2012年、集会等の報告

2012年05月22日

報告 「TPPを考えよう 市民と政府の意見交換会」を初めて開催

 

 

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平和フォーラムも賛同して、5月22日、東京「文京シビックセンターホール」で「~TPPを考えよう~市民と政府の意見交換会」が開かれました。これは、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が、生活の様々な側面に根本的な変化を及ぼすにもかかわらず、市民の中には、『十分な情報がなく判断できない』、『参加したら暮らしはどうなるのか』、『TPPには不安がいっぱい』という声が多くあります。そこで、情報公開を求める全国の100以上の団体や市民の呼びかけに政府が応じ、市民主催による意見交換会が初めて開催されることになりました。(写真左)
会場には市民など200人以上が参加し、政府の国家戦略室を担当する内閣府の大串博志政務官をはじめ、内閣官房、外務、経済産業、農林水産、厚生労働の各省のTPP交渉担当者と率直な議論を行いました。(写真右)
政府側は「世界の潮流から見て遜色のない高いレベルでの経済連携の推進が必要」とし、特に「アジア・太平洋の経済成長を取り込む」ために、TPPなど広域経済連携構想を推進していく方向を示しました。しかし、具体的なTPP交渉の内容や各国から日本への市場開放要求などについては「まだ交渉に参加していないのでわからないことが多い」などとしました。
これに対し、有識者として出席した東京大学の鈴木宣弘教授は「TPPは日本が得るものが少なく失うものが多い。もっと良い選択肢があることが伝わっていない」「農産物の全面市場開放で食料自給率は極端に下がる」などと問題点を指摘するとともに、「政府は水面下で米国と密約を進め、国民の合意がないままTPP参加を決めるのではないか」と追求しました。
また、食の安全について「食政策センター・ビジョン21」の安田節子代表は、牛肉の牛海綿状脳症(BSE)による輸入規制の緩和や農薬・食品添加物の使用拡大、遺伝子組み換え食品の表示義務の撤廃につながる懸念を表明。「政府は、交渉に参加する前からこうしたことを受け入れようとしており、米国の言われるままではないか」と語気を強めました。
さらに、医療問題について、佐久総合病院医師の色平哲郎さんは、「米国はこれまでも日本の医療制度に口を挟んできた。公的保険制度外の混合診療解禁は、米企業のビジネス拡大につながる。また、薬価算定ルールの見直しも狙っているとの見方が多い」と、「国民皆保険制度」への影響が大きいことを指摘しました。
さらに、参加者からも「労働基本法など労働者を守る規制の撤廃が迫られるのではないか」「生協では独自の食の安全基準を持っているが、それもTPPの協定違反になるのでは」「日本のこれまでの外交姿勢では米国と対等に交渉できない」など、厳しい意見が相次いで出されました。企業に勤める人から「TPPに参加しなかった時のデメリットも考えるべき」との意見もあったものの、多くの参加者は政府の説明が不十分だとして、「これではTPPに参加することの国民の理解は得られない」(司会の日本国際ボランティアセンター谷山博代表)としました。
市民団体は、今後も政府との意見交換の機会を持つよう求めていくことにしており、6月9日(土)14:00から大阪国際交流センター・ホールで同様の意見交換会が開催されます。
当日の動画記録はこちら

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