10.21国際反戦反基地集会を開催
5000人が日比谷公園に集まり米軍再編を訴える
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平和フォーラムは市民グループとともに、10.21国際反戦反基地集会を日比谷公園野外音楽堂で、10.22国際シンポジウムを社会文化会館ホールで開催しました。集会とシンポジウムには、韓国・フィリピン・オーストラリア・グアムなど米軍基地を抱える国々からのゲストも参加し、米軍基地を撤退させるための連携を話し合いました。また海外ゲストは、北海道・横須賀・大阪・沖縄などで行われた地域集会にも参加しました。以下は10.21集会の報告と、諸集会での海外ゲストの発言の紹介です。
アジア太平洋地域の仲間と連帯
「ミグン・キチ・パンデ!」「トゥループス・アウト・ナウ!」…。韓国・オーストラリア・フィリピン・グアムの仲間たちが、自国語で「米軍基地反対!」のシュプレヒコールを叫ぶと、集会参加者はその言葉を唱和し、拳を振り上げました。
10月21日夜。東京の日比谷野外音楽堂には、5.000人を超える市民が集まりました。会場には組合旗と共に、市民グループの旗や虹色のピース旗がはためき、ステージは各国の横断幕で飾られました。
米国の推進するフォース・トランスフォーメーションによって在日米軍基地が強行され、米軍によるイラク占領は民衆への攻撃を増し、自衛隊のイラク派兵が延長されようとしています。こうした中で、平和フォーラムと市民団体は、国際ゲストを招き、「10.21国際反戦反基地集会」を開催しました。
小泉内閣と対決しよう
集会はロック・ミュージシャンの生田卍さんの歌で始まりました。主催者を代表してあいさつに立った福山真劫平和フォーラム事務局長は、「総選挙で小泉政権が勝利したことにより、日米軍事同盟強化・憲法改悪・社会保障制度の切捨てが進む。小泉政権を倒すために、前に打って出よう」と訴えました。
WORLD PEACE NOWの栗原学さんは、「12月14日にイラク特措法による自衛隊の派兵期限が切れる。再延長を許さないためにWPNは、12月11日に上野水上音楽堂で集会を開催する」と報告しました。
続いて民主党の那谷屋正義参院議員、社民党の福島瑞穂党首から国会情勢の報告を受けました。また民主党の神本美恵子参院議員も駆けつけてくれました。
国際ゲストが各国状況を報告
大きな拍手の中、国際ゲストが登壇しました。オーストラリアの仲間は「私の国の政府はオーストラリア軍のイラク派遣を、『日本政府の要請で、自衛隊を守るため』と説明している。自衛隊が撤退すれば、オーストラリア軍派遣の理由がなくなる」と訴えました。
またグアムの代表は、「グアムの政治指導者や経済界は沖縄の海兵隊を誘致しようとしているが、民衆は米軍基地の増大を歓迎していない。しかしグアムは米国の植民地支配下にあり、公然と反戦・反基地を語ることができない」と自国の状況を説明してくれました。
フィリピンの代表は、ミンダナオ島イスラム住民地域でフィリピン政府と米軍が進める、「テロ」掃討を名目とした住民への弾圧を語りました。
韓国からは、米軍基地拡大のための土地収用に反対して農民が立ち上がった、ピョンテク(平澤)の闘いが報告されました。
日本国内からは、沖縄のヘリ基地反対協、東京平和運動センター、沖縄平和運動センターから、闘いの報告が行われました。
集会の最後に、各国語のシュプレヒコールを行い、銀座・東京駅方向に向けた、デモ行進に出発しました。
デニス・ドーティーさん(オーストラリア反基地連合キャンペーン)
オーストラリアには30以上の米軍施設があります。最も大きな基地は「パインギャップ」で、米国の軍事衛星を管理しています。また04年に「共同統合訓練センター」の設置で合意し、3つの基地が新設されます。沖縄海兵隊を移転させる話も出ています。07年には米豪共同演習「タリスマンサブレ」が行われますが、私たちは大規模なデモを予定しています。日本からもぜひ参加してください。
ファナイ・カストロさん(グアム チャモロ・ネイション)
グアムは沖縄に似ています。小さな島に多くの米軍基地があります。しかし経済を米国に依存し、飲料水を米軍が管理していることもあり、基地反対の声を上げるのは厳しい状況です。私は、グアムの反米軍基地運動は孤立していると思っていました。しかし今回、多くの人たちがグアムに関心を寄せていることを知りました。私たちは沖縄海兵隊のグアム移転に反対します。共にがんばりましょう。
ローランド・G・シンブランさん(フィリピン大学教授)
1991年にフィリピン上院は軍事基地協定の終了を決定し、米軍は撤退しました。しかし99年に訪問米軍協定が結ばれ、再び米軍の行動が開始されました。米軍はフィリピンを、「テロとの戦い」の第2戦線としています。米軍は、沖縄から派遣されています。この部隊のいくつかを常駐させることで「もう一つの沖縄」を作ろうとしているのです。いまグローバルな規模で、米国の侵略に対抗する民衆勢力の連携が求められています。
アガリン・サラさん(フィリピン ミンダナオ出身人権活動家)
