インタビュー・シリーズVol.6
見えない手錠をはずすまで。再審で無実を明らかに
狭山事件えん罪被害者 石川一雄さんと妻・早智子さんに聞く
|
【狭山事件とは】
1963年5月、埼玉県狭山市で女子高生が誘拐され、遺体で見つかった。警察は身代金受取場所で犯人を取り逃がし、その後、近くの被差別部落住民の石川一雄さん(当時24歳)が別件容疑で逮捕された。64年3月、浦和地裁は死刑判決。石川さんは犯行を否認したが、74年10月、東京高裁は無期懲役を言い渡し、77年8月、最高裁は上告を棄却した。しかし、現場の足跡や物証とされる万年筆などの矛盾が明らかになり、部落差別に基づくえん罪事件として、70年頃から部落解放同盟などが救援運動。しかし、東京高裁は2次にわたる再審請求を棄却した。石川さんは94年12月、仮釈放され、現在、無実を訴えて全国を回っている。 |
――子どもの頃から差別被差別部落ということで差別を受けてこられたと聞いていますが。
自分では被差別部落だという意識は無かったのですが、よくいじめにあいました。町内で野球チームを作っても、対戦してくれる相手がいない状態でした。散髪に行っても「臭いから来ないでくれ」と言われたりしましたが、親は何も教えてくれませんでした。
――幼いころから働きに出ておられましたね。
12歳の時から年季奉公に出され、それは18歳ごろまで続きました。口減らしのためでした。その前からも子守り等で働いていたため、学校にも行けなくなり、字も知らないままでした。19歳の時に東京にある製菓会社に就職し、残業もよくやったので、現場の責任者にさせられました。しかし、字を知らないために原料の発注伝票を書くことができません。最初は他の人に書いてもらっていましたが、ばれてしまい、恥ずかしくて辞めざるをえなくなりました。
――そうしたなかで狭山事件に巻き込まれることになったのですね。逮捕された時の状況はどんなだったのですか。
何かの間違いだから、すぐに帰れると思っていました。自白を迫られても、1ヵ月は『やっていない』と頑張りました。でも、兄を逮捕すると脅され、おまえが罪をかぶれば10年で出してやると、警察の言われるままに調書にサインしました。いま思えば、別件逮捕、接見の禁止、長期拘留などの司法の矛盾と私の無知が重なったものでした。
――本当にひどいデッチ上げで、地裁では死刑判決をうけました。その後、犯行を否認されますね。
当時の弁護士にも不信感を抱くようになりました。警察にだまされていることに気づいたのは、同じ獄中にいた人に教えられたからです。その時に出会った看守の方から、『やっていないなら訴えろ。そのためには、まず字を覚えろ』と励まされ、毎日字を教えてくれました。何度も挫折しかかったのですが、警察官に復讐する、絶対にえん罪を晴らすという思いで必死になりました。
――しかし、高裁も最高裁も石川さんの訴えを聞かずに、約32年間も獄中生活を強いられました。
鴨居の上で発見された万年筆の件や、脅迫状の筆跡、「殺害現場」と言われる所の近くにいた人の証言など、私の無実を証明するものはたくさんあるのに、裁判所はそうした点を調べることはありませんでした。裁判所には、まず事実調べをやっていただきたい。それと、検察は証拠を全て開示するべきです。
――獄中ではどんなことを考えていましたか。
最初の頃は親に迷惑をかけてすまないという思いでした。しかし、70年頃から、部落解放同盟が支援してくれるようになって、激励の手紙をもらいました。中には、小・中学生が書いたものもあって、本当に励まされて、絶対にえん罪をはらすんだという気持ちになってきました。刑務所の生活のことは、あまり話してはいけないのですが、行進の時に足がそろわないと怒られ、いいわけをすると作業賃金を没収されるなど、ひどいものでした。いつも冷めたものを食べていたので、いまでも冷めたカレーの方が好きです(笑)。
――早智子さんは、どうしてこの運動に参加されたのですか。
(早智子)私は徳島の国保連合会に勤め、自治労の組合員でもありました。実は自分も被差別部落の出身だったのですが、それを隠していました。職場の部落差別の深刻な実態にふれる中で、隠すことに躊躇し始めました。職場での部落問題研究会に入り、狭山集会にも参加し、何としても石川さんを取り戻すんだという思いが強くなりました。運動を続けていくと、かつては部落差別をした人が、運動の中心になってくれたり、差別をなくそうと闘っている多くの人の姿に接して、狭山の闘いは人間賛歌なんだなあと思うようになりました。運動に出会って、本当の自分を取り戻すことが出来たように思います。
――石川さんと一緒になられて、さらに熱心に運動を続けてこられました。
(早智子)96年の末に結婚しました。獄中生活が長かったため、青春だけでなく、日常生活も奪われ、わからないことが多く苦労している石川さんに出会いました。でも石川さんはこんなにひどい思いをしてきたのに、ユーモアがあって、明るく、前向きに生きていました。そのような彼と、これからも共に歩んでいきたいと思っています。
――いま、第3次の再審請求を申し立てていますね。
1986年の第2次再審請求から19年の歳月を費やしながら、事実調べや、証拠の開示もなく、2005年3月に、最高裁は特別抗告を棄却しました。事実をちゃんと調べてくれれば私の無実は明らかです。今度の再審請求を最後の闘いにしたいと思っています。いま、東京高裁に再審を求める署名運動をやっていただいています。国家権力を動かすのは大衆の世論の力だと思います。逆に、これがつぶれるようなことになれば、日本での人権や平和運動もなくなってしまいます。もう、ひと押しだと思います。是非、多くのみなさんのご協力をお願いします。
