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「組織犯罪処罰法改正案」いわゆる「共謀罪」の閣議決定に対する抗議声明

2017年3月21日

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「組織犯罪処罰法改正案」いわゆる「共謀罪」の閣議決定に対する抗議声明

フォーラム平和・人権・環境
     (平和フォーラム)
    共同代表 福山真劫
         藤本泰成

 3月21日、安倍内閣は「組織犯罪処罰法改正案」を閣議決定した。安倍政権は、過去3度廃案となった、いわゆる「共謀罪」に関して、「テロ等準備罪」と称して、「組織犯罪処罰法」への導入を進めている。安倍首相は、「テロ等準備罪(共謀罪)を成立させなければ、テロ対策で各国と連携する『国際組織犯罪防止条約』が締結されず、2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催できない」と主張しているが、国連の立法ガイドは、条約締結に共謀罪などの新たな制度の導入を条件としていない。また、安倍首相はテロ対策を主張するが、国連の立法ガイドでは、対象は経済活動を行う越境的犯罪組織であり、「政治的テロリストグループ」を含まないとされている。政府の説明は破綻している。
 日本は「航空機内の犯罪防止条約」「航空機不法奪取防止条約」「爆弾テロ防止条約」などテロ対策の主要な13の条約全てを締結している。国内法においても、「爆発物取締罰則」「内乱予備陰謀罪」「外患に関する予備陰謀罪」「私戦予備・陰謀罪」「殺人予備罪」など、テロの常套手段の多くに対応している。殺人や放火、強盗やハイジャックなど重大犯罪は予備・準備行為でも罰することができることになってる。
 「組織犯罪処罰法改正案」が成立するならば、言葉が犯罪とされ、思想が犯罪とされる。組織的犯罪集団の定義も曖昧で、平和や人権問題にとりくむ労働組合や市民団体は、組織的犯罪集団として認定される可能性が高い。通信傍受や会話傍受もあたりまえとされプライバシーは侵害される。自首に対する刑の減免は「密告」を奨励し、日本社会を監視社会へと変貌させる。明日の座り込みの話しが、組織的威力業務妨害の共謀となる。辺野古のキャンプシュワブのゲート前にコンクリートブロックを積み上げたとして威力業務妨害に問われた、山城博治沖縄平和運動センター議長の長期にわたった不当な勾留は、共謀罪成立後の社会を想像させるものだ。市民団体や労働組合の憲法に基づく正当なとりくみを萎縮させる効果を期待しているとしか考えられない。
 1925年に「国体ヲ変革シ又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的」として結社を組織したり、それに加入した者、国体変革等の目的実行のための協議をした者、目的実行や目的達成のための犯罪を煽動した者、目的達成のための利益供与を行った者を処罰するために成立した「治安維持法」は、緊急勅令という暴挙によって1928年には最高刑に死刑を導入し、当初の目的を拡大し政党の政治活動、労働組合運動、文化運動、学術活動、宗教活動など、国体の護持と戦争の遂行を目的に権力に抗する者たちを徹底して弾圧した。検挙された者は6万7223人、起訴された者は6024人と言われてる。
 「組織犯罪処罰法改正案」いわゆる共謀罪は、新たな「治安維持法」と言える。オリンピックとテロ対策を持ち出して国民を欺く安倍政権の共謀罪導入の真の目的は、市民の活動を監視し、憲法に基づく自由な政治活動を取り締まることにある。安倍政権は、明治維新以降の侵略戦争と植民地支配の歴史とそのことを支え市民社会を弾圧した権力構造の問題に学ぶことなく、権力の強化をめざしている。
 平和フォーラムは、安倍政権の企みを決して許さず、「組織犯罪処罰法改正案」いわゆる「共謀罪」の廃案に向けて、全力で取り組んでいくことを確認する。
 

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