フィリピン南部のミンダナオ島には、キリスト教徒、イスラム教徒、被抑圧少数民族が住んでいます。この地を政府が協力する私兵集団が支配しています。またアルカイダと関係があるとされる「アブサヤフ」を掃討する米比軍事演習が行われ、その中で一般住民が不法逮捕され、虐殺されています。人権活動家の暗殺も行われています。いまのミンダナオには国際社会による監視が必要です。
ヤン・ギチャンさん(韓国民衆労総・統一先鋒隊執行委員長)
第6期統一先鋒隊の執行委員長を務めました。統一先鋒隊には全国から500人の労働者が参加し、8月1日から16日の間、バスで韓国全土を回り、争議組合への支援や、米軍基地への抗議行動を行いました。8月11日には仁川にあるマッカーサー銅像撤去闘争を行いました。韓国では、南北統一運動も労働運動も反米運動であり、反米軍基地運動は労働組合が中心に取り組んでいます。
コ・ジソンさん(韓国緑色連合)
韓国には100以上の米軍施設があり、騒音問題を引き起こし、廃油の垂れ流しなど環境汚染の原因になっています。こうした中で住民運動の勝利が始まりました。米空軍射爆場のある梅香里では、住民が訴訟で勝利し賠償金の支払いが決定しました。烏山空軍基地訴訟でも住民が勝ちました。しかし基地から垂れ流された有害物質が、飲料水に混入する事件も起きています。基地の環境汚染を阻止するためには、米韓地位協定の改正が必要です。
チャン・ドジョンさん(米軍基地拡張反対ペンソン対策委員会)
平澤には457万坪の米軍基地がありますが、さらに349万坪も拡大しようとしています。この地の農民はかつて日本軍に、その後米軍に土地を奪われました。いま米軍により3回目の追い出しが行われています。平澤の住民と諸団体は対策委員会を結成し、基地拡大に反対しています。住民たちは420日間(10月21日現在)、毎晩キャンドルで抗議を行っています。皆さんと連帯し、基地拡張を阻止し、韓半島の平和と世界平和を実現したいです。
第42回護憲大会に4000名が参加
戦後・被爆60年 平和・人権・民主主義の憲法理念の実現を
11月3〜5日 さいたま市にて
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戦後・被爆60周年、平和・人権・民主主義の憲法理念の実現をめざす第42回大会を11月3日〜5日までの3日間、さいたま市・大宮ソニックシティホールでの開会総会を皮切りに全国から予想を大きく上回る4,000名の参加で盛大に開催をしました。埼玉県での大会開催は初めてです。
開会総会・シンポジウム
11月3日の開会総会では、実行委員会委員長の江橋崇・平和フォーラム代表が「私たち市民は東アジアの平和構築のために何ができるのか大会を通じて方向と決意を表したい」と挨拶。地元を代表して浪江福治埼玉県実行委員会委員長(埼玉平和運動センター議長)の歓迎挨拶に続いて、福山真劫・大会事務局長が基調を提案。改憲の動きに対して「誰が、どこを、何のために改正しようとしているのか、本質ははっきりしている。9条改正は絶対に許せない」とし、与党合意の段階にまで進んでいる国民投票法案については「憲法改正のために作るという意図は明白であり、反対の立場で取り組みを強化する」と述べました。
また、連合・高橋均副事務局長、民主党の細川律夫・衆議院議員、社民党の福島瑞穂党首から連帯の挨拶がありました。
開会総会に続き、「狭山事件」の無実を訴える元被告の石川一雄さん、「平和基本法」制定を提唱する東京国際大学教授の前田哲男さんが「特別提起」を行いました。石川さんは、第3次再審請求に向けた決意を語り、代用監獄(留置場)廃止や取り調べの可視化などの課題にも触れました。
前田さんは、米軍と自衛隊の一体化を進める米軍再編と自衛隊の海外展開を明記した自民党の改憲案とは「コインの表裏」と指摘し、この「日米同盟」強化路線に対し、9条の理念を具現化する対案を提起しなければならないとして、自衛隊の分割・再編・縮小など「安全保障の非軍事化」に向けた原則やプロセスを定める平和基本法の必要性を提起しました。その目標とするものは、「お互いが共通の利益を享受できるような安全保障の方向に移っていく。それを東アジアの全域で進め、安全保障の在り方を大きく転換する」ことだと語りました。
引き続き、江橋代表をコーディネーターに「東アジアの平和と憲法のこれから」をテーマとするシンポジウムが行われ、ピースボート共同代表の櫛渕万里さん、北京外語大日本学研究センター教授の周維宏さん、韓国・東京大学客員研究員の李鍾國さんの3人をパネリストに意見を交わしました。
周さんは、日本の平和憲法を戦後の日中和解・友好と日本の経済発展の国民的基盤になったものだと評価し、「9条の精神をアジアに発信していただきたい」と述べました。日本の現状については「90年代から全体として保守化し、政府は米国の世界戦略に加担し、アジアから少し離れていく傾向もあるのではないかと心配している」と発言。他方で、今年中国で起きた「反日デモ」に関しては、「反日」でも「反日本政府」でもなく、日本の一部の右翼勢力と小泉首相に向けられた感情的反発の表れだとしました。