――いまの石川さんの夢は何ですか。
まず、無罪を勝ち取ることです。そして、裁判官から済まなかったという言葉を聞きたいと思います。それと、夜間中学に通いたいと思っています。中学には全然行っていません。字は読めるようになりましたが、他のことはわかりません。昼間は活動などがあるので、学校に行くことができないと思いますので、夜間中学に行って、卒業の免状を支援してくれた人たちに見せたいと思います。
狭山事件については、『冤罪・狭山事件』のホームページ(http://www.sayama-jiken.com/)または、部落解放同盟のホームページ(http://www.bll.gr.jp)に詳しく掲載されています。また、再審を求める署名用紙をダウンロードすることも出来ます
〈インタビュ─を終えて〉
今日は、石川さんと早智子さんとに会える。狭山差別裁判闘争は、私の青春であり、原点であった。最初に知ったのは、1967年であり、その後学生として、自治労大阪市職で、自治労本部で、平和フォーラムで、40年間、「狭山差別裁判糾弾」と何度叫んだことだろう。何度東京の集会に参加したことだろう。数え切れないおもいでがある。石川さんと早智子さんの差別体験を聞きながら、涙が流れて仕方がなかった。自分は、もう59歳である。もう一度原点に引き戻された。石川さん、早智子さん、権力を告発し続けてほしい。私も何度目かの決意を。
〈福山真劫〉 |
はじめに
今年の護憲大会は、「憲法公布60年、平和・人権・民主主義の憲法理念の実現をめざす」を基本スローガンに、大分県別府市で開催されました。全国から4,100人をこえる仲間が結集しました。教育基本法・憲法、「戦後民主主義」が最大の危機を迎えているという危機認識の中で、多くの仲間が参加した結果だと思います。また青年、女性の参加も確実に増加しています。
3日間にわたる大会の中で、私たちは、戦争できる国づくり・憲法改悪をめざす安倍自公政権と対決し、「日本の平和と民主主義」をもう一度確かなものにするために、多くを学びました。それを踏まえて、今後の運動作りのため、数点提起したいと思います。
9条を守るための総結集を
1点目は、「私たちの基本路線」です。私たちの基本路線は、「憲法理念の実現」です。私たちは、全国各地で、憲法を掲げて、平和・反戦・反基地闘争を全力で闘ってきました。しかし、実態は深刻です。戦争放棄と戦力不保持を明記している憲法9条があるにもかかわらず、世界有数の「軍隊」である自衛隊を保持し、インド洋、イラクへ派兵し、戦争するための有事法制体制を整備し、戦後61年になるにもかかわらず、米軍が北海道から沖縄まで配備されつづけ、中東から東アジアまでをにらんでいます。そして今「平和憲法の最後の砦」である「集団的自衛権の行使は違憲である」という実態をも崩そうとしています。
これが現実です。なぜこうなってしまったのか、もう一度私たちの運動のあり方の総括が求められています。憲法をめぐって「反撃を開始」するには、憲法9条を守れという勢力の総結集が求められていることは事実です。その布陣を「どう構築するか」が求められています。
教育基本法の改悪を阻止しよう
2点目は、今国会最大の課題である教育基本法です。憲法19条には、「思想、良心の自由はこれを侵してはならない」とあります。
戦争できる国づくりをめざす政府は、憲法を空洞化させ、教育に介入をし続けてきました。それが「日の丸、君が代」の学校現場における「強制」であり、「侵略の歴史認識」を誤らせる教科書への介入です。そして現在は、「戦争する国」を「愛すること」を強制するための改悪です。私たちは、絶対に許すわけにはいきません。教育現場では多くの矛盾が噴出しています。いじめ、自死、未就学、不登校、受験体制、学級崩壊、経済力による教育差別、必須科目の未履修、やらせ質問などなどです。こうした課題の解決が「最優先で」求められています。教育基本法を巡っては、いまが最大の山場です。東京・全国で、日教組の取り組みに連動して全力でがんばる必要があります。
米軍再編成・戦争できる国づくりを許さない
3点目は、米軍再編成です。自公政権がブッシュ米政権と独断で合意しています。国会も関連する自治体も平和団体も無視されたままです。米軍再編成の本質は、日米軍事同盟体制の強化であり、米軍の指揮のもと、自衛隊が中東から東アジアを視野に戦争するための体制を作ることであり、米軍基地の恒久化です。絶対に許せません。沖縄、鹿児島、山口、神奈川、東京全国各地で、私たち平和団体、市民団体の運動が労働団体、自治体を巻き込んで大きく高揚しようとしています。アメリカの中間選挙で、ブッシュ政権が敗北しました。「イラク侵略戦争に突き進むブッシュ政権」に、アメリカの選挙民は「ノー」を突きつけました。ラムズフェルド国防長官も更迭され、世界支配のための軍事政策も大きく変化することが予測されます。
また、原子力空母母港化強行の動きに対して、住民投票を求める署名運動が横須賀市で展開されています。なんとしても成功させましょう。
連帯を広げよう
4点目は、政府の臨時国会における動きに対する取り組みです。憲法改悪をめざす国民投票法案が審議されています。私たちのもとに、「憲法改悪のための国民投票法案制定反対」の120万筆を越える請願署名が集まっています。防衛庁の「省」昇格法案、自衛隊の海外派兵を本来業務として恒久化をめざす自衛隊法の改定、市民運動、労働運動を予防的に弾圧する共謀罪の新設などなど新設改悪法案が続きます。国民保護計画に関する市町村計画もあります。戦争できる国づくりへの動きに全力で取り組みましょう。
