憲法審査会レポート、2026年
2026年06月26日
憲法審査会レポートNo.75
2026年6月24日(水)第221回国会(特別会)
第6回 参議院憲法審査会
【アーカイブ動画】
https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=9123
【マスコミ報道から】
参院憲法審査会 自民など4党提出の国民投票法改正案が審議入り
https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10015158311000
参院憲法審、緊急集会巡り討議 国会機能の代替可能期間が争点に
https://news.yahoo.co.jp/articles/767959f842147a9d45b156eeca25eb76385d8275
自民、緊急事態条項訴え 立民「憲法私物化」―参院審査会
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026062401011&g=pol
自民「喫緊」vs維新「道草」 参院合区解消の改憲、与党でも乱れ
https://www.asahi.com/articles/ASV6T2SY7V6TUTFK00CM.html
【参考】
<社説>憲法審査会議論 改憲前のめりはいけない
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-5326878.html
【傍聴者の感想】
今回の審査会では、緊急事態対応について各会派からの立場が表明されました。
各党とも日本国憲法第54条2項に示す「参議院の緊急集会」をどう扱うかで意見が割れています。緊急集会の限界を問いながら権限を柔軟にすることで、国会議員の任期延長や選挙実施の延期を可能とする解釈が説明された一方で、緊急集会の活用のみで法の支配と立憲主義は守られるという主張も表明されました。
また他方で、参政党は憲法に自衛隊を明記し作戦行動を付与すべきであると同時に、緊急事態において閣僚や国会議員にスパイ防止法を適用させ、国家存亡にかかる機密情報を保持しなくてはならないと述べました。先の国家情報会議設置法の成立といい、日本をまたも戦争の道へ導かせるものではないかと疑念を持たざるを得ません。
「国民主権の観点から」、「国民の命と暮らし、財産を守るため」……。
審査会では聞こえのいい言葉がよく出たが、これに乗じて時の政権による権力乱用を許してはいけないと思います。主権者である私たち自身が、政治家の言葉をしっかり見極め、改憲ありきの議論に歯止めをかけるべきではないでしょうか。
審査会終盤では、「日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案」の趣旨説明が新藤義孝・与党筆頭幹事(自民党)からなされ、これに関する質疑応答は後日行うこととなり、散会しました。
2026年6月25日(木)第221回国会(特別会)
第11回 衆議院憲法審査会
【アーカイブ動画】
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=56356
※「はじめから再生」をクリックしてください
【マスコミ報道から】
衆院憲法審査会 参院「合区」などテーマに集中的な討議
https://news.web.nhk/newsweb/na/na-k10015159601000
衆院憲法審査会 参議院の「合区」テーマに集中討議 自民・国民・参政が憲法改正による合区の解消に前向きな姿勢示す
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/2757055
自民、合区解消へ改憲主張 衆院憲法審、中道は慎重
https://www.jiji.com/jc/article?k=2026062500125&g=pol
衆院憲法審で参院選「合区」解消を議論、改憲勢力内で意見分れる 自民は議論加速呼びかけ
https://www.sankei.com/article/20260625-CP5U6CJ4X5LWPIVK4HDJPH76HA/
【傍聴者の感想】
本日は参議院選挙における合区の解消が討論のテーマとなりました。
これまでに島根県と鳥取県、徳島県と高知県が「合区」となり、参議院選挙が実施されています。昨年の参院選でも東京選挙区と福井選挙区の1票の格差は3倍以上に開いており、このまま地方の人口減少が進めば、今後も「合区」が行われることが予想されます。
これについて、「投票価値の平等の実現には、憲法の地方自治をめぐる条項には、民意をどう反映するかをめぐる規定がない。飛び地合区をふせぐためにも民意の反映をめぐる条文を追加すべき」(自民)、「投票価値の平等の実現は選挙制度をめぐる唯一の価値基準ではない。合区解消と憲法の問題は別。まずは参議院の選挙制度について議論すべき」(中道)、「1票の価値の平等を実現するためにも、参院選は全国を11ブロックにわけて選挙すべき。道州制の実現にもつながる」(維新)、「投票終了時間を前倒しにしている自治体が増えている。電子投票、インターネットの活用で投票環境を整備すべき」(みらい)、「合区は自民党の党利党略で導入された。参議院は比例代表を中心とした選挙制度に」(共産)といった意見が出されました。
自由討論では、中道の西村ちなみ委員から「衆院の比例定数の削減を進める自民党には、参院選挙における1票の格差の是正を言う資格はない」という指摘があり、私も大いに賛同します。
他方、共産党の「比例区中心の選挙制度を」という主張には違和感を持ちました。たとえば、参議院の「沖縄の風」という会派に所属する2人の参議院議員は沖縄選挙区から選出され、まさに沖縄の代表として反戦平和を訴える役割を果たしています。「比例代表を中心とした選挙制度」になった場合、「沖縄の風」の参議院議員を通じて国会に届けられる沖縄の声が「全国」に埋もれてしまう事態をもたらさないでしょうか。「比例代表を中心とした選挙制度」は沖縄の人々の声を希釈してでも自党に有利な選挙制度下で参院選挙に臨みたいという、自民党のやり方を後押しするおそれがあるように思いました。
