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「沖縄から問う『平和、人権、いのち』-核も基地も戦争もない世界を!憲法理念の実現をめざす第50回大会(護憲大会)」開く

2013年11月 5日

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   憲法理念の実現に向けて全国でももっとも切実なとりくみを続けてきた沖縄県の那覇市の地で、「沖縄から問う『平和、人権、いのち』-核も基地も戦争もない世界を!憲法理念の実現をめざす第50回大会(護憲大会)」正式名称に、那覇市民会館大ホールをメイン会場として11月3日から5日までの日程で開催され、3日間で全国・沖縄ののべ2000人以上が参加しました。全国47都道府県持ち回りで行われる護憲大会の、沖縄県での開催は、1979年の第16回大会、1999年の第36回大会につづいて3回目です。
   今回の大会は、昨年末の総選挙の結果、第2次安倍内閣が誕生し、東アジア諸国との関係を悪化させ、偏狭なナショナリズムを煽り、軍事力増強や集団的自衛権の行使を是とし、憲法理念の破棄と平和国家の変更を露骨に意図しています。また、何を秘密するのかすら秘密にする特定秘密保護法の制定をもくろみ、戦前の物言えぬ社会の再生を狙う状況という、憲法施行66年の歴史で最大の危機を迎えているなかでの開催となりました。こうした状況を打開し、50回の節目の大会を、憲法のもっとも重要な基調を守り、「命の尊厳」を基本に決意を新たにしたとりくみをすすめるための大会でした。
→大会呼びかけ文と開催要綱 ポスター

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   晩秋とはいえ南国沖縄の地の暑さで汗ばむほどの気候のなか、11月3日の開会総会は、会場の那覇市民会館大ホールに全国から1,000人の参加者を得て行われました。前段のオープニングは、歌を通して沖縄を表現し平和の尊さを訴えている海勢頭豊さんのコンサート。1974年、米軍による県道104号越え実弾砲撃演習を、米軍演習場に入り、演習を止めた行動で、当時の沖縄原水禁の活動家が逮捕されました。そのときの不当逮捕抗議集会では即興で披露した支援の歌「喜瀬武原」や、1995年に製作し、全国で上映活動した沖縄戦の実相を描いた映画「GAMA月桃の花」の主題歌「月桃」、コザ暴動をテーマに「立ち上がれ」と民衆に呼びかける歌などを、海勢頭豊さんのギター、海勢頭愛さんのバイオリン、島田路沙さんのボーカルで演奏しました。
   開会総会は、総合司会の小山芳彦・自治労中央執行委員と、沖縄県実行委員会の本橋亜希子さんのもとで進行。最初に、福山真劫・実行委員長の主催者あいさつ、つづいて、高良鉄美・沖縄県実行委員長の地元あいさつ、 南部美智代・連合副事務局長、吉田忠智・社会民主党党首、近藤昭一・民主党衆議院議員、辻元清美・立憲フォーラム幹事長、糸数慶子・沖縄社会大衆党委員長、奥平一夫・沖縄県議会会派県民ネット県議会議員の連帯あいさつ、また、大会への連帯メッセージが衆議院議員8人と参議院議員11人、さらに翁長雄志・那覇市長からよせられていることが報告されました。
   このうち、福山実行委員長は、安倍政権がもくろむ集団的自衛権行使容認について「集団的自衛権行使合憲化とは自衛隊が米国の指令の下で戦うこと。実質的に憲法9条を投げ捨てることになる」と強調。その上で、安倍首相は国民投票で過半数の賛成を要する明文改憲ではなく、憲法解釈変更と国家安全保障基本法案制定などを通じてこれを強行しようとしているとし、「平和や憲法9条を守る勢力が結集しなければ絶対に勝てない。自衛隊を米軍の弾よけにさせない、辺野古に米軍の基地を造らせない、格差社会、原発再稼働を許さないよう、何をすべきか見定めよう」とあいさつ。琉球大学法科大学院教授の高良県実行委員長は、大会が掲げる「平和、人権、いのち」に触れ「まさに沖縄が求めていたもの。この3つを合わせるとたった一言、平和的生存権になる。これを求めて私たちは平和憲法の下に復帰した」と述べた上で、42年間を経て「憲法を動かさせない法律」ばかりができる中、「何のために復帰したのか分からない出来事がたくさん起きている。沖縄は憲法の理念から最も遠いところにあるが、弁護士を目指す学生たちに理念を大事にすることを問うてきた。護憲大会が沖縄で開催されることに感謝したい」とし、「憲法を生かす、よみがえらせる大会にしよう」と呼びかけました。次々登壇した国会議員からは、集団的自衛権行使の問題とともに、特定秘密保護法案について相次いで批判し、「憲法の精神をないがしろにする動きを止めよう」と訴えました。吉田党首は「沖縄ほど憲法理念がないがしろにされている地域はない。あらためて憲法の意義、理念をかみしめ、この沖縄の地から憲法を守り生かす闘いを進めよう」、特定秘密保護法案などに言及して「国会を取り巻く世論の状況を、(危険な)流れをくい止めるための動きをつくっていかなければならない」と決意表明。糸数委員長は、辺野古新基地建設阻止の闘いに関連して、来年1月の名護市長選で「(建設反対の)稲嶺市長の再選を勝ち取っていきたい」と訴えるとともに、仲井真知事の姿勢について「(政府の)埋め立て申請に対してはっきりノーという答えを出していただきたい」と述べました。また、奥平県議会議員は、辺野古・高江での新基地建設反対の闘いの報告を行いました。
   これらを受けて、藤本泰成実行委員会事務局長が基調提案。秘密保護法案などについて「社会全体が戦争遂行を目的とした戦前のモノ言えぬ暗い社会を明確に想起させるもの」と指摘。さらに、1日から陸海空3自衛隊約3・4万人を動員して始まった、沖大東島を舞台に離島奪還訓練などを行なう統合演習に敗れ、尖閣問題を意識したものであることは明らかであり、いたずらに軍事的緊張を高めるものだと強く批判し、「私たちは闘うことで憲法を改憲派から奪い取らなければならない」とし、最後に「平和憲法への復帰を求めた沖縄は、復帰から40年以上たっても基地の重圧の下に置かれている。憲法理念の実現に向けて切実な取り組みをしてきた沖縄から市民革命を実現しよう」と改憲阻止を呼びかけました。
→藤本事務局長の大会基調提案   →大会基調全文

