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第41回食とみどり、水を守る全国集会特別決議

2009年11月28日

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WTO・FTA交渉における農畜産物貿易自由化に反対する決議

 

 2001年から始められた世界貿易機関(WTO)交渉は、農業分野を中心として、先進国と途上国、輸出国と輸入国の対立が続き、当初の予定を大幅に越えて交渉が続いています。昨年7月にもインド・中国とアメリカの対立から決裂し、中断していましたが、アメリカの政権交代による交渉体制が整ったとして、11月30日からジュネーブで閣僚会合が開かれます。そして、2010年中に最終決着をめざすとしています。
 しかし、依然として各国の対立の溝は深く、交渉の行方は不透明なままとなっています。昨年来の金融経済危機が続く中で、経済立て直しのためにもWTO交渉推進が唱えられています。しかし、これまで自由化の恩恵は、米国など一握りの国にしかもたらされず、多くの途上国の農業や様々な産業が破壊されてきました。そうした問い直しをすることなく、自由貿易一辺倒の交渉を再開させようとしていることに、私たちは強く反対します。
 とくに農業分野においては、関税率の大幅削減、重要品目数の制限など、日本等の輸入国にとって極めて厳しい交渉が予想されています。しかし、途上国を中心とする人口増加、中国やインド等の経済発展による食料需要の増大、地球規模の気候変動による干ばつなどの多発、バイオ燃料の原料としての穀物の需要増大、農地面積の縮小、水不足の深刻化、土壌の劣化等により、世界は明らかに食料不足の時代に入っています。いま世界には10億人以上の食料不足に苦しむ人々がいます。穀物価格の高騰は今後も中長期的に続くと予想されています。こうした地球規模での食料問題を解決するためには、自由貿易の拡大ではなく、各国が生産資源を最大限活用して自給率を高めながら、共生・共存できる「新たな貿易ルール」が必要です。
 WTO交渉が停滞する一方で、二国間自由貿易協定(FTA・EPA)交渉が進められてきました。日本はこれまでの東南アジア諸国との協定締結、農業大国のオーストラリアとの交渉継続に加え、今後はアメリカ、EUとの交渉開始が主張されています。FTAはWTO以上に、市場経済の論理をむき出しにして自由貿易を進めようとするものです。また、低開発国を排除することで、世界の貧富の格差拡大を招くことも指摘されています。
 新政権の中心の民主党政策では、食の安全・安定、食料自給率向上を念頭に置きながらも、アメリカやEUとのFTA交渉推進を掲げています。しかし、農業大国のアメリカなどとのFTAは、日本農業に壊滅的な打撃を与えるものであり、それは、食料や地域経済にも大きな影響をもたらします。
 こうしたことから私たちは、日本政府に対し、WTOやFTA交渉に臨むにあたって、自由化が世界の食料・農業問題の解決に逆行してきたことなど、これまでの貿易自由化がもたらしてきた影響について徹底的に検証し、改めて貿易のあり方について問い直すことを求めます。
 また、安全な食料を安定的に供給するには、国内農業の維持発展が欠かせません。そのため、WTOやFTAによる農畜産物の市場開放に反対してともに運動を進めることを、広く消費者・市民のみなさんに訴えます。
 以上、決議します。
2009年11月28日
第41回食とみどり、水を守る全国集会参加者一同

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