李さんは、東アジアに波及したグローバル化はは同時に「地域化」を伴っており、「協力と対立の2つの問題が東アジアの中で起きている」との現状認識を示し、各国の民主化と市民社会の形成が必ずしも排外的なナショナリズムの退潮をもたらしているわけではないことに注意を促しました。また、日本では改憲が「国家的イメージの転換」問題として提起されていることに注目しているとしつつ、小泉政権は「大統領のような首相の権力」という点では朴独裁政権をほうふつさせると指摘しました。一方で、李さんは「日本は東アジアに民主主義を発信した」として、韓国や台湾の民主化に日本の民主主義が与えた影響の大きさを強調。「9条を東アジアの公共財として考えるのなら、周囲の国々の人々とも議論を重ねるべきだ」と述べました。
櫛渕さんは「9条を東アジアの平和と安定のためのメカニズムとして機能させていきたい」とした上で、「9条の存在が東アジアの市民間の信頼醸成に果たしてきたリアリティ」を日本の市民は発信してきたのかと問いかけました。「具体的に9条が生かされてきたことを分かりやすく語ってこなかったことが問題」だとして、「問われているのは日本の市民社会」だと強調しました。また、拉致問題解決の道筋について、南北の対立から和解へと向かう韓国社会のプロセスに「北朝鮮と向き合うリアリティがある」として「韓国の市民社会をパートナーとするべき」だと提言しました。
分科会・ひろば・フィールドワーク
大会2日目の11月4日は、さいたま市内の4つの会場で、@非核・平和・安全保障(講師・田巻一彦さん、石坂浩一さん)A教育と戦後補償(講師・高橋哲哉さん、内海愛子さん)B人権確立(講師・山崎公士さん、清水澄子さん、金政玉さん)C地球環境(講師・藤井石根さん、畑直之さん)D民主政治・地方自治(講師・田中宏さん、三野靖さん)E特別分科会・運動交流の各分科会と2つのフィールドワーク「狭山事件現地調査」「秩父事件の意義と今日的な意味を考える」が、午後からは「ひろば」として「男女共同参画社会の実現をめざして」「六ヶ所再処理工場問題」「731部隊展・60年前の中国侵略の事実」が開催されました。
また、関連企画として全国基地問題ネットワークによる学習交流集会が開催され、「トランスフォーメーションと日米安保の変質」と題して、ピーステポの田巻一彦さんによる講演がありました。
閉会総会
11月5日、850名が参加した大会最終日の閉会総会では、冒頭に「有事法制・国民保護法による訓練に対する取り組み」(福井)「座間への米軍司令部移転反対の取り組み」(神奈川)「枝川朝鮮学校への支援の取り組み」(弁護団・張学錬さん)「原爆の図丸木美術館存続への支援要請」の4本の特別提起がありました。
そして、福山大会事務局長が大会のまとめとして「平和と軍縮を確立するため、暴走する自公政権・米軍と対決し、政府の政策転換をさせる闘いを反対勢力の総結集で全国に広げていこう」と述べました。
次に、府内の全自治体で、非核・平和宣言を達成した「大阪平和・人権センター」に対し「平和運動賞」が、また、長年にわたって「もんじゅ」裁判をはじめとした脱原子力の運動に尽力された、反原発福井県民会議事務局長の小木曽美和子さんに対して「遠藤三郎賞」の表彰があり、最後に大会アピールを参加者全体の拍手で採択して3日間の全日程を終了しました。連日、各会場は多くの参加者で熱気あふれる、充実した大会となりました。
第4回世界女性会議のあと、アジア太平洋女性フォーラム、東アジア女性フォーラムなど、さまざまな地域会議が開催されましたが、第5回世界女性会議は開催できないままです。その理由は、引き受ける国がないこと、テロが多発していること、アメリカを中心とする新自由主義の台頭で男女平等にもバックラッシュがまん延し、そのグループが会議に押しかけ、邪魔をし、後退案をつぎつぎと出してくることなどです。
10年を経過した今年は、本来なら大きな世界会議があっても当然ですが、国連は毎年開催する女性の地位委員会を閣僚級に格上げすることで2月28日から3月11日に開催し、NGOを含めた6,000人の参加で、「北京行動綱領」を後退させないことと、災害やHIVの問題など10項目の決議をしてフォローしました。
「北京+10」記念国際会議
一方、中国政府は、8月29日から9月1日、この記念すべき年を最大にアピールし、第4回会議以来の成果を確認しようと、「北京+10」記念国際会議を北京で開催しました。国連会議とは違いますが、国連の全加盟国とNGO代表が招待され、91ヵ国の首相、閣僚、女性団体代表、国連関係機関、中国各省の主席、NGO、会議関係者やボランティアを含めて1,000名が参加しました。EUはほとんどの国が参加し、アメリカはNGO代表のみの参加、日本は内閣府男女平等参画局の名取局長はじめ、20名の参加がありました。I女性会議は2名招待され、清水澄子常任顧問と私が参加しました。
胡錦濤主席が、30分にわたり、「国連設立60年、第4回世界女性会議から10年」の中国の男女平等政策の進展を披露したのは大変驚きでしたが、一方「中国はなお13億の人口を抱える開発途上国であり」、「北京行動綱領やミレニアム目標への充実がなお必要」と強調したのには、率直な印象を受けました。とくに、「紛争・貧困下の女性への実際的援助が必要」と述べたのには、中国外交の大きな自信を感じさせました。
