| 定住外国人の地方参政権を求める東京宣言 2004年11月07日 |
| 定住外国人の地方参政権を実現する日・韓・在日ネットワーク |
| 2002年3月、滋賀県米原町の住民投票において、外国籍町民が初めて一票を投じた。それから2年余り、外国籍住民の投票権を認める「住民投票条例」を制定した自治体は、すでに150にのぼる。 今年1月、韓国で「住民投票法」が公布され、7月から施行された。そこでは住民投票における定住外国人の投票権と請求権が認められている。そして全国250ある自治体のほとんどが、この法律に基づいて「住民投票条例」を定めた。 10月8日、日本弁護士連合会(日弁連)は、「多民族・多文化の共生する社会の構築と外国人・民族的少数者の人権基本法の制定を求める宣言」を決議した。この宣言のなかで日弁連は、「永住外国人等への地方参政権付与をはじめとする立法への参画、公務員への就任などの行政への参画、司法への参画を広く保障すること」など、国および地方自治体に対して「外国人・民族的少数者の人権基本法や条例を制定する」ことを求めている。 ◆ 1965年、日本と韓国の間に日韓基本条約が結ばれた。しかしこれは、日本人にも韓国人にも在日コリアンにも、歴史の清算に基づく真の和解をもたらさなかった。とりわけ在日コリアンにとって、日韓基本条約および日韓法的地位協定は、在日同胞の分断をもたらしたばかりではなく、制度的差別も社会的差別も解消されなかった。すべからく在日コリアンが、自力でこうした民族差別と闘うほかなかったのである。 1970年代以降、韓国において「民主主義」獲得のための苛烈な闘いが始まったが、日本においても在日コリアンによる「人権」獲得の闘いが開始された。1970年代からの就職差別撤廃運動や公立学校教員・地方公務員採用運動、80年代の指紋拒否・外登法改正運動や民族教育権を求める運動、90年代の在日戦後補償運動および地方参政権運動をへて、いま新たな段階を迎えた。すなわち、1990年を前後して急増している移住労働者・移住者と力を結集して、国際人権条約に基づく「外国人・民族的マイノリティの人権基本法」の立法化を実現することであり、そのためにはまず、地域社会の「住民」として住民自治・地方自治への参画をかちとることである。 日本は、外国人登録者数が191万人を超え、すでに多国籍・多民族社会へと変貌しつつある。多くの自治体は、外国人に対して行政サービスを日本籍住民と等しく提供するだけではなく、「外国人市民代表者会議」の設置、「住民投票権」の保障、民族学校・外国人学校への助成、門戸開放のための「特区」申請など、外国人の「住民」としての地位と権利を保障する施策を始めている。こうした自治体の取り組みは、「国民/外国人」という絶対的二分論に基づく既存の法制度の壁に風穴をあける先進的なものであり、それを支えるものは「外国人が地域社会に生活基盤を置き、義務を果たす重要な構成員である」という素朴かつ確固たる生活実感からである。 ◆ 2001年9・11以降、憎悪と敵意、戦争と報復が世界を席巻し、さらに2002年9・17(日朝首脳会談)以降、日本社会においては排外主義、軍事主義が加速されている。 そのような中にあって、私たち日・韓・在日の市民・弁護士・研究者は、本日東京において、定住外国人の地方参政権について、その可能性と困難性を率直かつ真摯に討議した。そして私たちは、この課題を共に担っていくこと、それを実現していくことを確認した。なぜなら、日本と韓国において定住外国人の地方参政権が実現されることは、「多民族・多文化共生社会」構築への第一歩であり、東アジアにおける「和解」と「平和」の礎になると確信したからである。 来年(2005年)の8月、アジア―日本と韓国は、戦後/解放後から60年を迎える。それまでにこの共同の課題が実現されることを願って、私たちは今後、日本と韓国においてさまざまな共同の取り組みを開始していくことを、ここに表明する。 2004年11月7日 11・7東京シンポジウム参加者一同 定住外国人の地方参政権を実現する日・韓・在日ネットワーク | |||
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