WTOルールを見直し自給率向上を!
−FAOに対しアジア・太平洋のNGO協議会が勧告
国連食糧農業機関(FAO)のアジア・太平洋地域総会が横浜市で8月28日〜9月1日に
開かれたのに合わせ、同地域のNGO(非政府組織)/CSO(市民社会組織)の協議会
が8月28日、29日に同市内で開かれ、アジア地域から30ヶ国、250人が参加しました。(う
ち海外からは約100人参加。国内NGOとしてフォーラム平和・人権・環境からも代表参
加)。
FAOは、1996年に開かれた世界食料サミットで、世界の8億人の栄養不足人口を20年
間で半減させると宣言しましたが、その後のWTO(世界貿易機関)による農産物の自由
貿易が進むもとで、アジア各国の農業生産は縮小化するとともに、貧富の差が拡大し、ま
すます食料不足に苦しむ人々が増えている実情が次々と訴えられました。
こうした声を背景として、NGO協議会はFAO地域総会に対する勧告をまとめ、その
うち、「貿易政策を新たに方向づけること」の項目で、「国内の食料自給率を向上させるこ
とが食料安全保障の達成の第一義的な目標とすべきだ。外国貿易は、国内生産を奪い取る
ものではなく、補完すべきものだ。」「農業の多面的機能は、貧困の撲滅や食料安保の基礎
となり、国土・自然環境の保全、農村社会の維持につながるものであり、経済効率で判断
してはならない」などと、WTOの再交渉を前にして、自由化促進に反対することで一致
しました。
また、遺伝子組み換え食品についても、日本の消費者団体を中心に問題点の指摘が相次
ぎ、まとめのなかに「消費者がGMOを内容物とした品物がどの程度出回っているかを知
るため、厳格な表示制度を実施すること」も盛り込まれました。
その他、「生産資源への女性の平等なアクセスの保証」「持続可能な農業を主流にするこ
と」「資源の改革」「食料の緊急事態への備え」などもまとめられ、9月1日にFAOの閣
僚会合に提起されました。