今国会、来年の通常国会、自治体選挙、参議院選挙を闘い抜き、民主党、社民党を中心に全野党の連帯で、政権交代の展望を切り開きましょう。団結して、闘えば、安倍自公政権の政策転換と政権交代は必ず実現できます。
2006年11月3日は憲法公布60周年の日。憲法は前文で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのない」ように、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意し」、9条で戦争放棄を掲げ、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」としました。
60年を経たいま、安倍内閣は、この内容を真っ向から否定して、5年以内の改憲を打ち出し、現行憲法のもとでも集団的自衛権の行使を強行しようとするなど、歴代内閣のなかでももっともタカ派の姿勢を示しています。北朝鮮の核実験という事態を利用し、また、衆議院における3分の2与党という数を背景として、臨時国会では、政府・与党は、「愛国心」を盛り込み、教育内容への行政の介入を広げる「教育基本法」改悪、憲法改悪に道を開く「憲法改正国民投票法案」、人権無視の監視社会をもたらす「共謀罪」新設法案、防衛庁の防衛省への格上げ法案など、平和・人権・民主主義を脅かす重要法案の強行成立をねらっています。
このなかで「憲法公布60年、平和・人権・民主主義の憲法理念の実現をめざす第43回大会」は、大分県別府市のビーコンプラザを開会総会場として11月3日の憲法公布60周年の日から5日まで開催され、全国、大分県内各地から過去最大規模の4,100人が参加する熱気と緊迫感のあふれる大会となりました。なお、大分県は1970年第7回大会大分市、1997年第34回大会別府市につづく初の3回開催県です。
初日の開会総会で、江橋崇大会実行委員長(平和フォーラム代表)は、主催者あいさつで政府首脳による「核論議」について、「いまや米中が北朝鮮核実験とともに、日本の核武装をどう止めさせるかが課題となるほどの状況にある」と指摘。棚村和秀大分県実行委員長(大分県平和運動センター議長)は、地元あいさつで「日本が米軍の基地化しつつある危機意識が国民に感ぜられないことが最大の危機」と強調しました。
福山真劫事務局長は基調提案で、山積する憲法課題に触れるとともに、憲法9条の具体化、米軍再編反対、東北アジア非核化、日朝国交正常化、戦後補償実現、人権侵害救済法制定、狭山第3次再審実現、男女平等社会実現、沖縄知事選勝利などをかかげました。また、教育基本法について、いじめや不登校、格差拡大などに触れ、「教基法を変えたらこれらは拡大することはあっても改善はしない」とし、「重要なことは断固たる明確な旗を掲げること」としました。(大会基調はhttp://www.peace-forum.com/goken/20061103goken-kicho43.pdf)
連帯のあいさつに立った大塚敏夫連合総合組織局長、福島瑞穂社会民主党党首、横光克彦民主党衆議院議員は、それぞれの立場から意見表明。福島党首は、安倍政権について、「子どもたちの魂に国家が手を突っ込んで支配する社会が『美しい国』か。米軍の手先となって世界中の戦場で自衛隊が戦争をすることが『美しい国』か」と厳しく批判。横光議員も「環境権、プライバシー権などを隠れみのにした改憲議論の本質は9条。未来への財産として守ろう」と訴えました。
開会総会に続き、江橋代表をコーディネータに「憲法60年と東アジアの平和」をテーマとするシンポジウムが行われ、中国出身で大分県立芸術文化短期大学助教授のケ紅さん、韓国出身で日韓問題研究者(日本留学中)の李泳采さん、千葉大学教授の三宅晶子さんの3人をパネリストに、教育問題を中心に意見を交わしました。三宅さんは、教基法改悪は「教育の権利の主体を子ども、国民から国家に移すクーデター」であり、「平和」の意味が逆転させられていることを強調、ファシズムや戦争に向かおうとするなかで、「思考停止しない、あきらめない、怖がらない、逃げないこと、行動すること」の大切さを訴えました。李さんは、教育を含む韓国民主化は「分断、反共、軍隊」の3つの克服だったことを強調。日本では軍隊について抽象的に語る傾向があることへの懸念を示しました。
大会第2日目は、課題別の5分科会、フィールドワーク、5つのひろば、運動・交流のための特別分科会、全国基地ネット学習交流集会などが行われました(詳しくは12月に報告集が刊行されます)。
大会最終日の5日の閉会総会も1,000人が参加。教育基本法改悪反対、米軍再編反対と沖縄知事選勝利、米原子力空母横須賀母港化反対住民投票、長崎・佐世保への米原子力空母寄港阻止闘争などの特別提起と福山事務局長が課題を示しながらのまとめ。大会アピールと教育基本法改悪反対特別決議を参加者全体の拍手で採択し終了しました。
◇大会アピール
http://www.peace-forum.com/seimei/061105goken43ap.htm
◇特別決議
http://www.peace-forum.com/seimei/061105goken43ketsugi.htm
原子力空母横須賀母港化反対住民投票を成功させよう!
