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議論を誤るな!核密約問題

2010年4月 1日

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 3月9日、日米間の「密約」を検証していた有識者委員会の調査報告書が公表された。1974年のラロック退役米海軍少将の発言や、81年のライシャワー元駐日大使の発言などで核の持ち込み疑惑は以前から問題視されていたが、報告は「核の持ち込み」について暗黙の合意があり広義の密約にあたるとした。
 この問題には、重要な二つの側面がある。一つは、憲法が規定する諸権利と民主主義の否定につながることだ。自民党政権は「事前協議の申し出がない以上核の持ち込みはあり得ない」との立場をとり続け、市民を欺いてきた。政策決定のプロセスに参加するのが市民の権利であり、そのためにも情報へアクセスする「知る権利」は重要である。虚偽で市民を欺くことは許されない。自民党政権は民主主義を踏みにじり、憲法違反を続けてきたと言わざるを得ない。政治は常に市民に対して開かれていなくてはならない。

 もう一つの側面は「非核三原則」に関わることだ。核の持ち込みが事実であったなら、そのことを追認しようという動きが出ている。いわゆる「非核2.5原則」論だ。「80年代に非核化政策に踏み切ったニュージーランド(NZ)では、入港する米艦船に『非核証明』を求めた結果、米政府は同国への防衛義務を凍結。両国の同盟関係は事実上破綻した。日米同盟に影響が出るのは確実で、『核の傘が揺らぐことになる』(外務省筋)という指摘が出ている」(2009/11/28 時事通信)。このような本末転倒の論理も、核抑止に依存する安全保障の名の下に展開される。

 NZの国民が非核政策で戦争や生命の危機にさらされたとは、私は聞かない。米・仏の核実験場となった南太平洋に近い国であるNZの国民の核への関心は高い。彼らは、南太平洋の非核地帯構想を積極的に推進し、南太平洋非核地帯条約(ラロトンガ条約)を成立させた。被爆国日本が今なすべきことは「非核三原則」の見直しではなく、その、より明確な運用であり、東北アジア非核地帯条約の締結への真摯な努力である。

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