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「宇宙基本法」の成立に関する声明

2008年5月22日

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フォーラム平和・人権・環境事務局長 福山真劫

 「宇宙基本法(案)」が、自民・公明・民主3党の合意のもと、衆議院に提案され、僅か2時間ほどの審議で5月13日、本会議において可決し、同日参議院に送付されました。参議院においても、自民・公明・民主3党は、社民・共産両党の反対を押し切って5月21日、本会議において同案を可決成立させました。
 米ソ主導で行われてきた宇宙開発競争は、現在、多くの国の参加を見て、軍事・民事の産業資本の本格的参入を待つ巨大市場と化しています。人類の発展に期すべき宇宙開発は、大きくその姿を変えようとしています。

 このような情勢の中にあって、日本は、1969年に衆・参両院において全会一致で決議された「宇宙の開発・利用は、非軍事・平和の目的に限定する」との条項に従って、宇宙開発を、宇宙航空研究開発機構などの公益法人主導で行ってきました。今回の「宇宙基本法」は、第3条及び第14条において「宇宙開発利用は、我が国の安全保障に資する」と規定され、これまでの日本の宇宙開発への原則的姿勢を大きく変え、逆戻りさせるものとなっています。

 平和フォーラムは、この「宇宙基本法」の制定は、第2条に「日本国憲法の平和主義の理念にのっとり、行われるものとする。」との規定があるものの、「宇宙の軍事利用」に道を開くこととなり、決して許されないと考えます。米軍再編という名の日米の軍事一体化の中で、MD(ミサイル防衛)が現実化し、SM3やPAC3の設置が進んでいます。この実効性に乏しいMDは、宇宙衛星の探査能力と一体となることで、防衛という名のもとでの軍事的緊張を高めることとなります。「宇宙基本法」は、「宇宙の軍事利用」を具体化する重大な危険性をもつものです。

 また、第16条に民間事業者の投資を促進する優遇税制の施策を規定するなど、商業目的の利用に大きく道を開くものとなっています。宇宙開発には、まだ未知の分野や克服すべき課題が多く科学探査や学問的研究の分野であり、純粋に研究対象として人類の進歩に寄与すべきものと考えます。研究分野として未開拓な「宇宙」に、産業資本の安易な参入を許すことに、大きな危惧を抱かざるを得ません。

 平和フォーラムは、「宇宙基本法」が有識者の意見表明の場もなく、国民的議論もないままに決定されたことに抗議の声を上げるとともに、宇宙開発・利用については、憲法理念に基づきあくまでも人類の進歩に寄与する平和利用を追求するとともに、軍事利用への道に踏み込むことのないよう取り組みを一層強化することとします。

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