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海上自衛隊のソマリア派遣の準備に対する抗議声明

2009年1月29日

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 1月28日、麻生太郎首相は、浜田靖一防衛大臣に対して、海上警備行動発令を前提に海上自衛隊派遣準備を急ぐよう指示することを決定しました。 

 平和フォーラムは、この決定に対して断固反対の意思を表明します。

 ソマリア海域に出没する海賊は、統一政府のない分裂したソマリアの国家問題や、そのような状況を悪用して漁業資源を根こそぎ奪い取っていく外国漁船の横行など、幾多の理由から収奪行為を余儀なくされていると考えられます。

 平和フォーラムは、日本政府が、ソマリアの国民生活への経済支援および統一政府の樹立とソマリア国民の自治の回復のための努力を、直ちに実行することを求めます。ソマリアの海賊を武力で押さえるのではなく、その背景となっているソマリアの悲劇を解決することが、憲法の要請する国際貢献であると考えます。

 自衛隊法82条に規定する海上警備行動は、日本国沿岸の警備行動を想定するものであり、その考え方は、平和主義を規定した日本国憲法及びその下に規定された専守防衛を基本とする自衛隊法の理念を越えるものであってはなりません。また、武器使用についてもあらゆる状況が想定される中で、正当防衛・緊急避難との制限を超えることが懸念されます。ソマリアの首都モガディシオでは、ソマリア暫定政府を支援するアフリカ連合ソマリア基地に対する自爆テロも発生し、反政府活動が活発化しています。そのような情勢の中では、海賊と反政府組織の別もつきづらく、憲法の禁ずる「武力行使」をもまねきかねません。海賊との戦闘行為に発展した場合は、人質を殺傷する懸念もあります。これまでのソマリアの海賊は、捕縛した船員に危害を加えたことはありませんが、戦闘行為に発展するなどした場合は、捕縛された船員に危害が及ぶことも想定されます。

 来日した、イエメン沿岸警備隊アルマフディ作戦部長は、「海上自衛隊派遣は効果がない」と断言しています。年間2000隻が通過し1200㎞におよぶ海岸線を持つソマリア沖での海上警備活動は、物理的にも困難であると考えられます。アルマフディ作戦部長は、海上自衛隊の派遣ではなく、イエメン沿岸警備隊の警備活動への支援を要請しています。エジプト、イエメン、ジプチなどの沿岸諸国は、海賊対策への沿岸諸国会議を開催する方針と言われ、沿岸諸国の警備行動への支援が有効と考えられます。

 また、1992年に派遣された「PKOソマリア活動」の中心であった米国は、2008年12月に「安保理決議1851」を提案・可決させ、海賊対策のためにソマリア領土内での軍事行動も容認させました。今後の米国の出方次第では、イラクやアフガンと同様に米国の軍事行動に巻き込まれる可能性も否定できません。

 平和フォーラムは、各国の諸行動に負けじと同じ地平に立って行動するのではなく、日本国憲法およびソマリア国民が要請するところの、武力によらない平和な国際貢献を模索されることを強く要請します。

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