中国は1990年代から、途上国に大きな海外援助を始めており、それらの国の女性が経済的にエンパワーメントし、社会的因習と向き合いながら政治的にも重要な位置を占めるようになったことは、50ほどのスピーチがほとんど女性首脳、閣僚であったことからもうかがわれました。このような国々の女性が戦争への加担を許すことはないだろうと感じました。
今後の課題
私たち女性団体は、日本政府の憲法改悪の危険な歩み、政治の反動化、それと一体となったジェンダーバッシングのなかで、国への働きかけもままならず、まして国際会議への参加でも、参加者は多いが、発信が少ないといわれてきました。しかし、日本女性も1975年の国際婦人年以来が多様な運動を展開しています。いま必要なのはバラバラの運動に終わらせずにネットワーク化し、国内外に発信することではないかと強く感じています。
戦後60年のいま、東北アジアの平和と非核化は、私たちにとっても最大の課題です。6ヵ国協議を見守るなかで、ここでも中国が外交力を発揮しているように見えますが、日朝においては「平壌宣言」に立ち返り、国交回復することこそが、多くの問題を解決することにつながると思います。それに伴って、東北アジア諸国の民間交流、経済交流、そして平和、非核化へと、流れは大きく変わっていくと期待しています。核保有国が主導権をとっている現在、東北アジアの非核化は難航すると予想されますが、「非核3原則」をうたった日本に原子力空母が入るのは、なし崩しの後退で、許せません。日本こそ、どの国に対しても全面的に非核化を主張できると思います。平和フォーラム・原水禁のみなさんとともに今後も運動を続けていきたいと思っています。
政府は10月27日、経営所得安定対策等大綱を決定しました。これまでの全農家を対象とした品目毎の価格政策から、担い手農家の経営に着目した所得政策に転換するもので、品目横断的な経営安定対策を柱に米政策の見直しと資源・環境保全対策がセットになっています。政府は、来年の通常国会に関連法案を提出し、2007年度から導入するとしています。
1.品目横断的経営安定対策は、諸外国との生産条件格差の是正対策と、収入変動による影響の緩和対策の2本建てとし、担い手へ施策を集中するため加入対象を一定規模の認定農業者と特定農業団体及び集落営農組織としています。
(1)認定農業者の規模は、都府県4ha以上、北海道は10ha以上としています。特定農業団体・集落営農組織は20ha以上とし、@農地の集積目標(2/3以上)、A規約の作成、B一括経理、C中心となる者の所得目標設定、D法人化計画、が要件とされています。なお、中山間地域や離島など地域実情による特例が設けられます。
(2)諸外国との生産条件格差是正対策は、麦、大豆、てん菜(砂糖大根)、でん粉原料用馬鈴薯の4品目が対象で、高い国境措置がある米は対象外です。輸入農産物と国産の価格差を埋めるもので、生産コストと販売収入の差額に着目し、10a当たりで小麦40,200円、大豆30,200円、てん菜42,800円、でん粉原料用馬鈴薯53,300円という現行の品目別政策と同水準の試算値を示しています。
(3)収入変動による影響の緩和対策は、生産条件格差是正対策の品目に米を加えた5品目を対象とし、品目毎の当該年の収入と過去5年間の最高年・最低年を除いた3年間の平均収入との差額を経営体毎に合算・相殺し、減収額の9割を積立金の範囲内で補填するというものです。積立金は、国3、生産者1の割合で拠出する現行の米政策の担い手経営安定対策と同様の仕組みとなっています。
2.米政策改革大綱による対策は、米にも品目横断的対策が導入されることから見直すとしています。米価下落の補填策である担い手経営安定対策・稲作所得基盤整備対策は、品目横断的経営安定対策へ組み込んで廃止する一方、担い手以外に対する米価下落補填機能については、当面、産地づくり対策の中に盛り込み(拠出金なし)、将来的には担い手への農地集積でなくしていくとしています。なお、支援措置の予算規模等については、来年夏までに決定するとしています。
3.農地・水・環境保全向上対策は、産業政策としての経営安定対策と車の両輪をなす地域振興策と位置付け、基礎支援及び先進的営農支援を行うとしています。
(1)基礎支援は、農地・農業用水等資源を適切に保全する共同活動に対する支援で、@協定で個々の取り組みを明確化した地域の農業者や地域住民等が参画する組織の保全活動に農地面積に応じて支援を行う、A支援要件はメニューで示し、水準は10a当たり水田:都府県2,200円(北海道1,700円、以下カッコ内北海道)、畑1,400円(600円)、草地200円(100円)を想定する、としています。
(2)先進的営農支援は、基礎支援に上乗せの形で、地域の農業者が協定に基づき行う化学肥料・農薬の大幅低減等の先進的取り組みに対し、掛かり増し経費を取り組み面積に応じて支援する等としています。