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   開会総会に引き続いて開かれた「沖縄から問う『平和、人権、いのち』-憲法と沖縄」と題したシンポジウムは、は、沖縄県実行委員長を務める高良鉄美・琉球大学法科大学院教授をコーディネータに、島袋純・琉球大学教授、与那嶺路代・琉球新報記者、報道写真家で元琉球新報編集部写真部編集委員の國吉和夫さんの3人をパネリストとして、憲法や米軍基地の問題について討論しました。
   國吉さんは沖縄の復帰前から現在までの様子を写真で紹介し「40年余り基地取材を続けているが、基地機能や日米同盟はかえって強化されている。米軍が沖縄を占領している状況は復帰から42年が経った今も変わらない」と指摘しました。
   与那嶺記者は2010年から約1年間、特派員として米ワシントンで取材を重ねた経験を振り返り、日米政府の姿塾の違いや問題点を指摘するとともに、「米国にも沖縄の基地問題に強い関心を寄せ、合理的・良心的な考えを持つ多くの識者や市民がいることを知った」と強調しました。
   島袋教授は、米国が国内と国外に二重基準を持ちへ日本国憲法が日米同盟の下位に置かれている状況、沖縄が様々な負担を負わされてきた歴史と現状について指摘し、沖縄の復帰について「天賦人権に基づいた憲法の支配が行われると思っていたが、復帰前と変わらず米軍の基地使用を国が保証してきた」とし、「日本は戦後一貫して米軍の特権が上にあり、憲法が下に置かれている。日本の統治に対する諦めから、主権を取り戻して自分たちの政府をつくろうという動きが沖縄で強まっている」と憲法や立憲主義が否定されている状況を批判。「人民の自己決定権を確立し、安全保障や外交も地元が拒否できる権限を主張してもいいのでは」と提起しました。