|
原潜ホノルル付近から放射能物質を検出
今年6月、蒲谷市長が横須賀の原子力空母配備について容認へと政策転換をしてから、政府と横須賀市は広報紙などを通して、原子力空母の安全性をアピールしてきました。
しかし、そのような中、今年9月横須賀基地において、原子力潜水艦「ホノルル」の出港時に採取した海水から、放射性物質であるコバルト58、60が検出されたとの事実が判明しました。これは、今までに「原子力艦船に起因する周囲の環境への放射能漏れはない」との米海軍及び横須賀市の主張に反するもので、原子力空母の母港化の危険性を示すものに他なりません。
しかし外務省が発表した調査結果は「検出された放射性物質は微量であり、人体や環境への影響はない。また、原因がホノルルにあるとは断定できない。」というものでした。政府と横須賀市は米海軍の調査報告を鵜呑みにして、独自の査察や調査を怠り、原因究明をしないままに幕引きを図ろうとしています。
「原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会」は、「原子力空母の横須賀母港化を許さない神奈川県実行委員会」と「原子力空母横須賀母港問題を考える市民の会」の2団体とともに、2006年10月13日、外務省に要請をしました。@市民の安全を守るために、今こそ原子力空母母港容認を撤回することA放射能検出についての真相究明をすることB原潜の横須賀基地への入港に反対することを米海軍に申し入れること等を求めました。引き続き真相を解明するために外務省を追及していきます。
住民投票の実現に向けて
蒲谷横須賀市長が行った市議会全員協議会での原子力空母容認発言は、形だけの『意見を聞く会』を開催しただけで、市民の意見を十分聞かないままになされたものでした。そして来年早々には、原子力空母化のための浚渫工事の「港湾法にもとづく協議申請」が国から横須賀市に提出される予定ですが、この申請を横須賀市が許可しなければ、08年の原子力空母配備はストップできます。
そこで、原子力空母母港化に反対する横須賀市民は、それぞれの立場を超えて広く呼びかけ、市長を再度容認から反対に転換させるため最良の手段として、住民投票条例の制定を求める直接請求を行うことを決めました。10月1日に『原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会』を発足させ、6日には来年3月の住民投票実施を目指し、条例制定請求や条例案などを横須賀市に提出しました。条例案では@原子力空母配備について市民の賛否を明らかにするA市長は賛否いずれか過半数の意思を尊重するB投票資格者は選挙人名簿に登録された者─などと定めました。
そして、11月10日、直接請求が可能になる7,112人(有権者の50分の1)分の獲得を目指した1ヵ月間の署名活動が始まりました。スタートする段階では、署名を集める受任者だけで1,500人以上の登録がされました。
カンパのお願い
この取り組みに、平和フォーラムも参加する「原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会」・「原子力空母の横須賀母港化を許さない神奈川県実行委員会」・「原子力空母横須賀母港問題を考える市民の会」の3団体も全面的に協力しています。
今回の直接請求は、米軍再編阻止・原子力空母母港化阻止のために、決定的に重要な意味を持つ取り組みになるため、なんとしてでも成功させなければなりません。その際、事務所、スタッフ、機材、宣伝、受任者との連絡など様々な経費がかかり、財政的な支えが必要になり、「成功させる会」からカンパ要請がありました。つきましては、下記の通り支援カンパをお願い致します。ご理解とご協力をお願いいたします。
全国からの支援で、横須賀原子力空母母港化を問う住民投票を実現させ、市民の声を突きつけましょう。
●カンパ額:1口1,000円(※1口以上お願いします)
●振込先:
《銀行》
口座番号:中央労働金庫 本店 営業部 1330317
口座名:原子力空母反対連絡会
《郵便振替》 00260-7-21454「原子力空母・市民の会」
●問い合わせ先:「原子力空母横須賀母港化を許さない全国連絡会」
フォーラム平和・人権・環境
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-11 総評会館1F ?:03-5289-8222 FAX:03-5289-8223
衆議院強行採決を糾弾!
教育基本法「政府法案」成立を阻止しよう
|
11月16日午後、自民・公明両党は衆議院本会議において、教育基本法「政府法案」を、与党単独による数の論理で強行採決・可決させました。前日の15日、衆議院「教育基本法に関する特別委員会」で政府・与党は、審議の継続を求める野党の欠席のなか、締めくくり総括質疑を強行し、さらに強行採決したことに続く暴挙です。
政府は、これまで教育改革フォーラムやタウンミーティングなどを通じて、教育基本法「改正」が国民に浸透してきたとしていました。しかし、この間の特別委員会の討議で明らかになったことは、「小泉内閣の国民対話」と銘打たれた「内閣府タウンミーティング」において、政府は教育基本法「改正」を支持する「やらせ質問」をさせていたことが発覚したように、世論操作が行われていたことです。その内容解明、責任も示されていないどころか、「やらせ質問」者への謝礼を支払っていたのではないかという、新たな疑惑も浮上しており、明確に真相究明すべきことが求められています。
しかも、そもそもなぜ「改正」が必要なのかをはじめ審議内容が不十分です。今国会で露呈したのは、世論操作の「やらせ質問」のほか、政府・教育行政の無責任さ、責任逃れと隠蔽、拝金主義などです。
教育基本法は憲法の理念を実現し、未来を担う子どもたちを育てる教育の理念、教育のあり方を示すものであるからこそ、市民・主権者の合意形成が何よりも必要です。
ところが、「政府法案」は、教育の目的を「人格完成」から「国に有益な人材育成」にとする公教育を根本から転換させるものであり、「愛国心」の強要や教育への政治の支配をもたらすなど、「基本的人権の尊重」「民主主義」「平和主義」などに関わる事項を侵害し、憲法改悪につながるものです。
学校現場がかかえる諸課題を解決するために、子ども・保護者・教職員が求めているのは、規範意識や公共心、「愛国心」の押し付けではありません。子どもたちに最善の利益を保障するために、学校現場や教育政策の何を見直すべきか、教育の本質にかかわる検証や市民の意見を反映した論議を十分に行うことです。また、法案内容そのものの質疑も確保されず、多くの問題点が残されたままです。
広がる反対運動の輪