4.担い手に施策を集中する新たな経営安定対策は、小規模や兼業農家が集落営農組織に参加しなければ施策の対象外となります。政府は、大綱を生産現場に周知するとともに、担い手育成運動に精力的に取り組むとしていますが、その成否が食料・農業・農村の将来を方向付けます。また、価格下落が続く米については、農業経営の柱であるだけに再生産が可能な最低所得補償の検討が求められます。
さらに、大詰めを迎えているWTO農業交渉の結果如何によっては、大綱に基づく経営安定対策が根幹から揺らぐことになります。こうした課題に政府・政治が適切な対応・対策を行うよう求めていくことが必要です。
在外被爆者・長崎訴訟 原告完全勝訴
司法にも良心は残っていた――在外被爆者裁判上告も断念させ確定
残された課題の解決に全力を注ごう
全国被爆二世協会長 平野 伸人
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在外被爆者問題は、外国にいるという理由だけで日本国から差別され続けた「被爆者」が被爆者援護法に基づく平等な援護を求めて国を相手にたたかいつづけた歴史です。
国(厚生労働省)は、被爆者援護法が「国家補償に基づく」ものではなくあくまで「社会保障法」であるという立場を変えず、日本国外の被爆者(在外被爆者)を、被爆者援護法の対象とすることを拒み続けてきました。在外被爆者は、韓国や北朝鮮やアメリカ・ブラジルなどに5,000人あまり現存します。しかし、この数もあくまで推定にすぎず、未だに多くの被爆者が援護から取り残されています。
このような行政の怠慢に対して、在外被爆者は協力して、司法の手により解決の糸口を見つけようとしました。そして、多くの在外被爆者裁判により、「被爆者の権利」を獲得していきました。しかし、国はその都度、司法判断のぎりぎりの対応しか示さず、今回の崔季K(チェ・ゲジョル)さんのように来日できないために援護が受けられない在外被爆者が出てきました。本当に援護が必要な被爆者が見捨てられていました。崔さんは、在外被爆者の来日要件の撤廃を求めて、長崎地裁に提訴しました。
「被爆者はどこにいても被爆者」という司法判断が定着している現在、海外からの申請を認めないとか、死亡した場所が日本でないから葬祭料を支払わないなどという理不尽な行政対応が認められるわけがなく、当然の長崎地裁判決は原告の完全勝訴でした。しかし、昨年7月に、原告の崔季Kさんは78歳で亡くなってしまい、崔さんを救いたいという裁判の当初の目的は果たせませんでした。
それでも、今後、崔さんのような人を出さないためにと、裁判は続けられました。そして、一審勝訴をかち取りました。しかし、被告・長崎市は無謀かつ不当な控訴をおこなってしまいました。長崎市は国の意向に逆らえず、高齢化し一刻の猶予もなく救済を求めている在外被爆者を苦しめる暴挙をおこなってしまったのです。さらに、広島における在米被爆者裁判においても原告の訴えを認める判決が下されましたが、広島市も控訴してしまいました。こうして、福岡高裁での判決に注目が集まったのです。
9月26日午後3時、福岡高等裁判所501大法廷は、100人を超える傍聴者で埋め尽くされました。開廷後の判決言い渡しでは、在外被爆者崔季Kさんが寝たきりで来日できないため、韓国から申請した健康管理手当の却下処分の取り消しを求める裁判と崔さんが死亡したために遺族が請求した「葬祭料請求」の却下処分の取り消しを求める裁判において原告勝訴の判決が下されました。一審判決を踏襲し、かつ在外被爆者を差別している被告の責任を厳しく断罪する内容でした。完全勝訴です。
司法判断は明らかであるにもかかわらず、両市と、両市を操る国(厚生労働省)は、時間稼ぎのためとしかいいようのない控訴を行いました。そして、控訴から一年、当然ながら正義公正に基づいた判決が下されました。これまでの、国の被爆者援護のあり方が根本的に問い直される重要な判決といえるでしょう。
当然の判決とはいえ、上告して、時間稼ぎをするのではないかという一抹の不安はありましたが、国の論理はことごとく退けられ、上告する理由もなくなり、国と、その操り人形にすぎない「被告・長崎市」はついに上告を断念するに至りました。崔季Kさんのような被爆者を再び出さないためにも、国はこの判決の意味を十分に認識し、在外被爆者の完全援護の道を探ってもらいたいと思います。それが、亡くなった崔さんの思いに答える唯一の方法です。
核軍縮・廃絶への道筋は? 2005年を振り返って(1)
IAEA・ノーベル平和賞受賞の驚き
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ブッシュ政権、イラク泥沼化のなかでの6ヵ国協議
今年の核問題に関するさまざまな事象(現在進行中も含め)について、2回にわたって検証します。
1月20日にブッシュ政権の2期目が発足し、ブッシュ政権の米軍再編は一層加速されていきます。日米両政府は2月19日の日米安保協議委員会で「共通の戦略目標」を設定しますが、10月29日に「米軍再編中間報告」が発表されました。ブッシュ大統領は1月20日の就任演説で、「圧政国家を終わらせる」ことを4年間の最優先課題とすると述べたのですが、さっそく北朝鮮外務省は2月10日に、「核兵器保有」の言明と6ヵ国協議参加の無期限に中断する声明を発表します。
