http://www.shaplaneer.org/press/seimei_040128.html
今回のような「人道支援」に名を借りた、米英占領軍保護下の自衛隊派遣は、これまで日本のNGOが行ってきた、非暴力・非武装の人道支援活動に対する現地の人々の理解に、混乱や誤解を生じさせる恐れがあるだけでなく、今後のNGOの活動の妨げとなる危険性があります。また今回自衛隊が行う「人道支援」の内容も、緊急救援団体にとっては考えられないほどたくさんの人材、費用、そして時間がかかることも、強く疑問に感じます。
社団法人シャンティ国際ボランティア会
http://www.jca.apc.org/sva/topic/20040105.html
これら日本のNGOの努力が、自衛隊の派遣によって新たな危機にさらされようとしている。なぜならば、自衛隊の派遣は、占領国統治の枠組みに組み込まれることを前提としており、すでにその時点で人道支援の原則である中立性が損なわれてしまう。その結果
、日本のNGOがおこなう人道支援活動が、軍事占領の一翼を担うものであるとイラクの人々に理解されかねないからである。
JVC(日本国際ボランティアセンター)
http://www1.jca.apc.org/jvc/jp/notice/notice20031208_iraq.html
イラクの人々にとってマイナスの影響の大きい自衛隊派遣を行うべきではない。米軍を中心とした占領軍が治安確保をできないことが既に明らかな中にあって、自衛隊の派遣は治安の回復に何ら貢献しないばかりか、中立性、公平性を原則とする人道支援活動を阻害する。戦争を支持した日本の自衛隊は既に中立性を失っており、派遣によって人道支援活動の中立性までも失わせることを認識すべきである。
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多くのイラク民衆の占領軍への反発が日増しに強まる中、流れは撤退へ
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◆スペイン−サパテロ次期首相「国連主導のための新たな枠組み作りの目途がたたないため15日以内に撤退」4月19日発表
◆シンガポール─4月5日に兵士31人と輸送機1機が帰国し、イラクの任務を終了。
◆カザフスタン─派遣期限の夏で撤退を決定。
◆ホンジュラス─派遣期限の夏で撤退を決定。
◆タイ─撤退予定時期の繰り上げを表明。
◆ポーランド─クワシニエフスキ大統領が「わが国はだまされていた」と撤退時期の半年前倒しに言及。
◆ブルガリア─民間人1人が死亡、兵士3人が負傷。約60人の兵士が派遣を拒否。
◆ウクライナ─兵士1名死亡、部隊を郊外に撤退。野党「米国の国益のため死傷者が出た」と撤退要求。
◆ニュージーランド─派遣期限の9月で撤退予定。
◆オーストラリア─ヒル国防相「イラクが主権を回復した後、新政権から求められれば撤退もありうる」
◆フィリピン─アロヨ大統領「情勢次第で撤退検討」
◆オランダ─6月末に期限。世論調査は59%が撤退。
◆韓国─派遣予定地の治安悪化で4月末の派遣延期。
そもそも多くの市民の反対にもかかわらず(朝日2004年2月調査で48%が自衛隊派遣に反対)戦争状態にあるイラクに「非戦闘地域」への派遣と言い、人道支援だからと言いながらアメリカ兵の輸送をし、NGOにまかせれば1億円以下の予算で10万人分の水の供給を1年間できるところを、377億円を超える予算で16,000人分の水を供給─恐ろしい税金の無駄
遣いです─このように嘘と詭弁が自衛隊派兵の実態なのです。このことによって、多くの日本人は危険にさらされることになりました。小泉首相はじめ政府首脳は、そのことの責任はまったく棚上げにし、渡航自粛を無視して行ったのだからと「自己責任論」をふりかざしています。幾つものマスコミも同調しているのは残念です。日本は自衛隊を派遣した事によって今まで築きあげてきた中東外交における財産を失ってしまったのです。
●JNNの単独インタビューに答えたアメリカのパウエル長官でさえ、日本の一部で人質になった人の自己責任を指摘したり、軽率だなどと批判する声が出ていることについて、「危険を知りながら良い目的のためにイラクに入る市民がいることを日本人は誇りに思うべきだ。もし人質になったとしても、『危険をおかしてしまったあなたがたの過ちだ』などと言うべきではない」と述べています。
| ■第3の部隊:民間軍事企業、元特殊部隊員で構成された「グローバル・リスク・インターナショナル」や「ミリタリー・プロフェッショナル」が有名。(ファルージャで殺害された米国人)その最大手がダインコー。イラクで10,000人以上が働いており、重要人物や施設の警備から、テロリストの摘発、イラク軍・警察の人員育成が仕事。軍服と似た制服を着ているが民間人なので軍の規律にしばらず、一般
兵より格上のため今のイラクでは取り締まる人間はいません。拷問・殺し・レイプなど問題なくできるという点で、彼らは殺しのライセンスを持った民間人です。すでに彼らの残虐行為は問題になっています。 |
有事関連法案が4月13日に衆議院本会議で審議入りしました。平和フォーラムは4月8日、有事法制学習会としてピースデポ副代表の田巻一彦さんを講師に学習会を開きました。
田巻さんは、有事7法案の最大の問題点は、日本の安全保障を憲法の平和主義と国際法の支配から限りなく遠ざけるもので、目的は米軍支援と自衛隊・自治体・市民の戦争動員にあると指摘しました。そして、米軍支援法案(武力攻撃事態等における米国の軍隊の行動に伴い日本が実施する措置に関する法案)や自衛隊法改正案、公共施設等利用法案とACSA改定案が、従来日本が国是としていた「専守防衛」を放棄するものであり徹底した議論をするべきだと述べました。
さらに、「国民保護法制」の問題点として、@保護される「国民」とは誰か明確ではないことA外国籍市民の保護(迫害禁止)のための強力の条項がないことをあげ、国民保護法案の第1条に国、地方公共団体及び国民の「戦争回避努力義務」を明記し、自衛隊法第3条を改正して「国民の保護」を自衛隊の任務に加えるべきだと提起。今国会で政府が批准しようとしている「ジュネーブ条約第1議定書」の「国民保護」原則に基づいて(無差別
攻撃・民間施設・文化財や宗教施設・農地や食料貯蔵施設、ダムや原子力発電所への攻撃の禁止)軍事行動への規則強化の必要性を指摘し、「国民保護」原則を担保するために、日本が所有しているクラスター弾、米軍が所有している劣化ウラン弾の廃棄と使用禁止、対人地雷禁止条約の厳格な実施を要請するべきだと述べました。
最後に田巻さんは、今国会でまず徹底的に論じ、解明されなければならないのは、イラク戦争の大義、大量
破壊兵器と単独主義による先制攻撃を日本政府が支持したことの是非であり、政府がイラク戦争に大義がないことを認め、イラク戦争支持の誤りを認めない限り、「国民保護法制」も他の6法案も廃案以外の選択はない。6ヵ国協議を東北アジアの非核化につなげ、対話と信頼醸成によって地域の軍縮を推進していくこと、核兵器計画廃棄の見返りに北朝鮮に「安全の保証」を与えることこそが、日本が「安全の保証」を得る近道であること、憲法の平和主義に則った「安全保障戦略」と具体的な「政策」を提起し、国民的議論を継続していくことの必要性を指摘しました。
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