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テロ対策特措法期限切れに際しての声明

2007年11月 1日

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フォーラム平和・人権・環境事務局長 福山真劫

 テロ対策特別措置法が11月1日をもって期限切れを迎えた。これによってインド洋上で2001年12月から続いてきた、海上自衛隊による米艦隊などへの給油活動の根拠を失う。政府は、補給部隊に対し撤収命令を出すとしており、現在インド洋上で補給活動を行っていた補給艦「ときわ」と護衛艦「きりさめ」が帰途につく。

 平和と民主主義、人権尊重の憲法理念の実現を追求し、日本中の多くの仲間と取り組みを進めてきた私たち平和フォーラムは、「武力で平和はつくれない」と主張し一貫して自衛隊の海外派兵、米軍支援の補給活動に反対してきた。平和フォーラムは、この主張が正しいことを確認し、政府がもくろむ「給油新法」についても成立阻止に向けて闘いを強化する。

 7月の参議委員選挙に大敗した安倍政権が崩壊した。この間、政府自民党の進めてきた新自由主義改革は、国民の、そして地域の経済格差を増大させた。「美しい国日本」を標榜する安倍内閣は、国会内での圧倒的多数をもって、強硬に教育基本法の改悪や防衛庁の省昇格などをすすめた。アメリカと一体となったイラク戦争への自衛隊派遣、そして憲法改正や集団的自衛権行使への言及など、戦前を彷彿とさせる政治姿勢や手法は、経済・地域格差に揺れる国民の信頼を失った。テロ特措法の期限切れは、民主党・社民党を中心に野党勢力の結集による政治的勝利であることは間違いないが、武力によるアメリカの世界戦略に追随し、戦力の行使も辞さないとした安倍政権の政治姿勢に対して、戦後一貫して憲法9条の中にいた国民の平和への思いがいかに強いものであったかを象徴する事実なのである。

 6年近く続いてきた補給活動は、794回にのぼり無償提供した燃料は48万キロリットルを超え、総額220億円を超えている。この燃料の多くは「テロとの戦い」に使われた。平和フォーラムは、アフガニスタンの現実から「テロとの戦い」を検証する必要があると考える。 9割以上が農民・遊牧民であるアフガニスタンでは、何年も続く干ばつの被害によって、国民の多くが飢餓の恐怖に襲われている。その様なきびしい生活の中に、「テロとの戦い」と称する爆撃が行われてきた。多くの市民が誤爆によって命を失っている事実がある。そのことが反米感情をさらに醸成し、タリバーン勢力は支持を拡大している。事実は、アフガニスタンに対するアメリカの侵略戦争に違いないのである。イラクにおいても同様の状況が進んでいる。大量の兵力と兵器を導入して、今なお国民生活の安全が保てない状況は、武力による和平構築の限界を示している。

 「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決議した。」として、戦争を放棄し、国の交戦権と戦力の保持を否定した日本国憲法。この理念に基づいて日本は、どのように世界平和に貢献すべきなのか、国民的議論を行う状況に来ている。イラクからの米軍撤退も時間の問題との声を聞く。アメリカがこの間追求してきた世界戦略は、事実上崩壊し「テロとの戦い」も支持を失いつつある。

 日本政府は、イラクから航空自衛隊を早期に撤退させるとともに、武器によらない国際貢献のあり方を、国民世論とともに徹底して議論すべきである。平和フォーラムは、そのことを日本政府に強く要求する。

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