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   第2日の11月4日は、午前から「非核・平和・安全保障-基地のない沖縄を」、「地球環境-脱原発に向けて」、「歴史認識と戦後補償」、「教育と子どもの権利」、「人権確立」、「地方の自立・市民政治」、「憲法」の7分科会、「歴史認識と沖縄戦ツアー(南部戦跡を中心)」と「日米安保と沖縄-米軍基地から見えるものツアー(普天間・嘉手納・辺野古)」の2つのコースのフィールドワーク、午後には「男女共同参画-女性と人権」、「オスプレイ沖縄配備撤回と低空飛行訓練反対の全国運動の構築を!」、「映画『ひまわり』上映会」の3つの「ひろば」、特別分科会「運動交流」が行われました。
   このうち、「非核・平和・安全保障」分科会では、東京新聞論説兼編集委員の半田滋さんが「安倍首相は、法案や国家安全保障会議(NSC)で、一握りの為政者が国の安全保障や外交問題を左右できる形を作ろうとしている」と問題提起。特定秘密保護法案とNSCが、2006年からの第1次安倍内閣で準備されていた経緯を説明。「集団的自衛権行使や海外での武力行使をしやすくするための総仕上げをしている」としました。
   「憲法」の分科会では、政治外交問題について提言するシンクタンク「新外交イニシアティブ」インターンの神谷めぐみさんが、特定秘密保護法案の憲法上の問題点の数々を指摘しました。「知る権利」や「報道・取材の自由」について「罰則で取材対象者を萎縮させる。メディア活動が制限されれば、国民は正しい情報に基づく判断ができなくなる」と強調。「情報の自由市場の崩壊は、民主主義や立憲主義の弱体化につながる」としました。特定秘密を取り扱う公務員を対象にした適性評価についても「個人の信用や飲酒の節度、家族にも調査が及ぶ。プライバシー侵害だ」と問題視。また、高良鉄美・琉大法科大学院教授は、「違憲が疑われても、具体的な事件や裁判にならないと裁判所は判断しない」と指摘。神谷さんは、住民運動、労働運動について「特定秘密の指定範囲があいまいで、際限なく広がる可能性がある。政府から圧力をかけられる恐れがある」と話しました。

→分科会報告

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   最終日の閉会総会は、会場を琉球新報ホールに移して約750人の参加者のもと行われました。最初に、「震災・原発事故被災地からの訴えととりくみ」について福島県平和フォーラム代表の五十嵐史郎さん、「憲法をめぐるとりくみ」について北海道平和運動フォーラム事務局長の長田秀樹さん、オスプレイを使った防災訓練が台風で中止となったものの「オスプレイ低空飛行訓練に対するとりくみ」について高知県平和運動センター議長の山崎秀一さん、「オスプレイ阻止をはじめとした沖縄のとりくみ」について沖縄平和運動センター議長の山城博治さんの4人の特別提起を受けました。このうち、五十嵐代表は、現状報告とともに2014年3月8日の「原発のない福島を!県民大集会」への全国からの参加を呼びかけ、山城議長は、オスプレイの訓練に全国で反対することが沖縄への連帯にもつながることを訴えました。
   次に、「大会のまとめ」を藤本事務局長が提案。大会議論の詳細に触れるとともに、岐阜で開催する第51回大会まで1年間、全力で安倍内閣の憲法無視の政治を許さず、憲法理念の実現をめざそうと訴えました。
→藤本事務局長の大会のまとめ
   大会は、平和・護憲運動の功労者を表彰する「遠藤三郎賞」として、弁護士で宮城県護憲平和センター理事長の清藤恭雄さん、沖縄県議会議員で沖縄平和運動センター顧問(前議長)の二人を表彰しました。その後、「憲法改悪を断じて阻止する」とした大会アピールを比嘉京子沖縄県副実行委員長が読み上げて提案、参加者全体の拍手で採択しました。つづいて、来年の開催地岐阜の大矢浩・フォーラム岐阜会長から決意が述べられ、最後に沖縄県実行委員会の高良鉄美実行委員長が平和の礎である憲法をさざ波のように全国に広げようと訴え、「ちばらなや~! みるくゆまでぃん(頑張りましょう!平和な世界ができるまで)」と締めくくった閉会あいさつで3日間の日程を終了しました。
→大会アピール
 

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