【沖縄5・15平和行進 写真報告 その3】
■5月17日 
「5・15平和とくらしを守る県民大会」に3500人が参加
日米安保反対・米軍基地撤去で決意を固める


 5月17日、宜野湾市にある海浜公園野外劇場には、3日間の平和行進を終えたみなさんが、次々に集まってきました。午後4時、3500人の参加で「5・15平和と暮らしを守る県民大会」が始まりました。


●沖縄平和運動センター事務局長・山城博治さんの司会で、県民大会が始まりました。



●「米軍再編反対!」 「辺野古新基地建設を許さないぞ!」 「静かな生活を返せ!」


●演壇と会場が一体になってシュプレヒコールです。


●青いゼッケンは全水道の仲間のみなさん。


●こちらは、長崎県平和運動センターのみなさんです。


●自治労・大阪市職ユース部のみなさん。お手製の横断幕を持って行進しました。





●主催者を代表して沖縄平和運動センター議長の崎山嗣幸さん(県議会議員)があいさつ。

●主催者代表あいさつ
崎山嗣幸さん(沖縄平和運動センター議長・県議会議員・社民党)

 15日から3コースに分かれて3日間にわたる平和行進を貫徹されたみなさんに、心から敬意を表します。今回の平和行進と県民大会には、本土から2000人の仲間が参加しています。復帰から37年目、今年で平和行進は32回。多くの全国の仲間が運動を続けて、平和行進は脈々と続いてきました。心をこめて全国の仲間に感謝をいたします。
 みなさん! 平和行進をしてきたこの沖縄は、面積では日本の0.6パーセントですが、米軍基地の75パーセントが集中しています。いま辺野古への新基地建設や海兵隊の移転問題がおきています。圧倒的な多くの県民は反対しています。沖縄から米軍基地を無くすことが、県民の声です。
 昨日、前平和運動センター議長の新垣さんにお会いしました。「いま憲法9条と憲法25条が問われている」ということをおっしゃっていました。私たちもこうした問題意識をしっかりと持って、運動を前進させていかなければなりません。
 私たちは、全国の仲間の力を借りて、この沖縄を基地依存の街から脱却させなければなりません。私たちは全力でがんばります。




●連帯あいさつ
福山真劫さん(平和フォーラム事務局長)
 北海道から鹿児島まで、全国各地で闘っている仲間を代表して、連帯のあいさつをいたします。私たちは、3日間の行進を貫徹してきました。私たちは自分の胸に、何を刻み、何を決意して歩いてきたのでしょうか。沖縄の現実、基地の実態、その中で闘っている沖縄のみなさんの思いを、胸に刻むことができたでしょうか。1945年4月1日、米軍はこの沖縄に上陸しました。沖縄は地上戦の舞台となりました。多くの県民が沖縄戦で犠牲になりました。そして多くの自然が破壊されました。私たちは、絶対に戦争は許せないことを誓ったのではないかと思います。
 昨日私は、平和祈念公園の平和の礎から出発する南コースの出発式に参加しました。参加者の後ろに、平和の礎が並んでいました。犠牲者23万人の名前が刻まれていました。彼らの悲しみと怒りの声が、私たちに押し寄せているように感じました。「私たちの犠牲の上に、日本は戦争放棄と憲法9条を決めたのではないか!」と。
 しかし現実の日本はどうでしょうか。自衛隊が膨張を続けています。沖縄では米軍の占領が続いています。米国のブッシュ大統領が起こした戦争に協力するために、自衛隊はインド洋やイラクへ派遣されました。何たる様でしょうか。
 私たちは3日間の行進で、米軍基地の実態を見てきました。その沖縄に、さらにグアム移転協定により、辺野古に基地を建設しようとしているのです。本格的な闘いが始まると聞いています。辺野古の仲間たちは、「命がけで闘う」と決意を固めていると聞いています。今年から来年にかけてが、最大の山場になると思います。
 この3日間、身体全体を通して、決意を固めたと思います。憲法9条の改悪は許さない、日米安保体制を打破する、そのことを誓いたいと思います。また米軍再編は絶対に許さない。辺野古への基地建設については、沖縄と連帯して闘います。沖縄の基地、日本の基地、米軍であれ自衛隊であれ、絶対に縮小する、そうした決意も固めたと思います。また米軍の集団的自衛権の行使と、武器使用を認めない、海賊新法を成立させない、そうした決意も固めました。
 格差社会と戦争する国作りに向けて、麻生政権は暴走しています。この麻生自民・公明政権を、私たちの力で包囲しましょう。麻生政権を打倒しましよう。きょう、この地で、そうした決意を固めましょう。それが沖縄に来た、私たちの意味です。本日の集会を心に刻み、全国に帰って、平和のためにがんばりあいをしましょう。




