食品安全委員会専門調査会のBSE対策の答申案に対する見解
 
2005年03月29日 フォーラム平和・人権・環境

 

 牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しを審議してきた食品安全委員会プリオン専門調査会は3月28日、20ヶ月齢以下の牛を検査の対象から外すことなどを容認する答申案をまとめました。これを受け、同委員会は今後、約4週間の意見募集を行った後、4月末にも正式に答申する予定になっています。
 平和フォーラムは、これまで食の安全については慎重に審議し、拙速な結論を出すべきではないと同委員会等に要請を行ってきました。しかし、今回の答申案は、いまだBSEに関して科学的に未解明な部分が多いなかで決定したものであり、専門調査会の複数の委員のなかからも、「時期尚早」の意見も強く出されました。
 とくに、今回の全頭検査の見直しは米国からの牛肉輸入禁止措置の解除の圧力に応えるタイミングで出されたものであることは明らかです。
 私たちは今回の答申案に反対し、正式な答申及びその後に続く米国産牛肉の輸入解禁の動きに対して、下記事項を強く求めていきます。
1. BSEの原因等はいまだ未解明な部分が多く残されています。答申案にも「特定危険部位(SRM)の除去に関する監視体制の構築、牛をと畜する際のピッシングの廃止、飼料対策を含めた対策強化がこれから実施される予定であり、月齢見直しはこれらの一連の対策の実効性が確認された後に行うのが、合理的判断である」と付記されています。さらに、検査緩和をおこなうと、若齢牛での検査ができずに、検査感度を改良する技術開発にも支障が出てくることが予想されます。
  このようなことから、全頭検査の緩和を行うことは時期尚早と言わざるを得ません。食品安全委員会において、再度、こうした意見を真摯に検討し、慎重な審議を行うよう強く求めます。
2. 今回の答申案が直ちに米国産牛肉の輸入再開に結びつくことのないように強く求めます。米国産牛肉については、月齢の判定方法や、飼料の管理、SRMの完全除去などに強く疑義がもたれています。日本と同等の検査体制を求め、これらに応じない場合は輸入再開をおこなわないことを基本とすべきです。食品安全委員会が政治的圧力による拙速な結論を出すならば、消費者・市民の食の安全に対する信頼は完全に失墜してしまいます。広く消費者・市民等の意見を受け止めることを求めます。
3. 私たちは、今後、上記の審議にあたっては、消費者・市民の声を尊重し、多角的な視点から慎重に審議を進めることを強く求めるとともに、様々な場を通じて広く意見・要望を提起していきます。



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