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新宿御苑でのPAC3車両展開への抗議声明

2008年1月18日

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フォーラム平和・人権・環境事務局長 福山真劫

 防衛省は1月14日夜から15日午前にかけて、東京都新宿区の新宿御苑に、迎撃ミサイル・PAC3の関連車両を展開し、ミサイル発射地点としての適応性調査を実施しました。自衛隊が戦時を想定して、自衛隊施設以外の公有地に展開したことに対して、平和フォーラムは強く抗議します。

 PAC3ミサイルは、イージス艦に搭載するSM3ミサイルとともに、弾道ミサイル防衛(MD)の中心兵器です。敵の弾道ミサイルを、SM3が大気圏外で、PAC3が近距離で迎撃します。PAC3部隊はミサイル本体を搭載した発射機車両のほかに、指揮車両・レーダー車両・通信車両などで構成されています。防衛省は07年度から10年度までに全国16か所の基地に、PAC3を配備する予定です。既に入間基地(埼玉県)と習志野基地(千葉県)への配備が完了し、今年度中に武山基地(神奈川県)、霞ヶ浦基地(茨城県)への配備が予定されています。

 PAC3は通常は基地内に置かれていますが、戦時には都市部に展開します。今回の調査は、戦争が始まった場合に、首都機能を防衛するためのPAC3の展開地点としてどこが適当なのか、その候補地を探すためのものです。そのため調査では、ミサイル発射機本体は使用せずに、通信車両など数両と隊員50人が参加したようです。

 防衛省は今後も、都内各地の発射地点候補地で同様の調査を実施し、発射地点決定後は、ミサイル発射機本体を使用した展開訓練を行うとしています。自衛隊はこれまでにも、小規模の行進訓練や山岳訓練、記念日パレードなどで公有地や公道を使用してきました。しかし、戦時を想定した調査や展開訓練を公有地で実施した例はありませんでした。

 防衛省は今回の調査を、通常の活動であり特定の法的根拠は必要ないとしています。また新宿御苑の管理者からは許可を得ているものの、新宿御苑がある新宿区や東京都に対しては、事前の通告を行っていないとのことです。

 防衛省の解釈を認めてしまえば今後、法的な根拠もなく、戦争を想定したPAC3の展開訓練が公園などの公有地で行われてしまいます。通常の訓練という名目で、国会での承認もないままに、防衛省・自衛隊の独自の判断で、戦争の準備が開始されてしまう危険性もあります。また自治体への通告すら行われないのは、住民自治権の侵害です。

 PAC3の発射地点適応調査や、その後に行われる展開訓練は、市民の日常生活に戦時を持ち込むものです。その目的が、あたかも戦争が始まるかのような危機意識を市民に持たせること、本来は自治体と住民が持つ平和に生活する権利よりも国防を優先させること、それによって国家による市民生活の統制を強めることにあるのは明らかです。日本政府は、PAC3の展開訓練だけではなく、国民保護法に基づく実働訓練や、民間港湾への米軍艦船の入港などを通して、日常への戦時の持込を進めています。こうした「戦争する国づくり」に対して、平和フォーラムは強く反対します。

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