| 誓 い の 言 葉 2004年08月15日 フォーラム平和・人権・環境代表 江 橋 崇 |
| 本日、ここに、59回目の終戦の日を迎えております。世界は今、大きく揺れています。イラクの戦争は、数万人の規模の犠牲を出しつつ続いております。それと比較したとき、私たちは、改めて、第2次大戦において日本が経験した数百万人の犠牲者と、アジア各地において日本軍の侵略がもたらした、さらに多くの犠牲者の失われた命の重みに打ちひしがれています。改めて、戦争の犠牲となられた尊い方々への深い哀悼と、ご遺族への深い慰謝の意を表させていただきます。 この59年の歴史の中で、大戦の記憶は確実に薄らいでいます。戦争の経験者から二世代若い人々の時代、社会になりました。私たちの生活は、徴兵もなく、原爆も空襲もない、平和のうちにあります。ギリシャのアテネでは、平和とスポーツの祭典が、史上最多数の国と地域の参加で開催されていて、多くの日本人が派遣されています。59年前に誓った反戦平和の思いが、この日本に三世代に及ぶ平和をもたらしてきたのですから、そのことについて、改めて皆様に深く感謝しなければなりません。 だが、他方で、イラクやアフガンでは激しい戦闘があります。多くの人々が戦争に苦しんでおります。そして日本はごく当たり前にこういう戦場に自衛隊を派遣する国になってしまいました。今日、こうしてこの一年間に起きたことを戦没者の御霊にご報告するのは、痛恨の極みです。とくに、アジアにおける戦争は、アメリカの一極帝国主義の戦略で始められています。その関係で、日本国内のアメリカ軍の基地や施設も、アメリカの都合の良いように再編成されようとしています。憲法9条の改正もさまざまに検討されています。 今のアジアに起きていることは、はるか昔、皆様が戦いに倒れられたときと似ている側面も多くございます。私たちの力が足りず、こうした現実の進行を止めきれなくて、皆様の尊い犠牲の上に築かれた戦後の平和の構造がなし崩し的に崩壊し、元に戻りつつあることをお詫びしなければなりません。 また、北朝鮮との国交の回復もなかなか軌道に乗りません。日朝の関係は、植民地支配の時期や戦後の諸問題だけでなく、明治維新の直後からの日本の攻撃的な姿勢と侵略の野望とがもたらした諸問題、その責任を明確にした上で、東アジアの平和と友好の促進に向けて改善されていかなければなりません。これに逆流する動きも盛んであります。 こうした意味で、今日、私たちに課せられた平和の課題は大きく、深いものがあります。状況は厳しいのですが、精一杯に努力しますので、どうぞ、お見守りください。私たちは、非核の運動でも、東アジアの平和構築の運動でも、そして人間の安全保障を求める運動でも、大義をともにする人々の運動と手を携えてまいりました。こうした連携、団結をさらに強め、私たちの願いを結集させ、政治の転換を求めて大きなうねりを作り出していく決意です。この気持ちをお伝えして、誓いの言葉とさせていただきます。 皆様のご冥福をお祈りいたします。 |
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