●連帯あいさつ
山田剛さん(全国基地問題ネットワーク代表・北海道平和運動フォーラム代表)
 3日間の平和行進を貫徹し、県民大会に結集した仲間のみなさんに、心より連帯のあいさつを送ります。
 復帰から37年がたちました。当時の私は右翼的な青年で、「本土に復帰するんだ」という沖縄の仲間に誘われて、保守のパレードに参加しました。その時は、「米国は沖縄を返すのに、ソ連はなぜ北方四島を返さないのだ!」 という思いでした。
 しかし現在に至る流れを見るときに、「米国は民主主義の国だ」という人もいますが、実際には違うということを実感しています。自分で踏みつけた後でなければ信用しない。敵か、味方か、家来か。そうした分け方でしか見ない、そうではないでしょうか。
 とりわけ沖縄の人たちにとってみれば、戦前の日本は本土決戦のために、米軍をわざと沖縄に上陸させた。いままた、日本政府と米国政府の裏切りの中で、沖縄の人々の声が政治に反映しません。そのことは重大な問題です。
 基地の軽減、負担の軽減ということで、さまざまなことが行われています。しかし実際には、なんら沖縄の負担軽減にはなっていません。また軍縮の道へも歩んでいません。いま日本が行うべきことは、凶暴な米国を国際協調の方向へ戻していくことです。軍備によらない世界の恒久平和のために、基地をなくしていくことではないでしょうか。
 ブッシュ政権以降、日本政府は米国と一緒になって、世界の果てまで自衛隊を派遣しようとしています。これが日本の平和につながるのでしょうか。そんなことはありません。
 日本には、世界に誇る平和憲法があります。武力の行使を一切行わないという精神を、世界に広げていくことが求められているのではないでしょうか。
 米軍基地問題は、沖縄だけの問題ではありません。日本全国で、自衛隊が米軍と一体になって行動するための動きが続いています。一つ一つ、私たちの行動によって、止めていかなければなりません。日米軍事一体化、憲法の空洞化、戦争への道を許さない、そうした声を、一つ一つ広げていきましょう。全国から、闘いを広げていきましょう。





●歓迎あいさつ
伊波洋一さん(宜野湾市長)

 みなさん、こんにちは。宜野湾市長の伊波洋一です。第32回平和行進と県民大会に、全国各地、県内各地からご参加のみなさん。心から敬意と歓迎の思いを述べます。東・西・南、それぞれのコースのみなさんが、幟を掲げてこの会場に入るのを見ながら、これほど多くの幟のある集会は久しぶりだと感じました。一つ一つの幟に、それぞれの地元の思いが刻まれ、この沖縄で様々な組織が参加している。きょう参加のみなさんの後ろに、何万人もの人がいることを思うと、本当に勇気づけられます。
 沖縄の基地負担は戦後64年にも及びます。基地が無くなるかもしれないと希望を持った復帰からも、37年がたっています。私たちは基地撤去の思いを実現していきたいと考えています。辺野古での新基地建設や、宜野湾でも新たな基地建設が進もうとしています。新たな基地建設を阻止し、13年前に約束しながら実現していない普天間基地の返還や、もろもろの基地の返還を実現して、平和な沖縄を作っていきたいと考えています。
 毎年参加しているみなさんは、基地の外側が、大きく様変わりしていることにお気づきと思います。しかし変わらないのが基地なのです。日本政府は沖縄に基地負担を押し付けて日米同盟を維持しています。これが日米安保の形なのです。この現状を変えていかなければならないし、そのためには沖縄の声が、しっかりと政府に届かなければなりません。政府はその声を、米国に要求していかなければなりません。
 そのためにも、3か月以内に行われる衆議院選挙で、ぜひ政権交代を実現していく、そのことで基地の負担をなくさせていく。野党の候補をできるだけ多く当選させて、新しい政府を作っていく。その新しい政府のもとで、辺野古の基地建設を阻止し、普天間飛行場の即時返還を実現する。基地のない平和憲法の生かされる日本を作ろうではありませんか。64年間、沖縄は基地に支配されてきました。基地撤去は沖縄の力だけではできません。それを実現するチャンスが、やってくるのです。一緒に闘って、私たちの思いを実現しようではありませんか。