この声明を機に中国は共産党代表を訪朝させるなど、6ヵ国協議再開へ向けて積極的な動きを加速させます。その後、北朝鮮は政権転覆を狙う敵視政策の放棄と放棄政策の実行など3条件を提示し、これらに米国が応じれば、いつでも6ヵ国協議に応じるとの立場を示しました。米国(そして日本)は、北朝鮮の前提条件なしでの復帰を要求しますが、2月26日にソウルで開催された日韓米3ヵ国協議で、韓国は「無条件復帰」に同意せず、この段階で日米と韓国の立場の違いが鮮明になりました。さらに韓国は独自の北朝鮮支援を積極的に進めていきます。
一方、米国はイラク侵攻の泥沼化のなかで、ネオコンの影響力が低下し、それとともに米朝の接触がひんぱんに行われるようになります。こうして7月26日、6ヵ国協議が再開されますが、米朝の対立が解けず、8月6日に休会となります。しかし9月に再開された協議では、朝鮮半島非核化へむけた「共同声明」が発表され、朝鮮半島のみならず、東南アジアに対しても平和的共生の大きな一歩が踏み出されました。
さらに具体的な北朝鮮の核兵器計画の廃棄へ向けて協議が11月9日から始まり、各国が共同声明にもとづく計画案を出しましたが、軽水炉計画との同時討議(進行)を求める北朝鮮と、まず核放棄が先とする米国との溝の大きさが鮮明となりました。協議は当初の予定通り11日に休会となりました。米国のネオコンも巻き返しをはかっていて、北朝鮮の核兵器計画完全放棄へ道はまだまだ曲折があると思いますが、本誌前号でふれたように平和的解決への道は変わらないと考えます。
この夏からの6カ国協議では中国と韓国の密接な関係が明らかとなってきていますが、その共通項は、北朝鮮非核化に時間をかけるというものです。そしてこの間に日本はますます孤立を深めると心配されます。
ノーベル賞受賞のIAEAに惑わされてはいけない
この間、5月2日にNPT(核不拡散条約)再検討会期が開催されましたが、議長声明ひとつ出せないまま終わりました。ただこのNPT再検討会議に向けて原水禁・連合・核禁会議の3者が共同して「核兵器廃絶署名」に取り組み、850万人をこえる署名を集め、さらに再検討会議に三者合同代表団を送ることができました。
9月11日に衆議院総選挙があり自民党が大勝。そして10月28日に自衛軍の保持とその軍隊の海外活動を容認する、自民党の新憲法草案が発表されました。この間10月7日にはノーベル平和賞にIAEA(国際原子力機構)とエルバラダイ事務局長が選ばれました。平和賞有力候補の日本被団協は結局外されました。
IAEAとエルバラダイ事務局長のノーベル平和賞受賞は、核拡散防止への努力が評価されたと考えます。たしかにIAEAは直前の通告によって、未申告の核施設に「抜き打ち査察」を可能とする「追加議定書」を1997年の総会で可決し、加盟国に署名を求めています。とくにイランに対して強く署名を求めています。
またエルバラダイ事務局長もNPT再検討会議を前に、核軍縮へ向けたロードマップ作成の提案、ブッシュ政権の新型核兵器開発批判、印・パ・イスラエルの参加する核軍縮交渉テーブルの設定などを提案。さらに核燃料サイクル管理の有効性や妥当性を再考し、多国間管理の検討などを提案しました。
ただ問題なのは、IAEAが原子力の平和利用を進めつつ、核兵器拡散防止、核軍縮を進めようとするところにあります。このため核物質を扱う過程でのヒバクや原子炉事故などに、きわめて低い配慮しかしないことです。最近の顕著な例は、今年9月6〜7日にウィーンでIAEA主催によって開催された「チェルノブィリ・フォーラム」で、最終的な死者は約4,000人と、被害をきわめて低く評価し、幕引きをはかろうとしたことです(次号に続く)。
明らかになった実動訓練
11月27日に関西電力美浜原発がテロ攻撃されるという想定のもとに行われる、国民保護実動訓練の概要が明らかにされました。テロ攻撃で、原発が攻撃され、外部電源喪失、炉心冷却機能喪失、炉心損傷の可能性、被曝者の発生など、これまでの安全審査にも想定されていなかった事態が想定された訓練となります。
原子力防災訓練と異なり、自衛隊と警察が共同してテロリストの追跡・だ捕を行い、原発に通じる道路では検問が敷かれ、訓練であっても私たち市民がその地域に立ち入ることが出来ないという、密室化した中で行われるものです。今回、テロリストだ捕ための自衛隊と警察との共同演習は行わないと表明されていますが、10月20日に北海道で陸上自衛隊と道警察との対テロ共同演習が行われたように、今回は実施しないとはどうしても考えにくく、むしろ市民の監視の目が届かない山中(テロリストの一部は山間部へ逃げると想定)で行われるのではないかと言われており、これも国民の目から離れたものであるといえます。
国民保護法では、戦災と自然災害を同じように扱っており、その実動訓練は、従来の防災訓練を基本に考えられています。しかし、武力攻撃や戦争の中で行われる救援は、自然災害の救援とは根本的に状況が違い、支援も態勢もまったく違うものです。そのような前提抜きで、ただ単に防災訓練の延長線にしかとらえていないことは、実動訓練の内容を本気で考えていないことが明らかで、別の所に真の意味があることがわかります。