このなかで、いっそうの慎重審議を求める市民の声が確実に高まっています。日教組が呼びかけ、平和フォーラムもとりくんだ「教育基本法調査会の設置に関する請願署名」は、わずか半年の間に235万筆に達しました。また、数々の世論調査でも、教育基本法「改正」について「どちらともいえない」「慎重審議すべき」という意見が多くなっています。たとえば、11月13日報道のNHK世論調査でも教育基本法「改正」賛成と回答した人でも「今の国会にこだわらずに時間をかけて議論すべき」が66%など、7割近くあります。新聞各紙の社説においても、慎重審議を求める論調が相次いでいます。
しかし、それらを放置して教育基本法「改正」だけに突っ走ったことは大問題です。特別委員会の強行採決後、野党は、「いじめ、未履修、タウンミーティングのやらせなど多くの問題を未解決のままに、国会の信頼を傷つける行為だ」と批判し、衆議院の全面審議拒否を確認し、衆議院議長に対する「特別委員会における採決を無効とし、法案を委員会に差し戻すこと、重要法案を与党単独で強行採決しないこと」との強い申し入れを無視した衆議院本会議の強行採決です。
政府・与党は、教育基本法「政府法案」の成立を急ぐため、内閣の最重要法案と自ら位置づけ、衆議院での強行採決後、すぐにでも参議院へ法案を送らないと、国会の会期末までに参議院段階の審議時間の確保が難しくなるとしています。そのため、与党単独採決を強行させたことは、国権の最高機関である国会と主権者を冒涜するものであり、断じて許されません。
とはいえ、今後、参議院がたたかいの山場となります。日教組は、10月26日に「非常事態宣言」を発するとともに東京で8,500人参加の集会を行いました。さらに12月8日にも「教育基本法改悪阻止!12・8日教組緊急中央集会」をそれ以上の規模で開催します。全国各地でも日教組の都道府県組織と平和フォーラム関係団体、市民が協力して大規模なとりくみが積み上げられています。
教育基本法改悪の「政府法案」の成立阻止に向けてこの重要な山場を全力でたたかいぬきましょう。
|
原子力発電に反対する福井県民会議事務局長 小木曽美和子
|
ナトリウム火災事故を起こして運転が止まっている高速増殖炉原型炉「もんじゅ」は、年内に改造工事がほぼ完了し、年明けから工事確認試験、プラントの健全性確認試験を経て、当初の予定より3ヵ月遅れて08年5月の臨界を目指しています。
原子力研究開発機構、文部科学省、経済産業省は挙げて「早期運転再開の重要性」を大合唱し、向こう10年間の方向を定めた閣議決定の「原子力政策大綱」とその基本シナリオを描いた資源エネルギー庁の「原子力立国計画」で強行に後押ししています。
まるで高速増殖炉は、「もんじゅ」さえ動けば25年には実証炉、50年前には実用炉が実現し、六ヶ所再処理工場の稼働、プルサーマル実施と合わせて核燃料サイクルが完結し、わが国のエネルギー安全保障はゆるがないと思い込んでいるようです。
はたしてそうか。鐘と太鼓に踊らされないよう高速増殖炉の夢と現実を見極めねばなりません。
意見広告の衝撃
「もんじゅ」事故から10年目の昨年12月8日、「もんじゅを廃炉へ!全国集会実行委員会」は、全国から賛同者を得て地元紙「福井新聞」朝刊に「もんじゅを廃炉へ!」と訴える全面意見広告を掲載しました。そのインパクトの強さに驚いたのは、当の原子力機構でした。
4月18日のエネルギー調査会原子力部会議事録によれば、「殿塚理事長はあとになって報告を受け、これはいかんと思い、木本教子原子力委員に相談して3月26日の全面広告掲載でけりをつけた」という趣旨が記されています。
原子力機構の全面広告は「もんじゅは、いま」の大見出しで、長期間運転停止したが再起動した例としてアメリカの原発や原子力船「むつ」をあげ、「もんじゅ」が高速増殖炉の先進国であるフランス、ロシア、中国など世界から早期再起動が期待されているなどと書かれています。
アメリカの原発は事故で停止した後の再開ではなく、自主的に停止したあとの再開であり、原子力船「むつ」とは比較になりません。
こうしたこじつけをしてまで再開の言い訳をしなければならないところに、「もんじゅ」の存在理由が問われているのです。
改造工事をしても「もんじゅ」固有の危険性は変わらない
改造は、@ナトリウム漏洩事故の原因となった温度計さやを長さが短く、外形が応力集中しない形状の改良型温度計に交換、撤去すること。Aナトリウム漏洩対策として早期に検出して抜き取るため、2次系ナトリウムのドレン(抜き取り)配管を増やし、配管を大口径化すること。B蒸気発生器の電熱管が破損した場合、ナトリウムと水反応をいち早く止めるために水・蒸気の放出を早めるよう放出弁を2箇所から一つ増やして3箇所にすること。この3点が主な工事です。
これとは別に原子力機構は、長期停止により炉心に装荷されている燃料中の核分裂性プルトニウム燃料の一部が自然崩壊してアメリシュウムに変わり、炉心の反応度が低下しているとしています。このため、性能試験を行うために、燃料の一部を核分裂性のプルトニウムの量が1%高い新燃料にする必要があり、原子力機構は10月、燃料変更について、設置変更許可申請をしました。安全審査にほぼ1年、その後の国の設工認が出た段階で、福井県と敦賀市との再協議を検討すると言っています。
もんじゅ訴訟で争われた床ライナの厚さ、蒸気発生器伝熱管破損による高温ラプチャー対策、炉心崩壊事故の評価の超危険性は何も変わらず、さらに新たな活断層の出現が耐震性を脅かしています。
「もんじゅ安全性確認検討会」は再開の安全責任をもてるのか
経産省原子力安全・保安院は原子力機構の報告に対し、昨年11月から「安全性確認検討会」を開き、審議したことになっています。原発反対福井県民会議は、久米三四郎さん、小林圭二さんら6人の専門家による「もんじゅ監視委員会」を設置し、検討会の提出資料と審議内容をチェックしてきました。
「検討会」は、事故後に旧動燃がまとめた「もんじゅ安全性総点検」報告書を追認しているのに過ぎないのが現状で、実際の安全確認は一切手が着いていません。これから半年間、形ばかりの検討会になる可能性が大いにあります。
そのまま、臨界、機能試験(運転)に突入した時、その時、恐れていた事態が起きかねません。私たちに課された責任は、あらゆる機会をとらえて再開の危険と廃炉の必要性を世論に訴え続けることです。
核分裂性物質生産禁止条約達成への課題
「地球市民集会ナガサキ」のスピーチから
|
10月21日から各国からのNGOや市民の参加で開催された、「第3回 核兵器廃絶−地球市民集会ナガサキ」は23日「長崎アピール2006」を採択し、閉幕しました。
このアピールは、北朝鮮による核実験の暴挙を強く非難すると同時に、「核拡散が進む中で、兵器に使用可能な核分裂物質の管理が世界的な関心事となっている。日本政府はこの懸念を踏まえ、プルトニウム生産を含む核燃料サイクルのあり方を再考すべき」とし、また「米国の核の傘に依存する政策から一日も早く脱却」し、さらに「日本政府にたいして非核三原則の厳守を再確認し、それを法制化するよう求める」という内容を含む画期的なものです。
ここではこのアピールの実現にも尽力したコーディネーターの一人、核政策に関する法律家委員会(LCNP)事務局長ジョン・バローズさんのスピーチの一部を紹介します。
核兵器廃絶と多国間交渉に必要な「誠実さ」とは?
