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最高裁の朝鮮高校差別を適法とした判断に抗議する

2019年8月29日

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 最高裁の朝鮮高校差別を適法とした判断に抗議する

2019829

フォーラム平和・人権・環境

 

共同代表 藤本泰成

 

 「朝鮮高校生を無償化の対象外とした文部科学大臣の判断は、裁量権の範囲を逸脱したものとはいえず適法」とする東京高裁判決を不服とした東京朝鮮中高級学校卒業生などの上告に対して、最高裁第三小法廷(山崎敏充裁判長)は、827日付けで学校側を敗訴させた一、二審判決を支持し、東京朝鮮中高級学校卒業生らの上告を退ける判断を下した。「朝鮮学園を支援する全国ネットワーク」を組織し、在日コリアンの民族教育の権利を支持・支援してきた平和フォーラムは、判決の不当性に対して強く抗議する。

 民主党政権下において2010年度から「高校授業料無償化制度」が導入された。これにより、1979年に国連の社会権規約を批准して以来、日本政府が継続してきた中等・高等教育漸進的無償化条項に係る規定の留保が解除された。外国人学校も含めて全ての高校生がその対象となることは明らかだった。しかし、朝鮮学校だけは指定審査手続が中断された。2012年の12月に発足した第二次安倍政権は、拉致問題の進展がない、朝鮮総連が朝鮮高校の教育内容、人事、財政に影響を持っているなどとして、2013220日に、朝鮮高校を対象とする規定を、文科省令改正で削除し、朝鮮高校を授業料無償化制度から完全に排除した。

 平和フォーラムは、在日コリアンの歴史的経緯と民族教育の権利から鑑みて、文科省の措置と今回の最高裁判断には、絶対に承服できない。

 2018830日の国連人種差別委員会における日本に対する定期報告書は、第22パラグラフにおいて、「委員会は、コリアンの生徒たちが差別なく平等な教育機会を持つことを確保するために、高校就学支援金制度の支援金支給において「朝鮮学校」が差別されないことを締約国が確保するという前回の勧告を再度表明する」とした。日本政府の、行為が明らかに差別であることを、国際社会は明確にしている。

 東京朝鮮中高級学校「高校無償化」裁判弁護団は、この問題の理解のために連続学習会を開催してきた。その中で鄭栄恒・明治学院大学教授は、「無償化の理論と目的から言えば、負けるはずのない裁判」「在日朝鮮人の民族教育に対する偏見や差別は、長い時間をかけて作られてきているので、そういった日本社会を反省していくことを市民社会に訴えていくことが決定的に大事だと思う」と話した。

 

 グローバル化する世界は、多文化・多民族共生に向かっている。日本は単一民族国家であるとして、教育が日本国民の形成を目的とし外国籍住民を無視し続けてきた日本社会も、現在の状況から逃れることはできない。法が、社会の正常な進化を妨げてはならない。私たちが、偏見と差別を乗り越えて、新しい社会をアジアの各国とともにつくり出していくためには、在日コリアンの権利問題は重要な課題だ。平和フォーラムは、在日コリンアを含め、全ての外国人に対する差別の撤廃と権利の伸長を求め、真の多文化・多民族共生の社会をめざして、今後も全力でとりくむ。

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