実動訓練は何をねらうか
国民保護法は、テロや武力攻撃が日本にあることが当然のように前提にされたものですが、そもそもその前提は正しいのか? 防衛白書では、本格的な侵略事態への配意として「見通し得る将来において、わが国に対する本格的な侵略事態が発生する可能性は低下していると判断される」との認識を示し、日本への武力攻撃・テロは極めて少ないことを示しています。
むしろ、アメリカが東アジアなどで引き起こす海外侵攻戦争によって、日本や周辺諸国に緊張が高まることの方が非常に現実的なものです。特にイラク戦争でも示されたアメリカの「先制攻撃戦略」によって、アメリカの先制攻撃の意向に添って「予測事態」や「切迫事態」が出現し、それに対応して有事法制が発動されることが考えられます。まさに有事法制は、アメリカの戦争遂行を支援する法律であり、その中で国民保護法は、「銃後」を固める「後方構築法」といえます。
さらに武力攻撃や大規模テロが仕掛けられるとの想定は、周辺諸国に対して摩擦を強め、日本の軍事拡大に対する警戒感を高めます。「有事法制こそが平和の脅威」(韓国)とまで言われています。
監視社会と戦争協力体制を創り出す国民保護法
政府は、国民保護法の制定によって、地域社会や地方自治体を平時から国民保護計画や実動訓練、有事教育、自警団の組織などによって有事体制に組み込むことを進めています。そのことは、周辺諸国に対する危機感を絶えずつくり出すだけでなく、民族差別意識を助長し、相互監視社会や非協力者のあぶり出しや疎外・排除といった治安強化にすすむものです。また、自治体や国民保護協議会などへの自衛隊員やOBの参加や天下りを通じて、日常の中に自衛隊が入りこむことになります。
実動訓練は、内容よりも、自衛隊の日常への定着(住民意識の中に定着も含め)とその存在意義を高めることにあり、そのことは当然憲法改悪、戦争国家化へとつながる延長線上にあるものです。
自治体の平和力で反撃を
この計画作成・組織整備から実動訓練までのプログラムを04年〜08年にかけて整備しようとしています。しかし、有事法制・国民保護法に対して唯々諾々と無抵抗なまま従う必要があるのでしょうか。自治体の持っている平和力を引き出すことによって、抵抗し、平和や非戦につなげる努力が必要です。自治体に求められているのは、作戦(戦争)支援ではなく、住民保護であり、それを徹底させることが必要で、防災面の充実をはかるなどはその一つです。国の強制力に対してもその適用範囲は限られていることを考えれば、十分に対抗することが可能です。現在各地で進められている国民保護計画に対して、非戦・平和の立場から発言していくことが求められています。
第60回国連総会第1委員会(軍縮・安全保障問題)
日本政府の新決議案「核兵器の前面廃絶に向けた新たな決意」と今後の課題
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日本政府による「新たな」核廃絶決議案―問われる2000年決議の行方
日本政府は10月26日、「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意」(A/C.1/60/L.28)と題する核廃絶決議案を、第60回国連総会第1委員会<10月3日〜11月1日開催>に提出し、166カ国の賛成を得ました(米国とインドが反対)。
国連総会では平和に関する6つの主要委員会があり、第1委員会では「軍縮・安全保障問題」について扱っています。これは毎年国連総会一般討論演説の後の10月に4〜5週間開催されます(国連加盟の191ヵ国が参加可能)。ここで核不拡散防止条約(NPT)では論議しきれない問題等についての決議が行われてきました。今回の第60回国連総会第1委員会は、今年5月に行われたNPT再検討会議での議論決裂を受け、現在の世界の核軍縮の行き詰まりを打開する鍵となる場でした。
1994年以来、日本政府は核兵器の廃絶を究極的目標とし核軍縮を求める「核兵器の全面的廃絶への道程」決議を毎年提出してきましたが、今回は題名が「新たに」変更されました。しかし、この新決議案では、広島・長崎への原爆投下60周年への言及は見られるものの、NPT再検討会議の無期限延長などを決定した1995年、および核軍縮への13項目の具体的な措置を合意した2000年決議最終文書の重要性について、「想起する」という文言に留めているのです。過去の日本政府による2004年決議案では2000年決議の13項目に沿った形(うち8項目についてこれまで言及)で各提案がなされてきましたが、今回は構成が変更されたのです。
新決議案は従来どおりCTBTおよび兵器用核分裂物質生産禁止条約(FMCT)への言及などは見られるものの、2000年決議で鍵となった、「2000年NPT運用検討会議で合意されたNPT加盟国が同条約第6条の下で同意する核軍縮につながる、核兵器の全面的廃絶を達成することへの核兵器国による明確な約束」についての言及も、今回削除されました。
特別委員会設置と米国
