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小池都知事の朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付とりやめに対する抗議声明

2017年9月 1日

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2017年9月1日

 

小池都知事の朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付とりやめに対する抗議声明

 

フォーラム平和・人権・環境

代表 藤本泰成

 

 小池百合子東京都知事は91日、関東大震災で虐殺された朝鮮人犠牲者の追悼式に対して例年行ってきた追悼文の送付をとりやめた。825日の記者会見でその理由を問われた小池都知事は「これまでにも都知事として、関東大震災で犠牲となられた全ての方々への追悼の意を表してきた。全ての方々への慰霊を行なってきた」と説明した。しかし、1973年に民間団体が建立し現在都が所有している横網町公園の朝鮮人犠牲者追悼碑に記載されている「あやまった策動と流言蜚語のために六千余名にのぼる朝鮮人が尊い生命を奪われた」事実を、こうした事態を再び起こさないための責任を負う行政として東京都はどのように考えるのか。関東大震災という自然災害で亡くなった人々と、差別を背景に意図的に人の手で虐殺された人々とを「犠牲となられた全ての方々」という言葉でひとまとめにすることは明確な間違いである。

 明治維新によって「近代国家」としてのスタートを切った日本は、日露戦争・第一次世界大戦の勝利のなかで1910年には朝鮮半島を一方的に併合し植民地支配を始め、1915年には中国に対し「対華二十一箇条要求」を突きつけた。1923年の関東大震災当時の日本は、海軍力を背景に膨張政策を展開している。福沢諭吉の「脱亜論」にある、「其支那朝鮮に接するの法も隣国なるが故にとて特別の会釈に及ばず、正に西洋人が之に接するの風に従いて処分す可きのみ。悪友を親しむ者は共に悪名を免かる可らず。我れは心に於て亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり」との考え方が日本社会に浸透していく時期と重なる。

 そのような社会情勢の中で形成されたアジア蔑視の国民感情を底流に、大震災という社会的混乱をきっかけとして「朝鮮人が暴動を起こした」「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのデマが広がり、警察・軍隊や扇動された民衆によって組織された「自警団」などによって朝鮮人や中国人、さらには労働組合活動家などが虐殺された。この虐殺事件を否定する研究者はいない。歴史的事実として明確に認識されていることは明らかだ。

  今年3月、自民党の古賀俊昭都議会議員が、碑文にある殺害された人数に明確な根拠がないなどとして、追悼の辞を発信すべきではないと発言した。そのことを理由に追悼文の送付を拒むことは、歴史的事実を否定する行為であり、歴史修正主義と言わざるをえない。

 小池都知事は、舛添要一前都知事が決定した「東京韓国人学校増設用地貸与」についても白紙撤回しており、きわめて差別的だ。小池都知事が関係する「都民ファーストの会」の野田数代表や「日本ファーストの会」代表の若狭勝衆議院議員も、これまで差別的発言を繰り返している。小池都政の本質がそこにあることは明らかだ。

 平和フォーラムは、都知事の朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付とりやめに関して、日本社会として歴史的事実をしっかりと受け止めながら、東アジアの人々との信頼と友好、そして平和な未来を築き上げていくうえで、決して許されるものではないと考え、強く抗議する。

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