私たちの時代では、国際司法裁判所は、誠実に関するある指針を示しました。10年前、核兵器に関する勧告的意見で、国際司法裁判所はNPT条約第6条を解釈し、「厳密で有効な国際管理の下であらゆる面から、核軍縮に結びつく交渉を終えるよう、誠実に追求する義務が存在する」と満場一致で判決しました。国際司法裁判所は、さらに、多くの分野で大幅に増加し、信頼と確信を深める国際協力の必要性と誠実さを結びつけました。
別のケースでは、国際司法裁判所は、誠実な交渉に関しての国際法が、また交渉を始める際には、自分の位置を再検討するとともに、反対側の提案を考慮する事もすべて、交渉の目的に達するために、必要であるとしました(中略)。
ハンス・ブリクスが議長を務めた、大量破壊兵器委員会が、国際司法裁判所の見解の重要性を認識した事は、嬉しいことです。今年の6月に公表されたその報告書のタイトルは、「恐怖の武器──核兵器、生物兵器および化学兵器の世界からの解放」です。報告書は約60の的確な勧告と共に、核廃絶への道筋を示します。ブリックス委員会は、国際司法裁判所の軍縮義務に関する意見を引用し、さらに「核保有国は他国に核兵器を待たない安全保障計画を立てるよう依頼するが、自らはそのための計画を立てているように見えない」と続けています。
確かに、国際司法裁判所の勧告的意見と1996年に行われた包括的核実験禁止条約(CTBT)交渉の後の十年間、軍縮義務の実行はほとんど行われていません。今日、核軍縮の多国間あるいは二国間交渉はいかなる面でも進行中ではありません。しかし、私たちは後ろ向きではなく前を見るためにこの場所にいます。そこで、次にとるべきステップについて話したいと思います。中堅国家構想の6条フォーラムによる、優先手段とは、非核保有国に対する核兵器の不使用の保証、核分裂性物質に関する条約、検証を伴う軍縮、警戒態勢解除、核実験禁止条約です。これらはブリクスの報告書の中でも推奨されているものです。
核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)
FMCTは、武器使用のための核分裂性物質、主として分離されたプルトニウムと高濃縮ウランの生産を恒久的にやめさせるものです。これは特に核兵器を所有する国々に直接影響するでしょう。他の国は、日本のように、既に武器への物質転換の検証された禁止に従っています。FMCTの達成は、インド、中国、パキスタンの核軍拡競争を抑制し、イスラエルの核軍備を制限し、同様に他の国の軍備に上限を設立させるでしょう。検証されたFMCTは、さらに、弾頭および核分裂性物質ストックの縮小・撤廃のための安定した枠組みを構築するのを支援し、テロリストによる核分裂性物質の獲得を防ぐ事を支援し、核兵器のない世界への基礎的な柱として役立つでしょう。
FMCT交渉はジュネーブ軍縮会議(CD)で行き詰まりが続いてます。これは、主として米国が、核軍縮の他の優先課題や宇宙の軍拡競争防止へのリンケージを拒否している事によります。(中略)大きな問題は、米国がFMCTに検証条件を含むことに反対していることです。検証システムこそが最初に、核保有国におけるウラン濃縮とプルトニウム分離施設に焦点を当てることができ得るのです。非核保有国のブラジル、ドイツ、オランダや日本で、ちょうど同じ種類の施設が、IAEA保障措置によってモニターされるように、それらの施設をモニターすることができるかもしれません。
第二の論争となっている分野は、核弾頭の材料を含む核分裂性物質の既存の大規模な軍事のストックを扱う方法です。1つのアプローチは、縮小を進めるとともに「超過」であると申告された核兵器物質が、検証された武器使用の禁止に従うと規定することでしょう。
三番目の論争の的になっている分野は市民社会によって強調されています。それは、原子炉内の民生利用として指定された核分裂性物質、しかし、事実上兵器使用可能な大規模なストックを扱う方法に関するものです。これは、日本に特にあてはまります。分離されたプルトニウムの非常に大規模なストックを持っているからです。各国政府は、これまで交渉の範囲にこの問題を含めることに抵抗してきました。
日本は、FMCT問題について一般的には進歩的な位置をとってきました─FMCTが非軍事の核兵器物質ストックの縮小にかかわるべきでないという日本の意志が堅い以外は。市民社会からみれば、FMCTは分離したものではありません。核燃料サイクルによってもたらされる危険の巨大さのため、私たちは再生可能エネルギー源と省エネルギー、国際的な持続可能なエネルギー機関の設立を支援するべきなのです。
北朝鮮とイランの核問題(2)
米民主党勝利と北朝鮮核問題
国のあり方が異なる日本と北朝鮮
|
民主党勝利でどう変わるか
11月7日の米中間選挙で、民主党が上下両院とも多数を占めることになり、ブッシュ米大統領のイラク侵攻政策は転換を余儀なくされそうです。早速ラムズフェルド国防長官が更迭されましたが、ブッシュ政権内には強硬派のチェイニー副大統領が残っているため、中東政策全般がどう変わるかはまだ不透明といえます。
すでに内戦状態にあるイラクが、混乱を収束させるには長い時間が必要で、ここまで破壊と殺りく・混乱をもたらしたブッシュ政権の責任は大きく、その政策を支持し続けてきた日本政府の責任も大きいと言わねばなりません。