また、多国間軍縮交渉の場としてのジュネーブ軍縮会議(CD)での行き詰まりがこれまで指摘されてきています。ひとつにはCDが全会一致採択方式をとっていることが挙げられています。そのため、軍縮交渉の停滞打開を目指すメキシコなど非核保有6ヵ国(ブラジル、カナダ、ケニア、メキシコ、ニュージーランド、スウェーデン)のイニシアティブにより、4つの重要課題(消極的安全保障<NSA>、核軍縮、カットオフ条約<FMCT>、大気圏外での軍備競争の防止(PAROS))について国連総会の下に特別委員会を設置するという提案が準備されました。しかしこれに対し米ブッシュ政権はこの提案の提出を阻止するため、各国に書簡を送付したことが伝えられています。
米国が配布した書簡は、特別委員会の設置がCDの作業プログラムの進展に対し「共通の目的を害する」もので、「多数決によって交渉を行うことはしない」と強硬な反対姿勢を示しています。否定を表す「NOT」も大文字で強調し米政権の危機感が現れています。
これにより今年の特別委員会設置の提案は見送られました。今後日本政府はCDでの議論の活性化とともに、具体的議論・交渉の場としての特別委員会設置に向けて国際社会に積極的に提言していくべきです。
さらなる課題
国連第1委員会に向けて、原水禁は9月29日、特に「米国に核軍縮義務を国際交渉の場で宣言する必要性と、さらに核軍縮を促進すべきこと」、「NSAの法制度化を、特に米国政府に促し、国際社会で率先して進めるべきこと」、「日本政府が率先して北朝鮮・韓国・日本を中心とした、東北アジア非核兵器地帯についてイニシアティブをとって提言するべきこと」、について外務省に要請を行いました。
上記の通り日本政府の新決議案では核廃絶に関する核心的部分が削除され、またNSAと非核兵器地帯構想についてはまったく触れられていません。しかしながら外務省との意見交換では、NSAについては政治状況を鑑み場合によっては盛り込む可能性も検討内にあることが示唆されています。日本政府に対し核廃絶に向けた具体的措置の前進をさらに強く訴えていくことが必須です。
さらに東北アジア非核兵器地帯の確立に関しては、北朝鮮の脅威ばかりが取り上げられる現在の社会情勢に対する有効な代替案として、政府レベルでの議論を活性化させるためにも、まずは市民レベルでその重要性について意識を高めていくことが必須です。
米軍再編成・憲法改悪を許すな
米軍の再編成を許すな
11月3日から5日までの3日間、埼玉県さいたま市で第42回護憲大会を開催しました。参加者数は、事前の予測を大きく上回って4,000人を超えました。それに先立つ10月末、日米両政府は、米軍の再編成(軍転換)に関する「中間報告」と原子力空母横須賀母港化を公表すると同時に自民党は改憲案を公表しました。
こうした小泉自公政権の急激な右旋回に対して、私たちが、「平和の旗」を掲げて、頑張り、運動の輪を広げなければとの危機感の表れが、多くの仲間を護憲大会に駆けつけさせたのだと思います。
とりわけ米軍のトランスフォーメーション(軍転換)は、米軍主導による日米軍事同盟体制の質的強化です。東北アジアで、平和の確立が求められているときに、日米で軍事体制の強化を図ろうとしています。
そして沖縄では、新たに基地を建設しようとすらしています。私たちは、こうした米軍再編成を絶対に許せません。
2006年3月最終報告をまとめるとのことであり、米政府を背景とする日本政府による地元住民、地元自治体、平和団体、反対派等に対して、多様な説得活動、対策予算のばらまき、応じなければ弾圧、強行など「アメとムチの政策」が次々と打ち出されてくることが予測されます。地元住民、地方自治体、全野党、平和団体等の総力をかけた、国会内外での闘いにより、反撃をする必要があります。基地機能が強化される地元では、自治体の首長を巻き込んでの闘いが継続し、大きく高揚しようとしています。平和フォーラムも一翼を担おう。
「護憲運動」の組み立て方について
護憲大会の「運動交流分科会」で、憲法9条を擁護する運動のあり方について、討議がありました。平和フォーラムの基本スタンスは、「前文、9条改悪反対、憲法理念の実現。」です。そうした中で、運動の組み立てとしては、連合やその他平和団体等との連携強化をめざすものでした。一方中央では日本共産党と関連の深い諸団体等の連携はあまりありませんでした。
「連合」が「憲法課題でどういう方針を掲げるかが」、日本の「護憲運動」にとってきわめて重要な意味を持つため、連合の取り組みについて、重大な関心を持って見守ってきましたし、今からも連携強化をしなければなりません。
また一方で、事態がこれだけ、右旋回をする時代状況の中で、共産党の影響力の強い団体であっても、「9条を守れ」の一点で連携を強化する必要があるとの提起もありました。
日本の平和運動、労働運動には長い歴史があります。その歴史を引きずって今があります。一方それぞれの地域では連携が深まっているところもあります。私たちの目指すべき方向と運動の組み立て方などについて、闘いの中で引き続き討議を深めたいものです。 |
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