●政党あいさつ
照屋寛徳さん(社民党副委員長・衆議院議員)

 3日間、炎天下の沖縄で、5・15平和行進を貫徹し、本日の県民大会に結集された県内外の仲間のみなさんに、心から敬意を表し、連帯のあいさつをいたします。
 行進団のみなさん。復帰37年の沖縄の現実を、どのように感じましたでしょうか。私たちウチナンチューにとって、今年の平和行進は復帰37年目であるとともに、薩摩の侵攻から400年目、明治政府による琉球処分から130年目にあたります。琉球・沖縄にとって、大きな節目の5・15平和行進でした。
 みなさんは、基地を抱える沖縄への同情ではなく、岩国・相模原・厚木など、全国各地の闘いの現場から結集されました。私たちは本当の連帯を確立して、闘っていきましょう。
 いま沖縄の基地負担の軽減ではなく、米軍再編の名の下に沖縄の米軍基地の機能は、ますます強化されています。日米軍事同盟が強化されています。そうした中で、米海兵隊のグアム移転協定や、海賊対策法案のように、平和憲法を破壊する動きが強くなっています。私たち国民に、差別・貧困・格差を強制する麻生内閣を、みんなの力を合わせて打倒していきましょう。沖縄で、全国で、基地機能の強化を許さない闘いを、もっともっと大きく作り出していきましょう。その戦闘で、私たち社会民主党も、みなさんお一人お一人と連帯して、闘いを行います。がんばりましょう。


●政党あいさつ
糸数慶子さん(沖縄社会大衆党副委員長・参議院議員)
 みなさん、こんにちは。社会大衆党の糸数慶子です。きょうは沖縄だけではなく、全国各地から仲間のみなさんが結集されました。結団式からは4日間、行進は3日間、沖縄の各地をまわられたみなさんをみて、本当に心強く思います。多くのみなさんが平和を大切に考えて、沖縄の復帰を考えてくださることに、心から感謝します。
 沖縄は、平和憲法への復帰を望みました。しかしいま、憲法9条の平和主義だけではなく、25条の生存権すら脅かされています。平和行進に参加されたみなさんは、憲法を守らなければいけないことを、しっかりと感じたのではないでしょうか。
 私たちが復帰した年、多くの県民が、このような復帰でいいのかと考えました。いま復帰の密約が明らかになってきました。日本が米国に沖縄を売り渡した密約は、それが明らかになった今でも、日本政府は認めようとしません。本当の意味での平和憲法への復帰、核を持たない沖縄。しかし現実は、基地はそのままであり、県民の生活は、ますます苦しい状況に追い込まれています。さらに新たな基地を押し付けようというのです。こうした自公政権を変えて、新しい日本を作って、その中に沖縄があるということを、本日を起点に闘いを行いたいと思います。
 グアム移転協定、海賊対策法、基地の強化・・・。これらを打ち破るには、みなさんの力が必要です。新たな問題が次々にでてきますが、ひるまずに、みなさんと新たな闘いに進みたいと思います。社会大衆党は、みなさんと一緒に闘うことを誓います。




●来沖していた韓国の反基地運動・民衆運動メンバー4名があいさつ。


●こちらは日教組のみなさんです。全国各地から200人が参加しました。


●社会民主党全国連合・常任幹事の市川博美さん。


●黄色いゼッケンは全港湾のみなさん。


●先ほどの韓国のみなさんと、招聘(しょうへい)した沖縄市民グループのみなさん。


●県内外から3500人が集まりました。


●県民大会の「名物」となるか?八重山地区労のみなさんの「沖縄を返せ」。


●参加者も立ち上がり、肩を組んで「沖縄を返せ」を大合唱。


●先月、石垣島に米軍艦船が強行入港。市長を先頭に市民や労働組合が一緒になって反対運動に取り組みました。左の模型は米軍艦を模したものです。


●崎山議長の音頭で「団結がんばろう!」


お詫び
今回の「5・15平和行進」では、日程の都合から南コースに参加することができませんでした。そのためこのレポートに、南コースの写真を掲載することができませんでした。
南コースでの行進を貫徹された仲間のみなさん、ごめんなさい。


★写真報告 その1
★写真報告 その2
★写真報告 その3

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