米民主党の勝利は、北朝鮮の核問題にも影響を与えると期待されます。ブッシュ大統領は今後、核放棄を最優先とする対話路線を実行するでしょうか。ブッシュ大統領登場以来の北朝鮮政策は、94年のクリントン政権による「米朝枠組み合意」を壊すことだけに熱心で、チェイニー副大統領とともに、北朝鮮現政権の崩壊を求めてきたとしか言いようがなく、その結果としてミサイル発射と核実験を招いたと言えます。年内にも開催される6ヵ国協議を注目したいと考えます。
しかし、6年間という無為な時間の経過が、北朝鮮の核放棄への道筋を遠いものにし、複雑にしたことは否めません。私たちは北朝鮮の核兵器完全放棄まで、粘り強い交渉を求めていかなければなりません。米朝合意から12年が経過しているのです。私たちは長い時間をかけて東北アジアの非核化を実現していかなければなりません。
台頭する日本核武装論にNO!を
北朝鮮の核実験以後、自民党の中川昭一政調会長が「日本核武装について議論すべきだ」と述べ、麻生外相も「安倍内閣は非核3原則を維持すると言っているのだから、議論まで封じるのはおかしい」などと語っています。
しかし、6ヵ国協議が再開され、北朝鮮の核兵器計画をどのようにして完全放棄させていくのかという重要な論議を前に、このような発言をすること自体、真剣に北朝鮮の核放棄を求めているとは思えません。
雑誌「正論」で中西輝正(京都大学教授)、西岡力(東京基督教大学教授)両氏の対談が載っています。二人は米国の核兵器持ち込みを公然化することを求め、さらに北朝鮮の核保有による脅威が続けば、NPT条約脱退を認める第10条に十分当てはまるから、日本はNPT脱退、核武装というオプションを検討せざるを得なくなることを、国際社会にアピールしていく必要があると語っています。
国のあり方が違う
核兵器を持つことによって戦争を抑止する=核抑止論は、「相互確証破壊」(核兵器攻撃は、お互いが回復不能な被害を受ける)論を構築することによって、米ソは両国で一定の安定が保たれると考えました。それでも安定を一層保証するために、弾道ミサイル防衛=ABM制限条約、中距離核兵器全廃条約、戦略攻撃兵器削減条約1、2の締結から、さらなる削減交渉を続けるとしていました(戦術核兵器は自主的に全廃)。それでも偶発的核戦争の危険を含め、核戦争の危険を取り除くことはできませんでした。
結局、核兵器に核兵器で対抗するという核抑止論は幻想だという教訓が残ったのです。こうしたなかブッシュ大統領が登場すると、ABM制限条約の一方的な破棄を通告し、ミサイル防衛に取り組む一方、戦略攻撃兵器削減条約交渉をご破算にし、運搬手段を一切問わない、大雑把な弾頭数の削減条約を締結しました。その結果、新た核軍拡が始まっているのです。
私たちが北朝鮮について理解しなければならないのは、北朝鮮は米国の軍事的脅威に対抗して、何十年にもわたって地下に巨大な軍事施設を築いていて、今では1万5千近くの地下軍事施設が存在しているということです。軍事が、人々の生活、産業すべてに優先してきた=先軍政治の結果です。
日本のように高度に発達した産業国家とは、国のあり方が異なっているのです。核の傘に頼っても、独自に核武装をしても、日本が暴力的な攻撃に弱い、脆弱な国であることに変わりはありません。私たちは平和的に共生していく東北アジア、非核化された東北アジアをどう作っていくかを考えなければならないのです。
憲法第9条をもち、被爆国である日本は、世界、とくにアジアに対して非核社会の実現を訴えることができたにも関わらず、その役割を十分に果たしてきませんでした。とくに小泉政権の5年間は、アジアに敵対的でさえありました。
私たちは改めて、過去の歴史に真摯に向き合い、反省し、東北アジア非核化構想を真剣に考えるべきときにきているのです。
|
間英輔(食とみどり、水を守る新潟県民会議事務局長)
|
昨年、連合新潟が新潟県に対する政策要求の中に、「消費者重視の農林水産業施策と安心・安全の食料施策の実現をめざす」との項目のなかに、「アメリカ産牛肉の使用禁止」を明記して、11月〜12月にかけて「BSE問題に対する取り組み」(ジャンクビーフ追放運動)が精力的に展開されました。
「食とみどり、水を守る新潟県民会議(県民会議)」も、この運動の主体となり自治体への要請行動等に取り組んできました。具体的には、連合新潟が主体となり、「BSE検査の行われていない牛肉及び製品などが輸入された場合は、学校給食及び県市町村における関連施設において食材として使用しないこと」を求め、県知事、県PTA連合会、県小学校長会、県中学校長会等に対して、直接要請し、マスコミにも掲載されました。また、連合の各地域協議会でも同様に、首長、教育委員会、各校長会、各地区PTA連合会、栄養士会、学校給食会等、に対して要請行動を行いました。
また、今年の6月議会を中心に政府に対して自治体議会から意見書を提出させる対策を進めてきましたが、米国産牛肉の輸入再々開の動きが強まるなかで、一段と対策を強化し、その結果、県内36県市町村のうち、1県・15市・4町・5村の25自治体で採択がなされました。連合新潟は、「2007年度県予算に関する施策要望」に再度、牛肉を使用した加工品や外食も含めて、原料原産地表示の徹底を求める要望事項を決定しました。
県民会議は連合地域協議会と調整して再度各自治体に対して要請行動を行うことを決めました。現在、県民会議として独自にチラシを作成し、各種集会や生協祭りなどでチラシ配布や、表示の徹底を求める署名活動を精力的に展開しています。
安全性が疑わしいジャンクビーフ(えたいの知れない牛肉)を子どもたちに食べさせてはなりません。
「高レベル放射性廃棄物」受け入れ反対! 高知での取り組み
長屋弘道(高知県平和運動センター議長)
|
9月2日ごろ高知県津野町議会で「高レベル放射性廃棄物の受け入れ」めぐって動きがあり、調べて見ると、9月12日の議員全員協議会で審議するとのことで、急遽、9月11日に、原水禁高知県民会議だけでなく社民党、共産党、平和センター、市民運動組織などが集まり、「受け入れ拒否」する旨の申し入れ行いました。また全国の原水禁からの抗議の打電も集中しました。
幸い私たちの反対行動をマスコミが大々的に取材してくれた事で住民の声があがり、翌12日の議会は継続扱いとなり、その後10月30日の議員全員協議会で「核廃棄物施設」には応募しない事を決定しました。全国からのご支援ありがとうございました。
しかし、高知県では東洋町が残っています。現在、町長が音頭をとり、「応募に参加するかどうか」の勉強会を進め、すでに原子力発電環境整備機構を招いて2回ほど実施しています。今後は議会や周辺自治体そして地元住民の対応が焦点となっています。
私たちは、東洋町に隣接する徳島人権・平和運動センターと共同で申し入れを行いました。また、12月中には原水禁四国ブロックとして全町ビラ入れを予定しています。東洋町での闘いが正念場となっています。
全国で「高レベル放射性廃棄物受け入れ候補地」の一番目の自治体とならないようにがんばりますので、全国の支援・協力を今後もお願いします。
枠組みが変わる、変えよう。
現在は、教育基本法改悪反対運動の真っ只中にあります。日教組も平和フォーラムも、市民団体も、野党も全力で奮闘しています。団結した力でなんとしても、廃案をめざしてがんばりあいたいと思います。次から次へと噴出する自公政権の教育行政の矛盾をほったらかしにして、「愛国心を強制するような」教育基本法の改悪に走ることは許されません。いじめや自死問題、不登校、未就学、受験体制、学級崩壊、受験体制、経済力による教育差別、必修科目の未履修、やらせ質問、等々の問題が噴出しています。まずこうした課題の解決から、はじめるべきです。
そうした中で、政治の枠組みを変える可能性をもつ二つの出来事がありました。ひとつは、10月13日「連合・民主党の共同宣言」であり。11月8日「アメリカ中間選挙におけるブッシュ政権の敗北」です。
連合民主党の共同宣言
共同宣言は、「1.思いをひとつに、2.私たちがともに生きる社会とは、3.岐路にある日本、4.政権交代に向けて」の4項目からとなっています。重要なことは、連合が政権交代をめざして、自公政権との対決を明確にしたことです。これは民主党の前原代表時代とは違い、双方が連携強化を求めて、一歩踏み出した結果です。私たちは、高く評価したいと思います。
もちろん民主党と連合だけでは、政権交代は展望できません。野党の連携が必須です。とりわけ民主党、社民党の連携が必須です。社民党と連合との連携も必須です。そうした連携を市民や市民団体、平和フォーラム、労働団体などなど、自公路線に対決をしてきたすべての勢力が総結集することが求められています。
そして自公政権の政策転換と政権交代めざして、今臨時国会、来年の通常国会、自治体選挙、参議院選挙と対決を強める必要があります。
森元首相が、「参議院選挙の焦点は、自治労と日教組を壊滅すること」と公言しているインタビュー記事が、10月31日の産経新聞に掲載・報道されました。憲法に保障されている「集会結社の自由、団結権の保障」をないがしろにするこうした発言がまかり通る時代です。このままでは自公政権は、労働運動全体に対して、介入と「弾圧」を加えてきます。権利は闘いの中で作られてきたものだという事実をもう一度噛み締めて、がんばる決意を固めあいたいと思います。
ブッシュの敗北
11月8日、アメリカの中間選挙で画期的な結果が出ました。選挙の結果は、上院、下院とも民主党の圧勝であり、民主党が議会では多数派になりました。ブッシュの政策を支持し、アフガン、イラク侵略戦争を推進してきた共和党に対して、アメリカの選挙民は「ノー」を突きつけました。そしてアフガン・イラク侵略戦争を推進したラムズフェルド国防長官は更迭されました。
もちろん彼を更迭したぐらいで、ブッシュがアフガンで、イラクで犯した「大罪」の責任は免れません。イラク政府の保健相の発言でも「イラク戦争で15万人以上のイラク人が死亡し、50万人以上が怪我をした」となっています。また自然やインフラの破壊もすさまじいものです。「アルカイダ」も「大量破壊兵器」も関係なかったにもかかわらず、こうした米政府の蛮行は絶対に許されるものではありません。
しかし、選挙の結果は、ブッシュ一辺倒で、イラク戦争を支持し、自衛隊まで派兵した自公政権に確実に打撃を与えることになります。アメリカの選挙結果、アメリカ市民の賢明な判断を背景に、私たちは、戦争できる国をめざして「暴走」続ける自公政権との闘いを強化しましょう。米軍再編成と対決しましょう。
|
|